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Windows 11 エンジニア初日セットアップ&生産性向上ガイド

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Windows 11 エンジニア初日セットアップ&生産性向上ガイド

プロジェクト初日にWindows 11を使用して作業を始めるエンジニア向けに、PCの設定と生産性を高めるコツをステップバイステップでまとめました。資料作成や開発作業を効率よく進めるために、以下のセクションごとに設定方法や活用術を紹介します。

1. 仮想デスクトップと画面分割で作業効率アップ

複数の仮想デスクトップ機能と**画面分割(スナップ)**機能を活用すると、作業画面を整理して効率を向上できます (Windows 11での仮想デスクトップの使い方と応用テクニック | お役立ち情報 | Office(オフィス)付きノートパソコンなら格安中古のPC STORE) (ASCII.jp:Windows 11「スナップ機能」ウィンドウをきっちり整列してデスクトップが使いやすくなる)。仮想デスクトップでタスクをカテゴリ分けし、各デスクトップ内でウィンドウをスナップ(整列)すると、必要な情報に集中しやすくなります。例えば「デスクトップ1にメールやチャット」「デスクトップ2にブラウザや開発ツール」と用途を分ければ、視覚的にも頭の中でも整理された環境を保てます (Windows 11での仮想デスクトップの使い方と応用テクニック | お役立ち情報 | Office(オフィス)付きノートパソコンなら格安中古のPC STORE)。以下の手順で設定してみましょう。

  1. 仮想デスクトップを作成・切替する: タスクバーの「タスクビュー」ボタン(□が重なったアイコン)をクリックするか Win + Tab キーを押してタスクビューを開きます。 (Windows 11での仮想デスクトップの使い方と応用テクニック | お役立ち情報 | Office(オフィス)付きノートパソコンなら格安中古のPC STORE)表示された画面で「新しいデスクトップ」をクリックすると、新たな仮想デスクトップが追加されます (Windows 11での仮想デスクトップの使い方と応用テクニック | お役立ち情報 | Office(オフィス)付きノートパソコンなら格安中古のPC STORE)。追加後は Win + Ctrl + ←/→ キーでデスクトップ間を瞬時に切り替え可能です (Windows 11での仮想デスクトップの使い方と応用テクニック | お役立ち情報 | Office(オフィス)付きノートパソコンなら格安中古のPC STORE)。それぞれのデスクトップに開くアプリを割り当て、目的別に使い分けましょう(例:デスクトップ1=メール/Teams、デスクトップ2=開発ツール、デスクトップ3=調査用ブラウザなど (Windows 11での仮想デスクトップの使い方と応用テクニック | お役立ち情報 | Office(オフィス)付きノートパソコンなら格安中古のPC STORE))。必要に応じて、タスクビュー上でデスクトップのサムネイルを右クリックし名前変更したり、各デスクトップに異なる壁紙を設定して視覚的に区別することも可能です (Windows 11での仮想デスクトップの使い方と応用テクニック | お役立ち情報 | Office(オフィス)付きノートパソコンなら格安中古のPC STORE)。

  2. 画面を分割(スナップ)してウィンドウを整列: 作業効率を上げるため、各デスクトップ上で複数のウィンドウを見やすく配置します。Windows 11ではウィンドウをドラッグして画面端に持っていくだけで自動的にサイズ調整・整列できます(スナップ機能) (ASCII.jp:Windows 11「スナップ機能」ウィンドウをきっちり整列してデスクトップが使いやすくなる)。例えばウィンドウを画面の左端にドラッグすると半透明の領域が表示され、ドロップすれば画面を左右に2分割できます。同様に角にドラッグすれば4分割配置も可能です (ASCII.jp:Windows 11「スナップ機能」ウィンドウをきっちり整列してデスクトップが使いやすくなる)。キーボード操作なら Win + ←/→ で左右にスナップ、続けて Win + ↑/↓ で上下に調整できます。また Win + Z キーを押すと「スナップレイアウト」というレイアウト候補が画面右上にポップアップ表示され、クリック一つで画面分割パターンを適用できます (ASCII.jp:Windows 11「スナップ機能」ウィンドウをきっちり整列してデスクトップが使いやすくなる) (〖Windows 11便利テク〗便利なWindows 11の新ショートカットキーを活用しよう - PC Watch)。たとえば「左に資料、右にブラウザ」で縦2分割にしたり、「3列レイアウト」でコードエディタ・ターミナル・ブラウザを横並びに表示する、といった使い方が便利です (ASCII.jp:Windows 11「スナップ機能」ウィンドウをきっちり整列してデスクトップが使いやすくなる)。

  3. マルチディスプレイを活用する: 外部モニターを利用できる場合は、表示設定で「拡張」(Extend)モードになっていることを確認します(Win + P キーで「画面を拡張」を選択) (〖Windows 11便利テク〗便利なWindows 11の新ショートカットキーを活用しよう - PC Watch)。複数の画面にウィンドウを整理すれば作業領域が格段に広がります。例えばメインモニターでコード編集し、サブモニターでドキュメントやプレビューを表示するといった使い方ができます。ウィンドウを他のモニターに移動したい場合は、Win + Shift + ←/→ キーで隣のディスプレイにすばやく移動できます。各仮想デスクトップはすべてのモニターに適用されるため、デスクトップを切り替えると接続中の全モニターのウィンドウ構成がまとめて変わります。そのため、用途ごとに仮想デスクトップを分けておけば、マルチディスプレイ環境でも一括して作業モードを切り替えられて便利です。

ポイント: 仮想デスクトップごとに通知設定や壁紙を変えるなど、自分なりの「集中モード」環境を作ることもできます。たとえば、集中用デスクトップでは通知をオフにして不要なアプリを開かないようにすると、特定の作業に没頭しやすくなります (Windows 11での仮想デスクトップの使い方と応用テクニック | お役立ち情報 | Office(オフィス)付きノートパソコンなら格安中古のPC STORE) (Windows 11での仮想デスクトップの使い方と応用テクニック | お役立ち情報 | Office(オフィス)付きノートパソコンなら格安中古のPC STORE)。

2. Microsoft Teamsの通知をメンションと重要チャネルに絞る

(Teams 通知機能を使いこなそう (Tips 紹介) | 株式会社イルミネート・ジャパン)Teamsのチャネル通知設定 – Teamsではチャネルごとに通知の受け取り方を細かく設定できます。上図のように「チャネル通知の設定」画面で、「すべての新しい投稿」の通知を「オフ」または「フィードにのみ表示」にすることで、不要な通知を減らすことが可能です(既定では@メンションを含む投稿のみ通知する「カスタム」になっています (Teams活用のコツは「通知量」にあり! チャネルごとに通知の頻度をコントロールして効率アップ〖Teams踏み込み活用術〗 | できるネット))。代わりに、自分宛のメンションやフォローしている重要チャネルからの通知のみ受け取るよう絞り込みましょう。また、特に重要なチャネルは通知をオンに設定しておくことで、メンションが無くても投稿に気付けるようにできます (Teamsメンション機能のいろはを徹底解説!効率的なコミュニケーションに必須! | Jicoo(ジクー))。

Teamsの通知を整理する手順:

  1. 通知設定を開く: Teamsアプリ右上のプロフィールアイコン → 「設定」「通知」 の順にクリックし、通知設定画面を開きます。まず全般の通知量を調整するため、「チームとチャネル」の通知設定を確認しましょう。ここを「オフ」または「カスタム」に設定し、デフォルトで重要度の低い投稿では通知が鳴らないようにします(デフォルトの「カスタム」では、自分宛メンションや返信、チャネル全体へのメンションがあった場合のみ通知が届きます (Teams活用のコツは「通知量」にあり! チャネルごとに通知の頻度をコントロールして効率アップ〖Teams踏み込み活用術〗 | できるネット))。必要に応じて、チャットや会議の通知音もこの画面で調整します。

  2. チャネルごとに通知をカスタマイズ: チーム内の各チャネル横にある「…」メニューから 「チャネルの通知」 をクリックすると、そのチャネル専用の通知設定が行えます。 (Teams 通知機能を使いこなそう (Tips 紹介) | 株式会社イルミネート・ジャパン)重要なチャネルでは「すべての新しい投稿」を通知するよう 「バナーとフィード」 に設定します。逆に、自分にとって優先度の低いチャネルは通知を 「オフ」 にします。この設定でも自分宛のメンションや参加しているスレッドへの返信は通知されるため、重要でないチャネルはオフにしても問題ありません (Teams活用のコツは「通知量」にあり! チャネルごとに通知の頻度をコントロールして効率アップ〖Teams踏み込み活用術〗 | できるネット)。例えば全社向け雑談チャネルなどは通知オフにし、プロジェクト関連の重要チャネルは通知オンにするといった具合です。

  3. メンション通知を逃さない: 通知設定画面の「メンション」の項目では、自分宛(個人メンション)、チャネルメンション、チームメンションごとに通知方法を選択できます (Teamsメンション機能のいろはを徹底解説!効率的なコミュニケーションに必須! | Jicoo(ジクー))。基本的に個人宛のメンションは常にバナー通知が来る設定にしておき、それ以外は必要最低限にします(既定では個人メンションと自分が参加しているスレッドの返信、およびチャネルメンションのみ通知されます (Teams活用のコツは「通知量」にあり! チャネルごとに通知の頻度をコントロールして効率アップ〖Teams踏み込み活用術〗 | できるネット))。チーム全員宛のメンション(@team)についても、重要な場合を除き通知しない設定にしておくと良いでしょう。メンションされた場合の通知は確実に見逃さないよう、デスクトップ通知(バナー)とフィード両方に表示されるようになっているか確認してください。

  4. 重要チャネルはフォロー&通知オン: プロジェクトで特に重要な情報が流れるチャネルは「フォロー」(★マークを付けて常に表示)し、かつ上記のように「すべてのアクティビティ」(新規投稿を全て通知)に設定しておきます (Teamsメンション機能のいろはを徹底解説!効率的なコミュニケーションに必須! | Jicoo(ジクー))。こうすることで、自分宛のメンションがなくてもそのチャネルの新着メッセージは即座に通知されます。ただし通知が多くなりすぎると逆に埋もれてしまうため、本当に見逃したくないチャネルだけに絞ることがポイントです (Teams 通知機能を使いこなそう (Tips 紹介) | 株式会社イルミネート・ジャパン)。一方で通知オフにしたチャネルについては、自分から適宜チャネルを覗いて確認する運用にします。

  5. その他の通知管理Tips: Teamsではプレゼンス(在席状態)に応じて通知を抑制する設定や、特定ユーザーからのメッセージだけ通知する優先設定なども可能です (Teams 通知機能を使いこなそう (Tips 紹介) | 株式会社イルミネート・ジャパン)。必要に応じて 「集中モード」(フォーカスアシスト) と連携し、プレゼン中や会議中は通知をオフにするのも有効です。また、通知を整理してもバナーが多く感じる場合、Windowsの通知センター(Win + N)で「通知なし」モードに切り替えることも検討してください。

3. PowerToys導入とFancyZones・キーボードマネージャー活用

Microsoftが提供する無料の強力なユーティリティ集 PowerToys を導入すると、Windows 11の生産性がさらに向上します (〖アプリ〗PowerToys のススメ #アプリ - Qiita)。特にウィンドウレイアウトを自在にカスタマイズできる FancyZones 機能と、キー配列を自在に変更できる Keyboard Manager(キーボードマネージャー)は、資料作成や開発作業で役立つ場面が多いです。以下の手順でPowerToysをセットアップし、これらの機能を使ってみましょう。

  1. PowerToysのインストール: PowerToysはMicrosoft公式のツールセットです。インストール方法は2通りあり、Microsoft Storeから「PowerToys」を検索してインストールするか、GitHubのPowerToysリリースページからインストーラーをダウンロードして実行します (〖アプリ〗PowerToys のススメ #アプリ - Qiita)(Microsoft Store経由の方が簡単です (〖アプリ〗PowerToys のススメ #アプリ - Qiita))。インストール後、PowerToys(管理者権限で実行) を起動してください。初回起動時に「常に管理者として実行」を有効にしておくと、以降自動で管理者権限で起動するため機能が正常に働きます。

  2. FancyZonesで画面レイアウトをカスタム: FancyZonesはPowerToysに含まれるウィンドウマネージャー機能で、ウィンドウを効率的なレイアウトに配置・スナップしてワークフローを改善するためのものです (PowerToysFancyZones 用の Windows ユーティリティ | Microsoft Learn)。これを使うと、自分好みの画面分割パターンを作成しワンクリックで適用できます。設定手順:

    • PowerToys設定画面で**「FancyZones」**を選択し、まず機能を 有効化 します。次に 「レイアウトエディターを起動」(Launch layout editor)ボタンをクリックします(初期設定では Win + Shift + ` キーでもエディタ起動可能です)。
    • レイアウトエディターでは予め用意されたテンプレートから好きなレイアウト(例:縦三分割、グリッド分割など)を選ぶか、**「カスタム」**で自由にゾーンを配置するレイアウトを作成します。例えば超ワイドディスプレイを使っている場合、3列や4列に区切る独自レイアウトを作成可能です。レイアウトに名前を付け、ショートカット(Win+Ctrl+Alt+番号)を割り当てて保存しておくと、後で簡単に呼び出せます (〖アプリ〗PowerToys のススメ #アプリ - Qiita)。
    • レイアウト適用後は、Shiftキーを押しながらウィンドウをドラッグ すると設定したゾーンにウィンドウをスナップできます (〖アプリ〗PowerToys のススメ #アプリ - Qiita)。ウィンドウをゾーンに重ねるとその領域がハイライト表示され、ドロップするとウィンドウサイズがそのゾーンにピッタリ合うよう自動調整されます (PowerToysFancyZones 用の Windows ユーティリティ | Microsoft Learn)。複数のゾーンにまたがって配置したい場合は Shift + Ctrl キーを押しながらドラッグします (〖アプリ〗PowerToys のススメ #アプリ - Qiita)。こうして、一度作成したレイアウトに沿ってウィンドウを配置すれば、後からレイアウトエディタを開かなくてもワンクリックで複数ウィンドウの配置を再現できます。

    (How to use the free PowerToys FancyZones in Windows and why you should | ZDNET)FancyZonesによるウィンドウ整列例 – FancyZonesを使って3つのウィンドウ(左にブラウザー、中央にPowerPoint、右にエクスプローラー)を横3分割レイアウトに配置した例です (How to use the free PowerToys FancyZones in Windows and why you should | ZDNET) (How to use the free PowerToys FancyZones in Windows and why you should | ZDNET)。Windows標準のスナップ機能だけでは難しい柔軟な配置も、FancyZonesならこのように簡単に実現できます。任意のゾーン数やサイズ、余白もカスタマイズ可能で、特に複数のアプリを同時に扱う作業で威力を発揮します。「ウィンドウを効率的なレイアウトに配置・スナップし、レイアウトをすばやく復元」できるFancyZonesを活用して (PowerToysFancyZones 用の Windows ユーティリティ | Microsoft Learn)、自分専用の作業空間を整えましょう。

  3. Keyboard Managerでキー配列をカスタム: Keyboard Manager(キーボードマネージャー)は、キーボードのキーやショートカットの割り当てを自由に変更できるPowerToysの機能です (〖アプリ〗PowerToys のススメ #アプリ - Qiita)。例えば「CapsLockキーをCtrlキーの代わりにする」「使わないNumLockキーを無効化する」「独自のショートカットを定義する」といったことがGUI上で簡単に設定できます (〖アプリ〗PowerToys のススメ #アプリ - Qiita)。設定手順:

    • PowerToys設定画面で**「Keyboard Manager」**を有効化し、「キーの再マップ」または「ショートカットの再マップ」をクリックします。
    • キーの再マップ: 左側に変更前のキー、右側に変更後のキーをそれぞれ設定します。例えば、一覧から Caps Lock を選択し、右側を 無効 にすればCapsLockキーを無効化できます (〖アプリ〗PowerToys のススメ #アプリ - Qiita)。あるいはCapsLockを EscCtrl に割り当て直して、誤押しを防いだり便利に活用したりできます。実際に筆者も「うっとうしいNumLockを無効化」する設定にしています (〖アプリ〗PowerToys のススメ #アプリ - Qiita)。
    • ショートカットの再マップ: 複数キーの組み合わせにもリマップ可能です。例えば Ctrl + Shift + ← などの複雑な操作に、もっと簡単な1キーや別の組み合わせを割り当て直す、といったことができます。[+]ボタンを押してから、置き換えたい元のショートカットと、新しく設定するショートカットを入力すればOKです。誤って削除したい標準ショートカットがある場合も、ここで「無効なキー」に割り当てれば封印できます。
  4. その他PowerToys活用例: PowerToysには他にも便利な機能が多数あります。例えば、PowerToys Run(Alt + Space で起動)はWindows Searchのようにアプリやファイルを素早く検索・起動でき、スタートメニューを開くより高速です。Color Picker(Win + Shift + C)は画面上の任意の色コードを取得できるのでデザイン業務に役立ちます。FancyZonesKeyboard Manager以外にも、画像リサイズツールやPDF分割ファイル名一括リネーム機能(PowerRename)等々、生産性向上に役立つツールが詰まっています (〖アプリ〗PowerToys のススメ #アプリ - Qiita)。必要に応じてPowerToys設定画面から各機能をオンにして試してみてください。

4. 開発・資料作成に役立つWindows 11標準ツール&ショートカット

Windows 11には、開発作業やドキュメント作成の効率を上げてくれる標準搭載の機能無料ツールが豊富にあります。また、キーボードショートカットキーを活用することで操作を格段にスピードアップできます。ここでは特に便利なツールとショートカットを紹介します。

標準搭載・無料の便利ツール

  • Windows Terminal(ターミナル): 開発者にとって必須のコマンドライン環境です。Windows 11では「Windows Terminal」が標準搭載されており、PowerShellやコマンドプロンプト、WSL(後述)など複数のシェルをタブで開けます。スタートメニューから「Windows Terminal」を起動し、必要なシェルを追加してください。Ctrl + Shift + 2(既定)で新しいコマンドプロンプト、Ctrl + Shift + 3でPowerShell、Ctrl + Shift + 4でAzure Cloud Shellなど、ショートカットで開くことも可能です。Terminalの設定で既定のターミナルとして登録しておけば、以降あらゆるコンソールアプリ(Git Bash等)もタブで統合されます。ターミナルは見た目や色テーマもカスタマイズでき、開発環境に合わせた使いやすいCLI環境を提供してくれます。

  • Windows Subsystem for Linux(WSL): Linux環境が必要な開発にはWSLが便利です。Windows 11ではUbuntuなどLinuxディストリビューションをWindows上で動かせます。管理者権限のPowerShellwsl --install コマンドを実行するか、Windowsの「Windowsの機能の有効化」で「仮想マシンプラットフォーム」と「Windows Subsystem for Linux」を有効にし、Microsoft StoreからUbuntu等をインストールすればセットアップ完了です。TerminalからUbuntuを開けば、Linuxの各種コマンドやツール(gccやmake、git等)をWindowsとシームレスに使えます。開発でDockerやLinux特有のビルド環境が必要な場合、WSLは初日にセットアップしておくと良いでしょう。

  • Snipping Tool(画面切り取り): 資料作成時に画面のスクリーンショットを取り込む機会は多いです。Windows標準の**切り取り & スケッチ(Snipping Tool)**なら、Win + Shift + S で画面の一部をすぐキャプチャできます。キャプチャ後、そのまま画像に書き込み注釈を加えたり、クリップボードにコピーしてドキュメントに貼り付けたりできます。初期設定ではPrint Screenキーを押すと全画面キャプチャですが、設定 > アクセシビリティ > キーボード で「PrtScキーで画面切り取りを開く」をオンにすれば、Print Screen一発でSnipping Toolが起動するようになります。社内資料のスクリーンショットを撮る際はこのツールを活用しましょう。

  • クラウドクリップボード(履歴): Windows 11ではクリップボードの履歴機能があり、コピーした複数の項目を保持できます。Win + V キーを押すとクリップボード履歴ウィンドウが表示され、過去にコピーしたテキストや画像から貼り付ける内容を選べます (仕事に役立つ!「Win+V」で効率アップ - e-タマヤ)。初回利用時には「クリップボードの履歴を有効にしますか?」と表示されるので**「有効にする」**をクリックしてください (クリップボードの使用 - Microsoft サポート)。これにより例えば数個前にコピーしたコード片を貼り付けたいときも、Win+Vから選択するだけで再利用できます。Microsoftアカウントでサインインしていれば、この履歴をクラウド経由で他デバイスと同期することも可能です。

  • 集中モード(Focus Assist): 開発や文書作成に集中したいとき、一時的に通知を止められる機能が集中モード(Focus Assist、Windows日本語表記では「集中モード」または「集中アシスト」)です。画面右下の通知アイコンをクリックするか Win + A で「クイック設定」を開き、月のアイコン(集中モード)をオンにすると、通知がサイレントになります。「優先リスト」に登録したアプリや人からの通知だけ許可する設定も可能なので、必要最低限以外は遮断して作業に没頭できます (Teams 通知機能を使いこなそう (Tips 紹介) | 株式会社イルミネート・ジャパン)。会議のプレゼン中などもこのモードにすると邪魔が入りません。時間で自動的に解除するスケジュールも設定 > システム > 集中モード から設定できます。

  • Power Automate Desktop: Windows 11に無料で付属するRPAツールです。デスクトップ上の操作を自動化するフローを組むことができ、繰り返しの事務作業をボタン一つで実行できます。例えば「毎朝の開発環境起動フロー(特定のアプリやウェブを順番に開く)」や「大量ファイルの名前変更」などを自動化できます。スタートメニューから「Power Automate」を検索して起動し、チュートリアルに従って簡単な自動処理を作成できます。開発の合間に発生する雑多なPC操作を自動化しておけば、本来の作業に集中できる時間が増えるでしょう。

  • その他おすすめフリーソフト:

    • Visual Studio Code: Microsoft製の無料コードエディタで、開発には定番です。拡張機能も豊富で、プログラミング言語のシンタックスハイライトや補完、Markdownでのドキュメント執筆など幅広く対応します。初日にインストールしておくとよいでしょう(公式サイトからダウンロード、またはMicrosoft Store経由でも入手可能)。
    • 7-Zip: 圧縮ファイルの解凍・圧縮に便利なフリーソフトです。Windows標準でもZIP解凍はできますが、7-ZipならRARやISOなど様々な形式に対応し、右クリックメニューから素早く操作できます。
    • Gitクライアント: 開発には欠かせないバージョン管理ツールGitも用意しましょう。Git for Windowsをインストールすれば、Windows TerminalやVSCodeからgitコマンドが利用可能になります。GUIならSourceTreeGitKrakenなどが無料で使えます。
    • ブラウザ: 開発用途によってはEdge以外にChromeやFirefoxなども入れておくと動作検証に役立ちます。既定のブラウザ変更は 設定 > アプリ > 既定のアプリ から .html やURLの既定ハンドラーを変更します。
    • メモ・ドキュメンテーション: アイデアを書き留めるには「付箋メモ (Sticky Notes)」アプリが手軽です。コード片やToDo管理には「メモ帳(Notepad)」もWindows 11ではタブ機能付きで便利になっています。高度なメモ管理が必要なら無料の「OneNote」もインストールを検討してください。
    • その他: 「Everything」(超高速なファイル検索ソフト)や「Ditto」(高機能クリップボード履歴ツール。Windows標準履歴でも不足なら)、「AutoHotkey」(強力なカスタム自動化スクリプト作成)などもありますが、まずは必要性に応じて追加すると良いでしょう。

覚えておきたい便利ショートカットキー

Windows操作にショートカットキーを活用すると、マウス操作を大幅に省けます。以下、エンジニア業務で特によく使う&Windows 11で追加/変更された便利なショートカットを厳選します。

上記の他にも多数のショートカットがありますが、まずはこれらを押さえておくと良いでしょう。慣れてきたら、自分の業務で頻繁に行う操作に対応するショートカットがないか調べてみてください。ショートカットキーを積極的に使うことで、「○○の操作に毎回◻︎秒かかっていたのが半分以下になった」というように塵も積もれば大きな時短効果が得られま (〖Windows 11便利テク〗便利なWindows 11の新ショートカットキーを活用しよう - PC Watch)】。

5. 初日にやっておくべきWindows基本設定

最後に、Windows 11の環境を自分用に整えるために初日に変更しておくと良い基本設定をまとめます。タスクバーの見た目からエクスプローラーの表示設定、バックアップの構成まで、細かな設定を調整しておきましょう。

  1. タスクバーのカスタマイズ:

    • アイコン配置とサイズ: Windows 11のタスクバーはデフォルトでアイコンが中央揃えですが、従来の左揃えにしたい場合は、設定 > 個人用設定 > タスクバー から「タスクバーの動作」を開き、「タスクバーの位置合わせ」を に変更します。必要に応じてアイコンのバッジ(通知表示)やタスクバーサイズも好みで調整します。
    • 不要なアイコンの非表示: 初期状態ではタスクバーに「ウィジェット」や「チャット(Teams)」アイコンが表示されています。使わない場合は、設定 > 個人用設定 > タスクバーの「タスクバー項目」セクションでこれらを オフ にして非表示にしましょう。代わりに、よく使うアプリ(例:VS Code、ブラウザ、エクスプローラー、Teamsなど)はタスクバーにピン留めしておきます。アプリを起動しタスクバーに表示されたアイコンを右クリック、「タスクバーにピン留めする」をクリックすれば登録できます。
    • タスクバーボタンの結合設定: Windows 11 23H2以降では、待望の「タスクバーのボタンを結合しない」オプションが追加されていま (ようやくWindows 11で復活! タスクバーボタンの結合を解除 - 窓の杜)】。最新のWindows 11環境であれば、設定 > 個人用設定 > タスクバー から 「タスクバーのボタンをまとめる」 の設定を 「結合しない (ラベル表示)」 に変更できま (ようやくWindows 11で復活! タスクバーボタンの結合を解除 - 窓の杜)】。これにより、同じアプリの複数ウィンドウが別々に並び、ウィンドウタイトルも表示されるようになります。複数ファイルを同時に開く開発者にとってウィンドウを見分けやすくなるメリットがあります。ただし、この設定はWindowsのバージョンによるため、見当たらない場合は現状では結合解除非対応と思ってください。その場合、サードパーティツールやレジストリ変更が必要になりますが、公式対応まで待つのも手です。
    • マルチディスプレイのタスクバー: 複数モニターを使う場合、設定 > 個人用設定 > タスクバー > タスクバーの動作 で「すべてのディスプレイにタスクバーを表示する」をONにするか選択します。サブディスプレイにもタスクバーがあった方が良いかは好みによります。必要なら表示し、不要ならOFFにします。
  2. エクスプローラーの表示設定:

    • ファイル拡張子の表示: セキュリティと作業効率のため、ファイルの拡張子(.exeや.txtなど)は常に表示する設定がおすすめです。エクスプローラーを開き、上部メニューの 「表示」「表示」サブメニュー「ファイル名拡張子」 にチェックを入れま (Windows 11 バージョン22H2(ファイルの拡張子を表示する) | Windows入門ガイド | パナソニック パソコンサポート)】。これで全てのファイル名に拡張子が表示されるようになります。例えばプログラムの実行ファイルかどうか、一目で判別できるようになります(初期設定では既知の拡張子が非表示なので、この設定変更は必須と言えます)。同様に 「隠しファイル」 も必要なら表示する設定にしておくと便利です(「ファイル名拡張子」のすぐ下に「隠し項目」があります)。
    • エクスプローラーの既定ディレクトリ: エクスプローラーを開いたとき最初に表示される場所も変更可能です。標準では「ホーム」や「Quick Access」が表示されますが、開発では**「このPC」**(ドライブ一覧)を初期表示にするとファイル操作がしやすい場合があります。エクスプローラーの「表示」→「オプション」からフォルダーオプションを開き、「エクスプローラーで開くフォルダー」を 「このPC」 に変更しておきましょう。
    • ナビゲーションウィンドウの整理: 左側のナビゲーションペインにある「Quick Access(よく使うフォルダー)」や「OneDrive」が不要であれば右クリックメニューからピン留めを外すこともできます。逆にプロジェクトの作業フォルダはクイックアクセスにピン留めしておくとすぐ開けて便利です。エクスプローラーで目的のフォルダを右クリックし「Quick Accessにピン留め」を選択してください。
  3. 不要なスタートアップアプリの無効化:

    • PC起動時に自動起動するアプリ(スタートアップ)は、必要最低限に抑えることで起動時間を短縮し快適に動作しま ( Windows11のスタートアップを設定する方法 - mouse LABO)】。スタートアップの確認方法: 設定 > アプリ > スタートアップ を開くと、インストールされているアプリで自動起動が設定されているものが一覧表示されま ( Windows11のスタートアップを設定する方法 - mouse LABO)】。各アプリ名の右に「高い」「低い」などと影響度が表示されているので、影響が大きい 不要なものはオフにしま ( Windows11のスタートアップを設定する方法 - mouse LABO)】。例えば、Adobe系やSpotify、コミュニケーションツールで使わないものなどはオフにすると良いでしょう。必要なもの(セキュリティソフトなど)はオンのままにします。この最適化により、PCの起動時間短縮とパフォーマンス向上が期待できま ( Windows11のスタートアップを設定する方法 - mouse LABO)】。
    • 併せて、タスクマネージャーの「スタートアップ」タブでも自動起動の有無や有効/無効を切り替えられます。Ctrl+Shift+Escでタスクマネージャーを開き、「スタートアップ」タブで状態を確認しましょう。不要なものは右クリック「無効」を選択してオフにします。
  4. Windows Updateの確認と設定:

    • 初日には必ず Windows Update を実行し、最新の更新プログラムを適用しておきます。設定 > Windows Update で「更新プログラムのチェック」をクリックし、利用可能な更新があればインストールしてください。セキュリティ更新や不具合修正が含まれるため重要です。再起動が必要な場合、作業開始前や休憩時間に適用しましょう。
    • 併せて、再起動のタイミング調整も行います。Windows Updateの「詳細オプション」で「アクティブ時間」を設定すると、その時間帯には自動再起動が行われなくなります。勤務時間帯(例: 9:00〜18:00)をアクティブ時間に設定し、作業中に突然再起動がかからないようにしておきましょう。
    • ドライバーの更新も確認します。特にグラフィックボードや開発に必要な特殊デバイスのドライバーがある場合、メーカー公式サイトから最新版を入れておくと安定します(Windows Update任せでも概ね問題ありませんが、必要に応じて)。
  5. データのバックアップ設定:

    • 業務データの消失を防ぐため、早めにバックアップの仕組みを整えておきます。Windows 11ではOneDriveによるクラウドバックアップが手軽です。もし会社支給PCでOneDriveが使えるなら、OneDrive設定でデスクトップやドキュメント、ピクチャフォルダの同期(バックアップ)を有効にしましょ (OneDriveの罠に注意!強制同期を切ったり、容量の警告に対処 ...)】。OneDriveの設定を開き、「同期とバックアップ」タブで各フォルダをバックアップ対象に指定できま (OneDriveでデータをバックアップするには?復元・停止方法も解説)】。これによりこれら重要フォルダ内のファイルは自動的にクラウドに同期され、万一PCトラブルが起きても復元可能になります。
    • OneDrive以外では、社内のNASやバージョン管理ツールを活用したバックアップも検討します。コードはGitでリポジトリにプッシュしておく、ドキュメントはSharePointやGoogle Driveに置くなど、複数箇所にデータが存在する状態を作っておくと安心です。
    • システムの復元ポイント作成も初日に実施しておくと良いでしょう。スタートメニューで「復元ポイントの作成」と検索し、システムプロパティの「システムの保護」タブからドライブの保護設定をオンにして「作成」を押します。これで初期セットアップが完了した状態のスナップショットが保存されます。万一設定変更やソフト導入で不具合が出ても、この復元ポイントに戻せるので安心です。
  6. その他の有用な初期設定:

    • テーマ/配色の変更: 開発者の方はダークテーマを好む場合が多いです。設定 > 個人用設定 > 色 で「既定のAppモード」をダークにすると、エクスプローラーや設定画面がダークモードになります。夜間作業の目の負担軽減につながります。
    • 既定アプリの見直し: ブラウザやテキストエディタなど、Windows標準から別の好みのアプリに変更したい場合、設定 > アプリ > 既定のアプリ で関連付けを変更します。例えばブラウザをChromeに変えるなら、Chromeをインストール後に.htmHTTPなどをChromeに関連付けます。PDFをAdobe Acrobatで開きたい場合も同様です。
    • 開発者モードの有効化: UWPアプリのテストやデバイスポータルの使用などが必要であれば、設定 > プライバシーとセキュリティ > 開発者向け にある「開発者モード」をオンにします。一般的な開発(VS CodeやWSL、Dockerなど)には不要ですが、Windowsアプリ開発を行う際はオンが推奨です。
    • IMEの設定(日本語環境の場合): 資料作成で日本語入力が多い場合、IMEのプロパティから入力設定を最適化しておきます。例えば「半角英数と全角ひらがなの切替をCapsLockに割り当てる」設定や、郵便番号辞書をオンにする等です。細かな所ですが、文章入力の効率に関わります。
    • セキュリティソフトの確認: 企業支給PCなら最初からエンドポイントセキュリティが入っているはずですが、個人PCで作業する場合はMicrosoft Defenderを最新の状態に更新し、必要に応じて別途ウイルス対策ソフトを導入します。開発中にダウンロードするOSSなどに紛れてマルウェアを拾わないよう注意しましょう。

以上が、Windows 11を使うエンジニアが初日に実施すべき設定と使いこなしのガイドです。仮想デスクトップで作業空間を整理し、Teams通知を絞り込んで集中力を高め、PowerToysや各種ツールで快適な作業環境を整えつつ、基本設定で土台を固めれば、以降の開発・資料作成がスムーズに進むはずです。ぜひ参考に、快適なWindows 11環境で生産性高くプロジェクトを進めてください!

参考資料:

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