👌
【初心者OK】Blender自動化アドオンをPythonで開発!制作〜公開まで完全ガイド
はじめに
3Dモデリングをしていて「似たような作業を何度も繰り返すのが面倒」と感じたことはありませんか?
私自身、背景小物やアセットを配置する際に「整列」「間隔調整」「ランダム配置」などを毎回手動で行っており、地味に時間がかかっていました。
そこで今回は、BlenderのPython APIを使って、自分専用の自動化アドオンを作成し、作業効率を大幅に改善した実例をご紹介します。
このブログでは、以下のようなことが学べます:
- Blenderアドオンの基本構造と開発の流れ
- 実際に使える自動配置ツールの紹介とコード解説
Python初心者でも実装できる内容にしているので、ぜひ最後までご覧ください!
第1章:なぜBlenderアドオン開発なのか?
1-1. 作業効率化のニーズ
Blenderは非常に強力な3D制作ツールですが、同じ操作を何度も行う必要がある場面が多々あります。
特に「複数の小物オブジェクトを等間隔に並べたい」「ランダムに配置して自然に見せたい」といったシーンでは、毎回手動で微調整していました。
1-2. 既存アドオンの限界と自作の意義
もちろん、便利な市販アドオンもあります。しかし以下の理由で自作を選びました:
- 機能が多すぎてUIが煩雑
- 自分のワークフローに合わない
- 一部機能だけが欲しい
1-3. 自作アドオンのメリット
- 必要な機能だけを実装できる
- シンプルで軽量なUI設計が可能
- ポートフォリオとして技術を可視化できる
第2章:制作したアドオンの紹介
今回制作したアドオンは、以下のような機能を持ちます:
このアドオンにより、手作業で数分かかっていた配置作業が、数クリックで完了するようになりました。
第3章:Pythonでのアドオン開発の進め方
3-1. Blenderアドオンの基本構造
Blenderアドオンは、主に以下の構成ファイルで構成されます:
addons/
├── align_tools.py 選択オブジェクトの一括整列
├── batch_renamer.py 選択オブジェクトの一括リネーム
└── random_colorizer.py ランダムカラー適用
3-2. 操作ボタンの実装例(選択オブジェクトの一括整列)
class OBJECT_OT_auto_align(bpy.types.Operator):
bl_idname = "object.auto_align"
bl_label = "Auto Align Objects"
def execute(self, context):
# 整列処理をここに記述
return {'FINISHED'}
3-3. UIの設計(選択オブジェクトの一括整列)
class OBJECT_PT_custom_panel(bpy.types.Panel):
bl_label = "配置支援ツール"
bl_space_type = 'VIEW_3D'
bl_region_type = 'UI'
bl_category = 'Tool'
def draw(self, context):
layout = self.layout
layout.operator("object.auto_align")
第4章:制作を通して得た学びと今後
4-1. 得られた知見
- PythonによるOOP設計(クラス/関数の分離)
- Blender APIの基本的な使い方
- UI/UXを意識したパネル設計
4-2. 次の挑戦アイデア
- 複数オブジェクトの一括ランダム生成
- アセットブラウザとの連携スクリプト
- ChatGPTを活用したコード生成支援
おわりに
Blenderは奥が深く、操作に慣れるまでは時間がかかりますが、自分でアドオンを作れるようになると作業が一気に楽しくなります。
今回紹介したアドオン開発のステップを参考に、あなたの制作環境ももっと快適に、自動化してみてください。
▶ GitHubリポジトリ:tkagawa218/blender_demo
Discussion