【初心者向け】Gitの基本的な使い方をわかりやすく解説!
はじめに
「プログラミングを始めたけど、Git がよくわからない...」
「黒い画面(ターミナル)が怖くて、なかなか手が出せない...」
そんな風に感じているあなたへ。この記事では、Git の基本的な使い方を、どこよりも分かりやすく、噛み砕いて解説します。一緒に Git と仲良くなりましょう。
Git ってなに?なぜ必要なの?
Git は「バージョン管理システム」というものです。なんだか難しそうですね。
簡単に言うと、「ファイルの変更履歴を記録してくれるタイムマシン」のようなものです。
例えば、こんな経験はありませんか?
- 「昨日まで動いていたコードが、今日いじったら動かなくなった!元に戻したい...」
- 「この機能を追加する前の状態に、一時的に戻って確認したいな...」
- 「複数人で同じファイルを編集していて、誰がどこを変更したか分からなくなった...」
Git があれば、これらの悩みをすべて解決できます。好きな時点のファイルの状態にいつでも戻したり、変更内容を細かくチェックしたりできるので、安心してコードを書くことができるようになります。
Git の基本的な使い方(一人で使う編)
まずは、自分のパソコンの中だけで完結する基本的な操作を覚えましょう。
1. タイムマシンの設定(リポジトリの作成)
Git を使い始めるには、まず「このフォルダを Git で管理しますよ!」と宣言する必要があります。この管理対象のフォルダを「リポジトリ」と呼びます。
管理したいフォルダに移動して、以下のコマンドを実行しましょう。
git init
これだけで、そのフォルダに.git
という隠しフォルダが作成され、Git のタイムマシンが起動します。
2. 変更を記録する準備(ステージング)
ファイルに変更を加えたら、次はその変更を Git に記録するように伝えます。しかし、いきなり記録するのではなく、まずは「これらの変更を記録しますよ」というリスト(ステージングエリア)に追加します。
全ての変更をステージングエリアに追加するには、以下のコマンドを使います。
git add .
特定のファイルだけを追加したい場合は、ファイル名を指定します。
git add ファイル名
add
は、タイムマシンに乗せる荷物を準備するイメージです。
3. 変更を記録!(コミット)
ステージングエリアに変更内容を追加したら、いよいよタイムマシンに記録します。この記録する行為を「コミット」と呼びます。
コミットするときは、「どんな変更をしたか」が後から見ても分かるように、メッセージを一緒に記録するのがルールです。
git commit -m "ここにコミットメッセージを書く(例:最初のコミット)"
コミットメッセージの例をいくつか挙げてみます。
- feat:投稿機能を開発しました
- fix:投稿ができないバグを修正しました
このように、feat:(したこと)など Prefix と呼ばれるものをつけることで他の人が見てもわかりやすいコミットメッセージにすることができます。
これで、現在のフォルダの状態がスナップショットとして Git に保存されました。
困ったときの便利コマンド
-
git status
: 現在の状態を確認できます。「どのファイルが変更されたか」「どのファイルがステージングされているか」などが一目で分かります。迷ったらまずこれを打ちましょう。 -
git log
: これまでのコミット履歴(タイムマシンの記録)を見ることができます。
チームで開発する(ブランチ操作)
Git が本当にすごいのは、複数人での開発をスムーズにしてくれる点です。その中心となるのが「ブランチ」という考え方です。
ブランチってなに?
ブランチは「作業の分岐」です。メインの作業履歴(main
ブランチやmaster
ブランチと呼ばれます)から分岐して、新しい機能の追加やバグ修正などを、他の人の作業に影響を与えずに行うことができます。
例えば、「ログイン機能を作るブランチ」「デザインを修正するブランチ」のように、作業単位でブランチを分けるのが一般的です。
ブランチの作り方と移動
新しいブランチを作成して、そのブランチに移動するには、以下のコマンドを使います。
# `feature/new-login` という名前のブランチを作成して、そこに移動する
git checkout -b feature/new-login
checkout
は「移動する」、-b
は「ブランチを新しく作る」という意味です。
ブランチを合流させる(マージ)
ブランチでの作業が終わったら、その変更をメインのブランチに合流させます。これを「マージ」と呼びます。
- まず、合流させたい先のブランチ(例:
main
)に移動します。git checkout main
- 次に、取り込みたいブランチ(例:
feature/new-login
)を指定してマージします。git merge feature/new-login
これで、feature/new-login
ブランチでの変更がmain
ブランチに反映されました。
GitHub で世界と繋がる(リモートリポジトリ)
Git は個人の PC 内だけでも強力ですが、**GitHub(ギットハブ)**などのウェブサービスと連携することで、真価を発揮します。
- GitHub とは?: Git のリポジトリをインターネット上で管理してくれるサービスです。
GitHub を使うと、
- 自分のコードを世界中に公開できる
- チームメンバーとコードを共有し、共同で開発できる
- バックアップとして安全にコードを保管できる
といったメリットがあります。
1. GitHub にリポジトリを作る
まずは GitHub のサイトで、新しいリポジトリを作成します。(手順は割愛します)
2. ローカルリポジトリと連携する
GitHub 上にリポジトリを作成すると、URL が発行されます。その URL を、自分の PC の Git リポジトリ(ローカルリポジトリ)に登録します。
# "origin"という名前でリモートリポジトリのURLを登録
git remote add origin https://github.com/あなたのユーザー名/リポジトリ名.git
3. 変更を GitHub にアップロード(プッシュ)
ローカルリポジトリでコミットした内容を、GitHub 上のリポジトリにアップロードします。これを「プッシュ」と呼びます。
# mainブランチの内容を、origin(GitHub)にプッシュする
git push origin main
これで、あなたのコードが GitHub にアップロードされ、他の人からも見られるようになりました。
4. GitHub の変更をダウンロード(プル)
逆に、他の人が変更した内容や、別の PC で作業した内容を、手元の PC に持ってくることもできます。これを「プル」と呼びます。
git pull origin main
まとめ
今回は、Git の基本的な使い方について解説しました。
-
git init
: Git 管理を始める -
git add .
: 変更をステージングする -
git commit -m "メッセージ"
: 変更を記録する -
git checkout -b ブランチ名
: ブランチを作って移動する -
git merge ブランチ名
: ブランチを合流させる -
git push
: GitHub にアップロードする -
git pull
: GitHub からダウンロードする
最初は難しく感じるかもしれませんが、毎日少しずつ使っていくうちに、必ず慣れていきます。この記事が、あなたの Git ライフの第一歩となれば嬉しいです。
ここまで読んでくださりありがとうございます。間違いなどありましたらご連絡いただけますと幸いです。
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