赛昉科技(StarFive)社製VisionFive2のセットアップ
本記事は赛昉科技(StarFive)社製のVisionFive2をセットアップしたメモです。
VisionFive 2とは
VisionFive 2がどういう趣旨で開発されたのかは、RISC-V Days Tokyo 2022 AutumnのプレゼンテーションのYouTubeで詳しく紹介されています。
VisionFive2の特長は以下の通りです。
- GPU搭載 RISC-Vシングルボードコンピュータの世界初の量産品
- タブレットやラップトップへの用途を意識した、JH7110 SoCを搭載
- Debian/Ubuntu/Fedora等のLinuxディストリビューションをサポート
これまでのRISC-Vのボードは組み込み向けを意識している32bit CPUを搭載しているものが一般的だが、これはデスクトップでの利用を見据えた64bit CPU(SiFive社 U74)を搭載しています。
箱はこんな感じです。
中身を出したところ。
公式ドキュメントや参考サイト
- RVspace Wiki Site
-
StarFiveTech VisionFive2 SDK
が公式Documentationとして上がっているので、これを見ながらセットアップしていきます。
すでに、Kickstarterで注文していた人達がブログやZennの記事を書いているので、困った時は参考になります。
セットアップ
ドキュメントの確認
まずは、VisonFive 2のWikiを読みます。
(翻訳)
VisionFive 2世界初の高性能GPU内蔵RISC-Vシングルボードコンピュータ (SBC) 。
StarFiveでは、VisionFive 2について次のドキュメントを提供しています。
- 製品概要
- データシート
- クイックスタートガイド
- 設計回路図
- 開発と移植ガイド
- SDKクイックスタートガイド
- ソフトウェアテクニカルリファレンスマニュアル
- 40ピンGPIOヘッダーユーザーガイド
- Pythonアプリケーションノート
とあるので、クイックスタートガイドから読んでいきます。クイックスタートガイドのはじめにをを見ながらセットアップしていきます。
ハードウェアの準備
クイックスタートガイドでは以下が必要と記載されています。
(翻訳)
必要なハードウェア
次のハードウェア項目が用意されていることを確認します。
- VisionFive 2
- Micro-SD card (32 GB or more)
- PC with Linux/ Windows/ MacOS
- USB to Serial Converter
- Ethernet cable
- Power adapter
- USB Type-C cable
とありますが、全部を用意する必要はありません。
まずは、
- VisionFive 2
- Micro-SD card (64 GB)
- PC with Linux
- Ethernet cable
- USB Type-C cable
を用意して、デスクトップPCっぽく使いたかったので
- HDMI cable
- USB keyboard
- USB mouse
を追加で用意して、セットアップをする事にしました。
Micro-SDカードへのOSのフラッシュ
準備ができたら、まずOSをMicro-SDカードに書き込みます。
Micro-SDカードへのOSのフラッシュ
次に、Debian (Linuxディストリビューション) をmicro-SDカードに焼き付けて、VisionFive 2で実行できるようにする必要があります。この章では、LinuxまたはWindowsでDebianをMicro-SDカードにフラッシュする手順の例を示します。
とのことです。この辺は、Raspbery Piと似ています。
LinuxまたはWindowsでのフラッシュ
LinuxまたはWindowsでイメージをフラッシュするには、次の手順を実行します。
- micro-SDカードリーダーを介して、またはノートパソコンの内蔵カードリーダーによって、micro-SDカードをコンピュータに挿入します。
- 最新のDebianイメージを次のリンクからダウンロードしてください。
.bz2
ファイルを抽出します。- このリンクからBalenaEtcherをダウンロードしてください。BalenaEtcherソフトウェアを使用して、Debianイメージをmicro-SDカードにフラッシュします。
- BalenaEtcherをインストールして開きます。
- [Flash from file] をクリックし、次のファイルを解凍したイメージの場所を選択します。
starfive-jh 7110-VF 2-<バージョン>.img- [Select target] をクリックして、接続されているmicro-SDカードを選択します。
- [Flash!]をクリックしてフラッシュタスクを開始します。
の手順通りに作業してSDカードにイメージを書き込みます。
イメージは、Image-55
とImage-69
がありますが、Image-69
はファームウェアのアップデートが必要なので、Image-55
を使用する。
OSのイメージは以下のように解凍します。
$ bunzip2 starfive-jh7110-VF2-VF2_515_v2.3.0-55.img.bz2
BalenaEtcherはダウンロード後に、以下のように実行権限を付与して起動します。
$ chmod +x balenaEtcher-1.14.3-x64.AppImage
$ ./balenaEtcher-1.14.3-x64.AppImage
以下の画面からSDカード内にOSのイメージを書き込みます。
起動
SDカードをボードに差し込み、USB電源ケーブル、USBキーボード、マウス、LANケーブル(内側のポートに繋ぐ)を繋いで、起動すると以下のログイン画面が表示されます。
クイックスタートガイドにある、rootのパスワードでログインするとデスクトップ画面が表示されるので、File Manager、uxterm、FireFoxを起動すると以下のようになります。
Discussion