とっても楽しいキーボード配列の世界
こんにちは、トドケールでフロントエンドエンジニアをやっているてんかわと申します。
ハッカー飯でスプラトゥーンばっかやってる人として認知してもらえると嬉しいです。
定期的にプラべを開催しているので、是非ともコミュニティに参加お願いします!
今回はキーボードの話。
キーボードといえば「メカニカルの青軸が最強」とか、「パンタグラフのパチパチが至高」とか、キーボードの打ち心地が話の中心になりがちだと思います。
なので、今日はまた違ったキーボードの沼をご紹介できればと思います。
キーボード配列の世界??
キーボードの配列って聞くと、おそらくみなさんは「JIS 配列」「US 配列」の話を思い浮かべるんじゃないかなと思います。
- 「US配列のほうが見栄えが良いしプログラミングに向いてる!」
- 「JIS配列のほうがコロンが単打だからVimmerはこっちが便利!」
わかる、けどキーボードの配列ってもっと奥が深いんですよ。
JIS 配列か US 配列でこだわるなら、もっと "高み" を目指してみませんか?
キーボード配列には 2 つの沼がある
キーボードの配列は 2 つの沼に大別することができます。
明確な定義があるのかはわからないのですが、本記事では以下のように定義します。
- キーレイアウト:キーボードの形状そのもの
- キーマッピング:どのキーを押したら何が入力されるか
それぞれ詳しく見ていきましょう。
キーレイアウト
普段皆さんが目にしているキーボードはタイプライターみたいな形をしていますよね。
- そもそもキーボードってなんであの形なんですか?
- ぶっちゃけ押しにくくないですか?
- 「Y」とかめちゃくちゃ遠くないですか?
- 右小指担当のキー多すぎないですか?
何気なく使ってるキーボードですが、みなさん何かしらの不満点があると思います。
それを解決するのがキーレイアウトです。
皆さんがよく目にしているキーレイアウトは「ロウスタッガード」という種別になります。
一般的に市販されているキーボードはほとんどがこいつになるのですが、自作キーボードなら個性あふれるキーレイアウトばかりです。
「自作キーボード」とは、キーボードのパーツを購入して自分で組み立てることを指します。自作 PC のキーボード版ですね。
実は、マツコの知らない世界でも取り上げられるほどメジャーになりつつある界隈でして、秋葉原に遊舎工房という専門店もあります。
そのほか通販サイトも豊富で、いろんな場所で自作キーボードの部品を購入することができます。
ソフトウェアデザインでも連載があったので目にしたことがある人もいらっしゃるかもですね。
では世の中どんなキーレイアウトのキーボードがあるのでしょうか。
それについてはサリチル酸さんの記事がとても参考になります。
気になるキーレイアウトが見つかったら、まずは遊舎工房で見本を触ってみましょう。
きっと最高の相棒が見つかるはずです
でも使ってるうちに潜在的な要望が次々顕在して新しいキーボードが欲しくなるんですけどね
キーマッピング
キー入力をいじるのは多くの人が経験していると思います。
- WindowsでJIS配列のキーボードを使うとき、変換/無変換キーを「かな」「英字」に置き換えてMac風にする
- Macで左下のFnキーをcommandに置き換えて、WindowsのCtrlと似たような使い心地にする
- CapsLockとかいう謎キーをCtrlに置き換える
代表的なのはここらへんですかね。
いやーもったいない!そこまでやったならもっとこじらせていきましょう!
まずは浅瀬の「レイヤー」
最初の一歩は「レイヤー」の概念を取り入れることです。
ノート PC だとFn + F1
で明るさ調整とかあるじゃないですか。あれのことです。
特定のキーと同時入力することで、別のキー入力に変化させる。
いたってシンプルなのにも関わらず多くの人が使っていない手法です。
レイヤーについてもサリチル酸さんの記事がとても参考になります。
上記の記事は自作キーボードを主題においていますが、キーマッピングの変更はフリーソフトやかえうち といった製品で可能です。みんな大好きHHKBなんかは専用のソフトがありますね。
- 「矢印キー行き来するのめんどくさ、せや Vim風に HJKL と矢印キーが対応するようにレイヤー作ろ!」
- 「テンキー? あんなもんいらんやん、テンキー用のレイヤーを作ったらええだけや」
そうでしょうそうでしょう。
レイヤーを知ってしまったあなたは、如何に手を動かさずにキー入力をするか考えるので頭がいっぱい、夜も眠れないはずです。
そうして思い至ったはず。
「ていうかさ、そもそもローマ字入力で F とか J って全然押さなくね? なんでホームポジションにあるの?」
晴天の霹靂ですね。
さらなる深みへ「配列沼」
実は皆さんが普段使っているアルファベットの並びは「QWERTY 配列」と呼ばれています。左上から Q,W,R,T,Y と並んでいるのをもじったんでしょうね。
この QWERTY 配列でローマ字を打つのはとにかく苦痛です。「ざ」とか小指が疲労骨折しそうです。
「そりゃ英語の入力に最適化されてるからやろ」と思った方。実は英語でも QWERTY 配列は微妙です。
ホームポジションにあるF
とJ
ですが、英語においても出現率が低いです。ソースは wikipedia。
ホームポジションという一等地にいながら全然押さないキーがあって良いのでしょうか?
「耐え難い苦痛を感じはじめた..」という方に処方できるのが大岡さんの記事です。
私事ですが、大岡さんのこちらの記事は私にとって聖書であり、とても尊敬しています。
是非とも他の記事も読んでください。新しい発見が山盛りです。
おそらくみなさん Dvorak 配列や Eucalyn 配列が気になるのではないでしょうか?
ローマ字で入力する場合、左手に母音・右手に子音が集まっているのはとてもわかり易いですよね。
ぜひともいろんな配列を使ってみてください。
提唱されているものをちょっと改変するのだって OK です。
タイピングに求めるものは人それぞれですので、提唱されているものが手に馴染んできたら、さらなる改善を求めて自己流にアレンジしていきましょう!
個人的なおすすめキーボード配列
現在自分が行き着いてるのは以下の構成です。
キーレイアウトについては、単純に飛鳥カナ配列が入力しやすいようにですね。(ちなみにManta60というのを使ってます。)
語りたいのは Arensito と飛鳥カナ配列を採用している理由 2 つです!
左手中指上段をエンターに固定できる
左手中指上段といば E キー の位置にあたります。
飛鳥カナ配列は、タイピングにおけるエンターキーの出現率を考慮して E キーの位置にエンターを配置しています。
これはとても快適です。使い始めると今まで右手小指でエンター押してたのがアホらしくなります。
ただ、アルファベット入力する際に E キーが別のキー入力になっているとややこしいです。
そこで Arensito です。
Arensito はデフォルトで E キーと C キーの位置を未定義にしています。
中指の上下を自由に定義できるため、飛鳥カナ配列と合わせると E キーをエンターに固定することができます。
しかし、飛鳥カナ配列は Y キー が Delete で U キー が Esc だったりします。
これらは Arensito を使うときに競合するので、飛鳥カナ配列のほうは使い心地が悪くならない程度に改変しています。
どっちもアルペジオが最高に気持ちいい
「アルペジオとはなにか」については大岡さんの記事をご覧ください。
Arensito は英語でのアルペジオを追求している配列で、飛鳥カナ配列は日本語でのアルペジオを追求している配列です。
両者とも特性が似ているので、英語・日本語でタイピングの感覚が一致します。
それになんといっても両者とも考え抜かれたアルペジオが気持ちよすぎます。
飛鳥カナ配列は「です」「ます」がアルペジオなので、真っ先に実感できます。
アルペジオで「じゃらっと」キーボードを入力するのが楽しい。
最初は Dvorak みたいな左手に母音・右手に子音が集まっているローマ字入力を採用していたのですが、アルペジオの楽しさを知ってしまいましたね。
さいごに
ここまで読んでいただきありがとうございました。
自分のまわりを見てみても、キーボード配列をいじっている人って稀だったので記事書いてみました。
この記事が、キーボード配列の楽しさ知るきっかけになると幸いです。
もし、あなたがキーボード配列に興味をもったときは、是非ハッカー飯で語り合いましょう!
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