XRP Ledegrのサイドチェーン Xahau Networkの紹介
Xahau Network
8/28にXRP Ledgerのサイドチェーン"Xahau Network"のホワイトペーパーが発表されました。
本記事はホワイトペーパーの要約になります。
Xahau Networkとは
Xahau Ledger(Xahau)はXRPLエコシステムのスマートコントラクトサイドチェーンです。これはXRP Ledgerのオープンソースコード"rippled"をもとにしたフォークネットワークであり、そのエコロジーの持続可能性を含むXRPLのすべての便利で革新的な機能を備えており、スマートコントラクトをサポートするためにコードベースを微調整し、アップグレードしています。
トークン名
ネイティブトークン名: Xahau XRP
トークンシンボル: XAH
トークノミクス
初期分配
ネットワーク稼働時に合計6億XAHの初期分配が行われます。
- 1200万XAH x8: ガバナンスゲームのバリデータへ(8つそれぞれに1200万XAH)
- 1600万XAH: DEXのステーブルコインの流動性創出のためGateHubへ
- 1.6億XAH: 知的財産および技術的、財政的負担の努力のためXRP Labs(Xaman)へ
- 3.28億XAH: XRPLプロトコルのエコシステムの健全性を確保するためXRPL財団へ
トークンの生成/分配
- メインネットXRPのバーンによるXahauでのXRPの生成(Burn2Mint/B2M)
- 毎月の残高調整によるXAHの分配
- 毎月のガバナンスゲームのバリデータ報酬としてのXAHの分配
毎月の残高調整
Hooksによる急激なXRP量の減少リスクへの対応のため、XAHホルダーは30日毎に保有残高の0.34%(年利換算4%)のXAHを請求できます。
この利率はガバナンスゲームにより変更される可能性があります。
ガバナンスゲーム
GenesisアカウントにはXAHの配布を制御するHookが設定されています。ガバナンスゲームの参加者は共同でこのHookを管理し、その報酬としてXAHを受け取ることができます。
Burn2Mint
XRP Ledgerメインネットで送信したトランザクションの証明(XPOP)をXahau Networkへ提出することでそのトランザクションによってバーンされたXRPの量をXahau Networkで生成できます。
B2Mにて生成可能な比率
ネットワーク稼働後、200万レジャーまではメインネット1XRPのバーンに対して1XAHを生成できます。
その後3000万レジャーまでは生成比率は次のように線形減少します。
3000万レジャー以降はB2MによるXAHの生成はできません。
Xahauアカウントの生成
メインネット上でアカウントが送信したトランザクションの証明をXahauへ提出することでXahau上にアカウントが作成されます。
また、メインネット上でのアカウントのキーを制御するトランザクション(SetRegularKey, SignerListSet)の証明をXahauへ提出した場合、Xahauでも同じようにキーが設定されます。
Xahau NetworkからXRP Ledgerメインネットへの送金
B2Mにより、メインネットからXahauへのXRPのブリッジは行えますが、少なくともローンチ当初はその逆であるXahau→メインネットのブリッジは行えません。
しかし、Xahauの立ち上げメンバーであるGateHubの取引所を利用することにより、XAH→XRPの変換が可能となります。
ガバナンスゲーム
トランザクション処理やレジャーの決定などコンセンサスはメインネットと同じ、XRP Ledger Consensus Protocolを使用しますが、XRP+の配布については独自のガバナンスメカニズムを使用します。
ガバナンスゲームでは、UNLバリデータがアクティブであり続けることを保証し、それらのアクティブメンバーによりXAHの配布をコントロールするGenesisアカウントのHookを維持します。
GenesisアカウントのHookはガバナンスゲームの参加者(最大20席が存在)によって管理され、座席保有者はGenesis Hookを調整・変更する力を持つことになります。
L1テーブル
ガバナンスゲームの基礎となる最上位のテーブルです。このテーブルはGenesisアカウント上に存在し、20シートが存在しています。
このシートはアカウントによって埋められていたり、空シートであることがあります。
ローンチ当初は次のように2つのL2を含む合計8つのアカウントがL1テーブルの参加者となります。
L2テーブル
L1のシートのアカウントにはガバナンスゲーム用のHookが設定されていることがあります。このようなアカウントのテーブルはL2テーブルと呼ばれます。
L1テーブルと同じく、L2テーブルには最大20のアカウントにより埋められます。
シートの設定・解除
L1のシートの設定・解除は既存のL1テーブルのメンバーの投票(80%)によって決定されます。
L2のシートはL1テーブルのメンバーによる投票やその他任意の方法で設定・解除されます。
投票
L1テーブルの参加者はそれぞれ1票の投票力を持ちます。L1シートがL2テーブルを持つアカウントの場合、そのL2テーブルの参加者の総意が1票に反映されます。
L2テーブルにおける投票はそのL2テーブルの参加者の投票(デフォルト:50%)によって決定されます。
ガバナンスHookの変更
ガバナンスHookはガバナンスゲームによってのみ変更でき、L1テーブルの参加者による投票によって決定されます。通常可決とみなされる閾値は80%ですが、報酬配布率の引き上げについての閾値は100%が必要となります。
ローンチアライアンス
- XRPL Labs(Xaman)
- XUMMウォレット、Hooks、Xahaudを開発したソフトウェア開発者、Xahauの開発およびそのコストを負担
- GateHub Limited
- XRPLにおけるステーブルコインの発行を含む、多国籍テクノロジー企業、暗号資産取引所、暗号資産サービスプロバイダー
- Tianium OU
- セキュアなホスティングの提供を専門とするITコンサルティングおよびインフラストラクチャ企業であり、(Alloy Networksとして知られている)XRPLのインフラストラクチャーの主要プロバイダー
- Evernode Labs ltd
- Evernodeスマートコントラクトプロジェクトの開発者であり、Xahauへのデプロイを行う
- Digital Governing OU
- 会計、監査、法務サービスを提供する世界的に活躍する企業の関連法人。
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