🪓

ハートが強くない人向けの技術記事におけるマサカリ避けテクニックの話

4 min read

この記事は2018/04/25に書かれたMediumの記事を移植し、加筆・修正したものです。

はじめに

自分はzennなどに技術記事を趣味で書くことがあります。
書き始めたのはエンジニアとして中堅ぐらいになった頃からで、それ以前は全然書いていませんでした。
ではなぜそれまで書いていなかったかと考えると、「マサカリ」が怖かった(今も怖い)という理由は無視出来ないでしょう。

これらは「批判されたくない」「恥である」「キャリアの傷になるかもしれない」などいろんな怖さがあります。
マサカリに悪意が無いことも知っており、むしろ不確かさや誤解を正すための善意であることも多いでしょう。
また、自分でも人から受けるのが怖いと言いつつ、無意識に投げてしまっていることがあるでしょう。

少々身勝手ではありつつ、マサカリを受けるとハートの弱い自分のような人間は、「ああ、こんな記事書かなければよかった」と思ってしまうことも少なくありません。
かといって、では技術記事を書かなければよかったかというと全くそんな事は無く、やはり今の自分を形成しているのは技術記事をコツコツと書いていたからだとも思っています。そして色んな人が記事を書いたほうが良い世界だとも思っています。

今回は自分と似たようなタフネスの弱点を感じているエンジニアに向けて、少しでも役に立てばと思い、自分のやってきたマサカリ避けのテクニックについて書いていきます。

この記事の対象読者

  • 技術記事を書きたい人
  • マサカリが怖くて書くのをやめている人
  • 褒められて伸びたい人

この記事の対象ではないひと

  • ハートの強い人
  • 技術記事をバズらせて武功を挙げたい・世間を変えたい人
  • 色んな意見を受け入れることが出来る人

テクニック

対象読者をしぼる。マスを狙わない。

前提として、対象読者を広げるほどマサカリを投げられる確率は高くなります。単純に読者の母数が増えるためです。
バズるものはどうしてもつっこまれ易いので、怖いならば避けてしまうのも良いでしょう。

ただ当然ですが、マスに刺さらない記事は伸びが悪くなります。
やはりアップするからには反応がほしいという人の心が出てくるものですが、「これは後で役に立ってくるはずだ」と長期戦で考えるようにすると精神的には少し気楽に構えられます。

自分の技術記事も、一年ぐらい前の記事が途端にいいねされたりすることも少なくないなど、後々いいねが付くような記事は結構あります。
「まだ時代が追いついてない」という記事は、必ずどこかで誰かの役に立つ。投稿直後にしばらく反応がなくても「下準備」だと考えておくほうが気を楽に出来るでしょう。

対象読者を明示する

併せて対象読者を明示するのも効果的な手段として良いでしょう。

この記事で言えば上記の「対象読者」と書いてたようなものになります。

これはよく技術書などの冒頭にもよくあるもので、中身を読まずに誤解をしがちな人を避ける目的で「これはあなたに向けたメッセージではありませんよ」と先に予防線を張っておきましょう。

また、これを書くことで自分の中で「記事が誰向けなのか?」ということがはっきりする副次的な効果も時には発揮してくれます。

私感を抑えて客観を重視する。または私感であることを明示する

一番気にしてるのはこれだったりします。

自分の場合、技術記事はなるべく客観に基づいた文章のみで構築して、私感を入れるのをやめたり、私感の場合は「個人的にはXXXだと感じている」などの記述をしています。

私感はあくまで私感なので、他の人が必ずしも共感されないものです。なので、「僕はこう思ってるんですよ」ぐらいでとどめたほうが安牌で、「こうなのである」のような断定の情報とは分けるように心がけています。

また、逆に情報や客観に寄せる場合は、引用を多く使い、出典を明示することも手助けになるでしょう。「これこれこう言ってる」と自分が共感した他者の代弁を利用していきます。悪く言えば責任転嫁っぽくなってきますが、それもそれで1つのテクニックにはなるでしょう。

私感の中でも一番危険牌になるのはネガティブであったり批判的な意見の部分で、特に注意が必要な箇所です。
たとえ悪意が無くとも、自分が好きなものを貶されたら人間悲しく、ときには読者の怒りに変わってしまうかもしれません。

もちろん、批判が無い世界は全く進展もないし楽しくはないとは思いますが、「そういうのはハートの強い人達に任せておこう」ぐらいに思ったほうが気楽かもしれません。

知識的に怪しいところは「怪しい」と書く・メモ書きであることを明示する・または書かない。ボリュームを減らす。

記事の「状態」「信憑性」を明らかにすることは誤解を避ける上で重要な事でしょう。

前提として可能な限り調べは尽くす方が良いのは前提として、それでもわからない部分は「これは不確かですが」や「調べた限りはこうらしい」のように、不確かそうな事は不確かであると明示しておきましょう。
あまり自信がなければ「ここは間違ってるかも知れない」ぐらいまで書いてもいいかもしれません。

また、粒度が大きいなら、あらかじめ先頭に「これはメモです」と予防線を張っておけば、その記事のステータスを誤解なく伝えることが出来るでしょう。
これら不確定な部分はなるべく後半に置くという手もあるでしょう。単純に後半になればなるほど読んでいる人の数は減っていくため、前半に書くより良いでしょう。

更にその怪しさが心配であれば、無理に書かずにいっそ削って寝かせる選択肢もあるでしょう。ボリュームを出さずに短めだとしても、濃度が濃ければ役に立つ人はいるはずです。

タイトルに気をつける

記事の影響度を考えたとき、タイトルの比重はとても大きいです。過激なタイトルはバズりますし、それだけに危険牌になる可能性も上がります。
内容で補填するような真逆なことを言ってたとしても、結局中身を読まずにコメントする人も一定数います。

読まずにコメントする人が何を読んでるかと言えばタイトルです。タイトルはTwitterなどSNSでも流れるし、一番誤解を与えてしまいがちです。

それでもタイトルは特に長期戦やロングテールのSEOの観点など気にしたほうがいい部分なので、「こうググってくれればたどりつけるだろう」のように考えてキーワードを含めながらつけるのが良いでしょう。

逆に、古いことで誤解を招きそうな状態になってきたら「古いです」などを書いてしまうようするのが良いでしょう。

英語にする

搦め手になりますが、いっそ日本語にしない、英語にする、というのも1つの手になります。

主観による肌感なのであまりロジカルではありませんが、何故か英語の方がマサカリは怖くなくなる印象があります。

多分文化圏やノリの問題、エンジニアの母数が多い、自分の英語力だとマサカリがあまり伝わらない、海外で働く気が無いのでキャリア的に怖くない、はてブがあまり来ない、などが絡んでいるんではないかと予測しています。

dev.toなどに英語で書くのは結構そういう意味では結構おすすめ出来る一つかもしれません

ですます調を利用する

これも主観ですが、である調よりもですます調にしたほうが危険度が下がる印象があります。
単純に日本語として柔らかい印象は出ますし、読み手を意識しやすく、批判的な部分が浮き出て気づきやすいというのもある気がします。

読み直す・書いてから投稿まで日をあける

書き終わったらすぐ投稿したくなるかもしれませんが、読み直し、推敲をすることをオススメします。
うっかりノリで書いていても「あ、これまずいかもしれない」という部分は意外と気づけません。

特に深夜の勢いで書くと変なことを書いている率は上がったりするので、朝まで置いてみると見つけたりできます。
もちろんその間に変に自信がなくなったりして出す気がしぼんでしまう性格もあるので、そこは個人の性格に合わせても良いでしょう。

推敲も完璧主義になりすぎるとアウトプットが重くなりますが、過度にやりすぎてドツボにはまらないような注意も必要です。

過度に反応を見に行かない・エゴサしない

どうしても反応は気になってしまうのである程度訓練みたいなものが必要ですが、反応をあえて見に行かない・エゴサをしないというのも良いでしょう。
アウトプットを「自分のためのアウトプットだ」と思えれば別に反応を見る義務も、必要以上に反応を返す義務もありません。

はてなブックマークなどなら意識的に見ないようにしてしまえばよく、Twitterなども嫌な人を見かけ次第ミュートしてしまうのが精神衛生上良いです。最初はミュートしてもモヤモヤと引っかかってしまうこともありますが、適切に蓄積していけば気になることも少なくなっていきます。

最後は勇気・度胸

根性論だが結局最後は度胸になってしまいます。

しかしそこは「自分は善処した。今やれるのはここまでだ。これで前に進むんだ」と自分を奮い立たせていくしかありません。
そのほんのわずかな勇気だけは振り絞る必要があります。
ただその度胸はちゃんと育っていって、徐々に書ける事も増えていくでしょう。

Discussion

ログインするとコメントできます