DAO(分散型自立組織)実現に使用するサービス
こちらはクラスメソッドの日吉杏太さんによるセッションを拝見し、しっかりメモを取ることが出来なかったため思ったことで行間を埋めた、要するにメモの供養です。
後日公開される動画で再度復習します!
DAO is 何?
中央集権的な仕組みではなく、なんでもガバナンストークンで民主的に解決する組織、か?
- 参加者同士で管理
- ソースの透明性
- 誰でも組織に参加可能
なにやらOSS活動ぽいな?ガバナンストークンにより互酬性を実現したということだろうか。
前述の特徴を持ち、次の機能をもつ。
ガバナンストークン(運営権)
スマートコントラクトを作成
目的達成に対して提案・議論・投票
これらに対価をつける
以降「DAO(自立型分散組織)を作ってみた」という構築の道筋がテーマとなっています。
このDAOの目的
登録手続きを不要としたサービスを作る。
日頃あちこちで情報登録している手続きを無くしたい。
個人情報を自分で管理する仕組みづくりのための組織としてクラスメソッドの有志がつくってみたのが次の分散型自立組織
MUGEN DAO
とりあえずユーザーストーリーマップを作成する
なにそれ?
エンドユーザーに何を提供するのかというユーザーストーリーを時系列で配置する。
ユーザーストーリー
次の3つが大まかなステージ
- JOIN
- 組織の目的を理解してもらうためのオンボーディング
- 開発活動
- 個人情報をあちこちで入力しなくて済むことを目的とした開発
- 運営改善活動
- 組織活動(開発活動)が円滑に行われるよう支援する
メンバーの役割
- Operator
- DAOの運営とプロジェクトの進行(それ自体は投票で行われる)
- Builder
- 目的達成のために様々なものを開発
- Reviewer
- Builderの作成したものをレビュー
- Supporter
- QA対応など
ステージごとにメンバーの役割をそれぞれ割り振るのがユーザーストーリー。
どうやら組織運営論か何かのようだ。
使用するツール
DaoLens
使えないこともある(今回テストネットだったため使用できなかった模様)
Aragon
AAVEなどが使用している
投票ツール(意思決定)
設定 投票数とトークン割合による投票を設定できる。
ガバナンストークン(仮想通貨)を発行可能(テストネット使用、本番ネットを使うにはETHが必要)
ガバナンストークン発行数のコントロールも可能
Dework(デワーク)
看板でのプロジェクト管理をWeb3で提供しているサービスでタスク管理ツール。
- Metamaskでの認証
- 報酬はトークンでの支払い
- タスクに報酬を設定し、オープンに呼びかけすることが可能
Discokeなどでコミュニケーション可能
SkillsはAdmin
Discourse
公式で月100ドルでホスティング可能だが、無料サービスを組み合わせて使用することもできる。
- domain必要
- Freenom
- Mailserverが必要
- Mailjet
- サーバ構築が必要
- EC2
- Gitなど
優先順位を決める議論
これらのツールを使用することでガバナンストークンを使用した分散型自立組織を作成可能。
余談(というか思ったこと)
今回はスコープ外ですがスマートコントラクトはSolidityなどで作られます。
自立型分散組織を標榜して作られたDeFi(分散型金融)では信頼性を担保とするためスマートコントラクトを一般公開することが多く、だいたいのDeFiが何らかの先行サービスをコピペしたものだったためセキュリティがザルでした。
とんでもない数と金額のハッキング被害が生じ、100個サービスが出たとして数ヶ月残るのは数%といった詐欺師とハッカーと欲にまみれた投資家(ギャンブラー)が織りなす地獄のような世界でした。正直現実世界で利用できるのは限られたごく一部だと思います。
認知しているだけで100はくだらない詐欺・ハッキング被害があり、その内インパクトが大きかった2ケース
IRON(混ぜ物がされたなんちゃってステーブルコイン)
ステーブルコインとの交換性+混ぜもの(信頼のみ)という特徴の自称ステーブルコインで、非常に人気が高かったため混ぜ物をバラして売ると儲るという状態が続き錬金術状態だった。
ところがこの混ぜもの(Steelという名称)は発行上限が設定されていたにも関わらず(バグ・あるいは意図的)バラした際に無制限で増加するようになっていた。
加えてMaticネットワークにほぼ空取引による(0.001円などのトランザクション)大量の通信負荷が加えられ(恐らく攻撃)取引が困難な状況となった。
さらに混ぜ物の価格はスマートコントラクトで相場を参照して10分間の平均取引額を参照していたため、ネットワークが混雑した状況に対応できず緩やかにずれていくことになってしまった。(相場は一見保たれているように見えるが、実は無限に混ぜ物が発行されており希薄化していった)
3つの問題が同時に引き起こされた結果、相場を保てなくなって大暴落し終了。
ようするに通貨の仕組みにバグがあり何百億円か消えた可能性(運営による詐欺説あり)。
Axie Infinityサービスの急成長にスタッフの質が追いつかなかった
ソーシャルエンジニアリングにより管理していたETHやガバナンストークンが盗まれ数百億円の被害。 関係者がLinkdinで架空の人材募集に引っかかり送られたpdfでバックドアを仕込まれた。
この他様々な問題や手口でニュースになっており枚挙に暇がありません。
つまりガチガチにセキュリティを固めた高い信頼性を持つものしか世に送り出すことは出来ないため、仮にWeb3.0が世間に認められるとして最も恩恵を受けるのは実はセキュリティ業界なのではないか?と考えます。
まとめ(というかただの感想)
DAOの仕組みをプロジェクト単位での組織管理に使用するのは面白いと思いました。とはいえガバナンストークンは兌換性が制限された株券のようなものなので、これを導入した仕組み化だけで自立型分散組織を実現したかいうことは少し疑問があります。
また、Ethereumメインネットでのガス代考えるとPlasmaなどのレイヤー2を導入しない限りガス代が運営の大きなコストとなるため課題となります。今のところ、NFTやDeFi、ガバナンストークンに付加価値をつけられない限りは投資ありきとなり、DAOをやるメリットが薄れてしまいます。
以降はWev3.0全体への問いかけなりますが、どこまで行ってもブロックチェーンの信頼性に価値を見いだせるかという点に尽きると思います。
とはいえ面白いことには違いはないので、まずは遊びでAragonあたりを触ってみるのはありかと!
資料
今回のセッションと1mmも関係ないSolidityによるDAppの作り方入門
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