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TiDB User Group #3 大阪上陸

2024/10/26に公開

TiUG #3 は大阪開催ということで、さくらインターネットさん新オフィス、Blooming Campに行ってきました。

TiDB概要と最新アップデート

https://www.docswell.com/s/bohnen/ZP24JX-tiug-3

TiDBのアップデートは定期的に行われており、ユーザーからいただいたフィードバックを元に実装改善がはかられています。ただ、ランダムに実装されているわけではなく、様々なフィードバックからその後ろにあるニーズを汲み取って、どういう機能がより大きなニーズ(例えば、特定のユースケース)を満たすかを考えています。

v8系の大きなテーマはSaaSのバックエンドDBとしての利用です。これまでもリソースコントロールなど、大きなクラスタを複数のアプリケーションでシェアする利用に必要な機能が提供されてきました。
この実用が増えるにしたがって顕在化した課題に対処しているのがv8系の開発バージョンで実装されている機能になります。

詳細は公式Webinarをご覧下さい。

https://speakerdeck.com/pingcap0315/tidb-8-dot-2-dmrxin-ji-neng-noshao-jie

TiDB Cloud Serverless の Multi-AZ版 (プレビュー)

ServerlessのMulti-AZ版が現在限定公開です(利用してみたい方は https://x.com/bohnen までメンションください)。

通常のTiDB Cloud ServerlessはストレージとしてS3を利用しているので、1AZ で動作しているとはいえ、障害時にデータが失われることは基本ないのですが、AZ障害のときに利用できなくなってしまうことが課題でした。

Multi-AZは障害時に別AZにノードを起動して利用できるようにしたものです。通常のTiDB(シェアードナッシング)とは異なり、共有ディスクを利用しているのでアーキテクチャが異なるところが面白いところです。端的には、コストとRTOのトレードオフで、コストに配慮した設計になっています。

Serverlessをよりビジネスに安心して利用いただくための機能です。AZ全落ちとかあまり想定できないけど、落ちたら困るな、、、という仕事に使いたいときなどに利用を検討してみてください!

TiDB アンバサダープログラム

これ実は日本独自のプログラムです。グローバルでは、Slackやdiscordチャネルで他のユーザーの質問に回答したりした人を表彰する制度はありますが、MeetupはPingCAP主催でやっていることが多いんですね。TiUGもそうですが、草の根で各地のコミュニティリーダーが様々なイベントを開催してくれる、それに協力する企業やコントリビューターがいる、というのはすごく羨ましがられるところです。

そういった活動を支援していけるよう、日本のコミュニティマネジャーが考えたプログラムになります。すでにあるTiUGのメンバーはもちろんですが、大きなイベントではなくとも、近場の人たちでTiDB勉強会を開催したり、オンラインのコミュニティ等も対象としています。そういった活動が増えていってほしいという願いもあります。

詳細は来月くらいに公開できると思いますので、ご期待ください!

さくらインターネットでのTiDB利用について

たぶん日本で一番TiUPを使いこなしているさくらインターネットの江草さんの発表です。

https://speakerdeck.com/chibiegg/building-tidb-with-tiup

OSS版TiDBをK8sで動かすのがいいのか、TiUPでやるのがいいのかという話をよく聞かれるのですが、個人的にはTiUPです。K8sのOperatorが悪いわけではないんですが、K8sという仕組みを通すので若干やりたいことと違うことも覚える必要が出てくるので、「分散DB運用したい」というならTiUPが良いと思います。

「TiDB何が良くなるんでしょうか」というナイスな質問が懇親会でもありましたが、DB運用をしてた身からするとDBの物理設計を気にしなくていいというのは本当に楽だと思います。また通常の運用も、大量の手順書や、書いた本人でも詳細を思い出せない秘伝のコマンド、イレギュラーに対応しきれない固定のジョブフローみたいなものから開放されるのは本当にいいと思うんですよねー(※特定の恨みがあるわけではないです)

とはいえマネージドDBはそのあたりも一緒なので、それとの比較であれば対障害設計、アップグレード時の切り替え設計がいりませんよってところが大きいかなと思います。

LT

Micoworksの陳さんから自宅サーバでTiDBを動かす発表がありました。ガチの自宅サーバじゃないという話でしたが、ガチの自宅サーバはやはり電源引いてラックマウントからですかね・・・? Cloudflareでトンネリングして自宅サーバを安全に公開するというのも面白かったです。

さくらインターネットのkamijin_fanta さんはさくらインターネットでのTiKVの利用の話でした。TiDB利用の前にこちらの案件があったそうで、TiKV利用なしではTiDBの利用もなかったのかなと思います。「無限にスケールするIoTストレージ作って」という無茶振りをした上司の方にも感謝ですね!

最後に

会場をお貸しいただいたさくらインターネットさま、来場いただいた皆様ありがとうございました!

TiDB User Group

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