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【Salesforce入門】「レコードタイプ」って何?分類方法と設計のポイントをストーリーで解説

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🔰 はじめに:こんな悩みは、ありませんか?

たとえばSalesforceの「ケース(問合せ)」で…

  • 「商品が動かないんですけど…」というサポート部門への連絡
  • 「請求金額が違うんですが…」という経理部門への連絡

どちらも“ケース”ですが、聞く内容も、入力すべき項目も、まったく違いますよね?


🧑‍💻 商品サポート担当が聞きたいのは…

  • 製品名・バージョン
  • OSやブラウザ
  • エラーメッセージや再現手順

🧑‍🏫 請求対応担当が気になるのは…

  • 請求先部署・対象月
  • 請求番号
  • 過去の請求書(PDF添付)

🤯 これを1画面に全部入れたらどうなる?

  • 項目が多すぎて混乱
  • 関係ない項目が表示されて邪魔
  • 新人が何を入力すればいいか分からない…
  • → 入力ミス・教育コスト・業務効率の悪化

📌 そこで登場、「レコードタイプ」!

「商品サポート」と「請求」で画面を分けることで…

✅ 必要な項目だけが表示される
✅ 関係ない項目が非表示になる
✅ 選択肢も適切に制御できる
✅ 処理やフローもレコードタイプで分岐できる

→ UIの最適化と業務の効率化が両立できます💡

補足1)設定画面イメージ

補足2)ユーザー作成時のレコードタイプ選択イメージ


🚧 他の分類方法と比較してみよう

Salesforceでは、データを「分類」する方法は大きく3つあります:

方法 特徴 向いているケース
オブジェクトを分ける 完全に別物として扱える(ただし組織によりオブジェクトの作成可能の数に制限あり) 全く別業務・共通項目が少ないデータ
選択リストで分類する 単純な分類に向く。画面や選択肢は変えられない 軽い分類だけしたいとき
レコードタイプで分類する 項目・画面・選択肢・フローまで変えられる 入力内容が大きく異なる種類を1オブジェクトで扱いたいとき

⚙️ レコードタイプでできること一覧

機能 説明
ページレイアウトの切替 項目の出し分けができる
選択リストの選択肢制御 種類に応じた値の切替ができる
プロファイルによる作成制限 誰がどの種類を作れるか制御可能
フロー/トリガー分岐(開発向け) DeveloperNameで分岐しやすい
一時的な無効化(非表示) リリース前・廃止時などに便利(新規作成不可にできるが、既存レコードは維持される)

🧠 補足:プロファイルで制御しているのは「新規作成時権限のみです。」その理由とは?

作成は部門・業務に応じて「明確に決まる」が、
編集や参照は「将来的に引継ぎをして、別部署が扱う」可能性があるため、
レコードタイプは作成時にだけプロファイルで制御するという形式なのかなと推測しています。

上記は標準仕様であり、もちろん共有ルールを用いれば、編集時の制御も可能です。


🧳 まとめ:どっちを使うべき?

目的 おすすめ手段
項目や画面も切り替えたい レコードタイプ
単純に分類だけしたい 選択リスト
完全に別物として管理したい 別オブジェクト(慎重に検討)

✍️ おわりに

「レコードタイプって何のためにあるの?」と感じていた方が、
この記事でイメージをつかんでいただけたなら嬉しいです!

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