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BMS (Battery Management System) を作ってみたよー
BMSを作ってみたよー
BMS (Battery Management System) とはバッテリーを管理するシステムで、
- 二次電池の電池の電圧計測、充電管理
- 複数の電池やキャパシタを直列につないだ各セルの電圧計測や全体の電圧計測、セルバランス管理
をするシステムのことを指す。
二次電池は充放電可能な電池、リチウムイオン電池やニッカド電池や鉛電池があたる。
とくにリチウムイオン電池はエネルギー密度(Wh/kg:重量あたりエネルギー密度も、Wh/LまたはWh/m^3:体積あたりエネルギー密度も)が高く、取り扱いがデリケートなので、とりわけBMSが必要になっている。
eVTOL(または電動垂直離着陸機、空飛ぶクルマ)も電気で動くので、リチウムイオン電池が大量に必要でBMSも必要になる。機体重量との兼ね合いもあるけど、EV車と同等かそれ以上の電気容量(Wh)の電池を搭載しようと考えている。
大まかなブロック図と使用例
- ブロック図
このような接続のBMSで96セルバッテリーの全体電圧、名セル電圧の計測、セルバランス管理をする。
「#」はNo.(Number)の略。24S(=24セル直列)バッテリーは同じものが4個、BMS Sub基板は同じものが3個ある。
- 使用例
Tindieに出してみているので興味がある方は問い合わせください
受注生産を検討しているので。
- 100V(24S)~400V(96S) teTra BMS main board from teTra aviation on Tindie
- 100V(24S)~400V(96S) teTra BMS sub board from teTra aviation on Tindie
基板やファームウェア、ソフトウェア
- Version 3, LT6811 (Analog Devices)
- 基板データ
- ファームウェア
- PC用のソフトウェア(CAN通信)
過去の試作
- Version 2, L9963E (STMicroelectronics)
- L9963Eの資料が手に入りにくそうなのと他に作っている例が少なそうだったので、LT6811に変更した
- Version 1, BQ76940 (Texas Instruments)
- 動作できて良かった。ただ〜16セルぐらいまでだったので、96セル(400V)には他の方法を検討することにした
- tetra-aero/BMS_BQ76940
参考
この辺を参考にすると良いと思う。
- ENNOID BMS
- Mk-5の途中までは使ってた。ソフトウェアも良くできている。VESC ToolをENNOID用に改造していて良い。ただ基板形状を自由にしたかったのと納期が読みにくい(搭載する電池の数を考えると結構多くなるので)のと400Vも考えていくと自分で作ってみたほうが良いので作った
- ENNOID
- EnnoidMe/ENNOID-BMS: Open-Source: Modular BMS based on LTC68XX & STM32 MCU for up to 400V EV battery pack
- FOX BMS
- 作りたいBMSにかなり近いと考えていた
- foxBMS - The Most Advanced Open Source BMS Platform
- foxBMS (The foxBMS Team)
- 鵜野先生のセルバランスの参考書
- 他のパワエレの参考書は読んだがこの本がBMSやセルバランスについて一番詳しいと思う。これ以外だとAnalog DevicesやTexas Instrumentsの技術資料が詳しいと思う。EDLCの直並列切り替え回路もおもしろい
- リチウム・イオン電池&直列/並列回路入門
- 山本先生のX(ツイッター)
- パワエレモジュールの分解写真を見ているとおもしろくて参考になる
- 山本 真義 / Masayoshi YAMAMOTO(@YamamotoPENU)さん / X
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