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リモートワーク環境下でスクラム要素をうまく取り入れる

2023/07/05に公開

こんにちは!
テラーノベルでバックエンドの開発をしているisolaです。

この記事について

現在テラーノベルの開発チームではオフィスで仕事をするメンバーとフルリモートメンバーが混在している状態なのですが、リモート環境下でもスクラムの要素をうまく取り入れながらプロダクト開発を進めていくことができているのかなと感じています。

リモート環境下でリアルタイムのコミュニケーション(対面の会話とか)が取りづらい状況で、
当初(2020〜2021頃)はコミュニケーションロスによってプロダクト開発に悪影響が出てしまうのでは、という話もよく聞いたのですが、うまくスクラムイベントやツールを活用することでコミュニケーションロスは最小限に抑えられると感じてます。

個人的に、スクラムで大事になってくるのは 「透明性」「検査」「適応」 が実現できているか、という部分で、そこに至るまでの手段は取捨選択して良い(全てのスクラムイベントをこなす必要はない)と思っています(あくまで個人的な考えです)
「守破離」という考え方をスクラムの研修でよく紹介しますが、それに近い感じです。

  • 守破離
    武道や茶道などで、修行における段階を示したもの。
    「守」:師や流派の教え、型を忠実に守り、確実に身につける段階
    「破」:他の師や流派の教えについても考え、良いものを取り入れていく段階
    「離」:ひとつの流派から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させる段階

チームによって状況は千差万別なので、スクラムで定義される型にチームを嵌めていくのではなく、スクラムの要素を取捨選択し、チームの状況に合わせてアップデートしていく のが良いと個人的には感じています。

そのため、今回の記事ではテラーノベルのプロダクト開発を進める中で、私が「ここはスクラム的に良い要素を取り入れられているな!」と感じているところを紹介していきたいと思います。

リモートワーク環境下で取り入れているスクラムイベント

前提

テラーノベルの開発チーム体制

  • アプリチーム
  • webチーム
  • バックエンドチーム(isolaはここ)
    便宜上、この3チームの総称として「プロダクト開発チーム」としておきます。

プロダクト開発チーム + ビジネスチーム

デイリースクラム(毎朝)

  • 各個人が前日の進捗と今日の作業予定の共有
  • ユーザーレビューの共有
  • ユーザーから報告があったバグの共有
  • KPI指標の共有

他チームの状況もここで毎日共有しているため、どのチームで何の対応が進んでいるのかを把握できます。
フロントエンド、ビジネスチームと連携をとって開発することも多いため、お互いの状況確認が毎日できているのはとても良いと思っています。

スプリント振り返り&プランニング(毎週木曜)

  • 1週間のスプリント振り返り
  • 次スプリントで進めるチケットの計画
  • 開発における相談事項や共有

ここも全チームが集まって実施するため、プロダクト全体の開発状況や次の目標を共有でき、相談事もこの場でできるため、開発における透明性・検査・適応の役割を担えているかと。
スプリントレビューで定義されているデモの披露などはしていないのですが、この一週間でリリースした開発内容の共有をしているため、それが代替になっているかと思います。

また冒頭のアイスブレイクとして「今週のハイライト」を紹介するターンがあるのですが、そこで皆のプライベートな一面を知ることができて楽しいです。

アプリチーム

開発プランニング(毎週木曜)

前述の振り返り&プランニング終了後に、アプリ開発チームで集まって次スプリントの計画を立てています。
以前はバックエンドチームも参加していましたが、フロントエンドチーム内での調整事が多いため、現在は必要に応じて参加をする、という形になっています。

バックエンドチーム

夕会(毎日夕方)

  • 各個人のその日の進捗共有
  • バックエンドチームで管理しているGCPサービスの状況モニタリング
  • その他相談事項

朝夕にチーム内の状況確認ができているのは、「透明性」を担保するためにとても良い状態であると思っています。自分の開発にまつわる細かい相談事もここでできるので、チームの皆さんにはいつも助けられています!

KPT(毎週金曜夕会時)

  • 1週間の振り返り

改めて自省の時間を設けることで、「ここはもう少しこうすると良い」「もっとこうしたほうが良かったね」とチームで振り返ることができています。

その他

対話コミュニケーションはslackを使用
相談等で直接会話が必要な場合はslackのハドル機能を使っています。クリック1つですぐに会話が始まるため、対面時の会話とほぼ変わらない感覚で使用できています。

まとめ

こうして並べてみると、「透明性」 が特化している気がしますね。
透明性を強くすることで、状況の見通しが良くなり、改善が必要な事項が見つかりやすくなると感じています。そこで見つけた課題を解決していくことが「検査」「適応」にあたるかなと思っています。
個人的には、バックエンドチームで実施しているKPTの進め方を改善することでもう少し「検査」「適応」を強化していきたいですね!(現状ではあまりTRYを活用できていないので)

誰が今何をしていて、どういう状況になっているのか をチームの全員が理解していることは、プロダクト開発においてとても重要だと思っています。
透明性がしっかりと発揮されていれば、不測の事態にも対応しやすく、お互いにサポートしあえる環境が整いやすいのではと考えています。

プロダクト開発をより良く進めていくために、これからも改善を進めていきたいと思ってます!

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