(詐欺)個人開発アプリに某企業からパートナーシップ契約の誘いが来た件について話そう
某日、
個人開発しているアプリに「弊社の開発チームとパートナーシップ契約を結びませんか?」というご連絡が来ました!
会社名を調べるとそれなりに大きめな会社さんでした!
- 潤沢な資金がある
- 開発チームもいる
一方、こちらは私1人です。
例えるなら向こうは3星レストランで肉を食う毎日、こちらはもやしを食べる毎日。
というくらい資金の差があります。
つまりこれは個人開発では中々挑戦しにくい領域へ手が出せるというチャンスではないでしょうか!
頑張ってきてよかった!おてんとうさまが見てくれていました!
もちろん、既に個人開発では素晴らしいメリットがたくさんあります。
- バズれば個人開発だけで食っていく事も理論上可能
- サブスクであれば一定収益の確保が可能
- ポートフォリオ等にも使える
- 知人に「こういう使い方も出来るんだぜ」って伝えて「どうしてそんな事知ってるの!?」→「だってこれの開発者俺だもん」って言える
上記のメリットに「パートナーシップ契約のチャンスがある」という項目も追加しましょう!
夢しかありません。Big Dreamです!
と思わないでください。
これはちゃんと詐欺です。
夢はお布団の中で見ましょう。
挑戦しにくい領域へ手が出せる...と思ったのも束の間、手が出たのは詐欺師のポケットでした。
もちろん、一応ちゃんと返信して、名乗っていた会社(その会社に影響出る可能性あるのでhogeカンパニー
とします)にも確認しましたよ。
メールは英語なので簡単に翻訳してまとめたのがこちら♫
差出人は「hogeカンパニー」という会社の「Partnership Coordinator」を名乗る「ダリア」という人物。
「Google Play Console開発者プロフィールを見て連絡した」とのこと。
アプリ名も正確に把握していたので多分本当に見たのだろう。(インストールと星5の評価をお願いしたいところです)
メール内容は冒頭こんな感じ。
・「私たちはクライアントに代わってアプリをホスティングするデベロッパーと提携しています」
・「すべてのプロジェクトはGoogle Playガイドラインに準拠しています」
・「透明性と協力を保証します」
原文(個人を特定される部分はマスク)
気になる場合は詳細を説明させてね。という感じで1通目が終了。
もちろん気になるので教えてください。と返信します。
貴社のパートナーシップ提案は大変興味深く、詳細をお伺いしたいと考えております。
ご連絡をお待ちしております。
よろしくお願いいたします。
原文
その後の詳細メールがこちら♫
オプションは2つだよ!
・1つ目:
必要なすべてのファイル、アップロード用のシンプルなユーティリティ アプリとツールを提供するよ!
・2つ目:
2つ目がとてもおすすめ!最推奨!!
・ アプリのアップロード
・ アップデートの実行
・ Google Play ポリシーへの準拠の確認
など出来るよ!
でも、Google Play Consoleへの管理者アクセス権限を頂戴ね。
ほとんどのパートナーがこっちを選んでるよ!
あとね、もし迅速に開始したい場合は、非公式に進めることもできちゃうよ。
原文
まとめ
- 管理者アクセス権の要求
- 正規企業の詐称 - 実在する企業名を騙っているのにドメインが微妙に違います
- 契約なしで開始できるよ - 「公式契約なしで非公式に進められる」というもはや自白しているようなものです。
つまりほしいのは「管理者アクセス権」です。
それを使って不正にログインして、良からぬ事をする(収益とったり?アプリになんか仕込んだり)つもりでしょう!
これが詐欺で無かったらね、、、尻尾ふって飛びついたのですが。
現実はそんなに簡単ではないようです。
最後に真面目に一言。
人生、うまい話には必ず何かついてきます。
自分で判断が難しい場合はご友人やご家族に相談して騙されない様にしましょう。
年々、詐欺のクオリティが上がっています。
- 送信先のドメインが間違いなく正規のものか(1文字だけ違うとかないか)
- ペーパーカンパニーではないか
- 契約の詳細をしっかりと開示されているか
- メリットだけの契約はあり得ません。見合うデメリットがある or 判断出来ているか
などなどしっかりと確認して慎重に対応しましょう。
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