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rippled 2.0.0がリリースされました!

2024/01/10に公開

rippledとは

rippledは、XRP Ledgerのサーバーソフトウェアです。XRP Ledgerの各バリデータやノードの実体は、「rippled」によって提供され、XRP Ledgerがネイティブなトークン機能、DEX機能、NFT機能等を備えているのは、rippledにこれらの機能が実装されているためです。

https://github.com/XRPLF/rippled

また、XRP Ledgerにおけるトランザクション処理やコンセンサスプロセスに影響を与える新しい機能や修正を実装する場合は、Amendmentsシステムを通じて有効化する必要があります。このれには、80%超のUNLバリデータによる2週間の賛成投票が必要となります。

v2.0.0

日本時間の2024年1月10日にrippledのv2.0.0がリリースされました。

https://xrpl.org/blog/2024/rippled-2.0.0.html

このバージョンのAmendment対象の機能・修正には以下が含まれます。

Amendment

rippled 2.0.0では新たに4つのAmendmentが追加されました。
内2つは新規機能の追加、2つは既存機能の修正です。

DID

分散型アイデンティティの機能を導入します。

https://zenn.dev/tequ/articles/xrpl-did-feature

XChainBridge

クロスチェーンブリッジ機能を導入し、XRP Ledgerとサイドチェーン間の相互運用を可能にします。
XRPL EVMサイドチェーンとのブリッジにもこの機能を利用し、このAmendmentが有効化されることでXRPL EVMサイドチェーンがmainnetとして利用可能になると発表されています。

https://zenn.dev/tequ/articles/orverview-xchain

fixDisallowIncomingV1

アカウントでlsfDisallowIncomingTrustlineフラグが有効になっているときに、ユーザーが認可トラストラインを利用する場合に発生する問題を修正します。

fixFillOrKill

flowCross Amendmentで導入された問題を修正しました。tfFillOrKillフラグとtfSellフラグが適切に処理されるようになり、特定のシナリオでオファーがクロスできるようになりました。

その他

個人的に注目している内容としては次の2点です。
他の内容に関してはXRPL財団の記事をご覧ください。

API v2

いくつかのAPIに破壊的変更が加えられたためAPI v2としてされました。
引き続き既存のAPI v1を利用することが可能です。

server_definitionsコマンド

新たにserver_definitionsコマンドが追加されました。クライアントライブラリ等がrippledインスタンスから直接トランザクションやレジャー情報などの定義情報を取得することが可能になります。

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