Go言語で学ぶ四則演算の基本
Go言語で学ぶ四則演算の基本
Go言語はシンプルで分かりやすい文法が特徴のプログラミング言語です。この記事では、Go言語における四則演算(加算、減算、乗算、除算、剰余)について、具体的なコード例とその詳細な解説を交えながら説明します。これからGo言語を学ぶ初学者の方でも、各コードの意味や使い方が理解できるように解説します。
前提
本記事は、プログラミングを学び始める方、Go言語を初めて学ぶ初学者の方々を対象としています。プログラミングの経験がなくても、この記事を通して基本的な文法や四則演算の使い方を丁寧に理解することができます。基礎的な算数の知識と、コンピュータの基本操作ができれば十分です。また、他のプログラミング言語に触れた経験がなくても、Go言語のシンプルな文法を学ぶ良い機会となるでしょう。
Go言語の変数宣言と := 演算子について
Go言語では、変数を宣言して初期化する際に :=
記法を用いることができます。これは、右辺の値から自動的に型を推論してくれるため、コードをシンプルに記述できます。たとえば、
x := 10
と書くと、変数 x
が整数型として宣言され、値 10 が代入されます。
四則演算の基本とその詳細解説
以下、それぞれの演算子の動作とコード例の詳細な解説を行います。
+
)
加算 (加算は、2つの数値を足し合わせる演算子です。ここでは、変数 sum
を用いて 3 と 4 の加算結果を保存しています。
-
sum
: 結果を保持するための変数名。意味としては「合計」を表します。 -
3 + 4
: 数値リテラル同士の加算です。 -
:=
: 変数を宣言し初期化するためのショートハンド記法。
コード例:
sum := 3 + 4 // 3 と 4 を加算し、結果の 7 を sum に代入
このコードは、まず 3 + 4
の計算を行い、その結果 7 を新しく宣言された変数 sum
に代入します。
-
)
減算 (減算は、1つの数値から別の数値を引く演算子です。ここでは、変数 difference
を使って、10 から 4 を引いた結果を保持します。
-
difference
: 「差」を意味する変数名です。 -
10 - 4
: 10 から 4 を引く計算です。
コード例:
difference := 10 - 4 // 10 から 4 を引き、結果の 6 を difference に代入
このコードは、10 から 4 を引いて、結果の 6 を difference
に保存します。
*
)
乗算 (乗算は、2つの数値を掛け合わせる演算子です。ここでは、変数 product
を用いて 5 と 3 の積を計算します。
-
product
: 積(掛け算の結果)を意味する変数名です。 -
5 * 3
: 5 と 3 を掛け合わせる計算です。
コード例:
product := 5 * 3 // 5 と 3 の乗算結果 15 を product に代入
このコードは、5 と 3 を掛け合わせた結果 15 を product
に代入します。
/
)
除算 (除算は、1つの数値を別の数値で割る演算子です。整数同士の除算の場合、小数点以下は切り捨てられます。
-
quotient
: 商を意味する変数名です。 -
10 / 3
: 10 を 3 で割る計算です。整数同士の場合、結果は整数部分のみ(3)になります。
コード例:
quotient := 10 / 3 // 10 を 3 で割った結果、整数部分の 3 を quotient に代入
このコードでは、整数同士の割り算のため、実際には 3.3333... ではなく 3 が返されます。
もし小数点以下も含めた正確な結果が必要な場合、浮動小数点数を使用します。
-
quotientFloat
: 浮動小数点数による商を表す変数名です。
コード例:
quotientFloat := 10.0 / 3.0 // 浮動小数点数で計算し、約 3.3333 の結果を quotientFloat に代入
この場合、10.0 と 3.0 は浮動小数点数として扱われ、正確な割り算が行われます。
%
)
剰余(余り) (剰余は、整数同士の除算において、割り切れなかった余りを求める演算子です。
-
remainder
: 剰余(余り)の値を保持する変数名です。 -
10 % 3
: 10 を 3 で割った余りを計算します。
コード例:
remainder := 10 % 3 // 10 を 3 で割った余り 1 を remainder に代入
このコードでは、10 を 3 で割ると 3 で割り切れず、余りが 1 となるため、その値を remainder
に保存します。
サンプルコード全体の解説
以下は、これまでの四則演算を一つのプログラムにまとめたサンプルコードです。コード内のコメントも参考にして、各演算の動作を確認してください。
package main
import "fmt"
func main() {
// 変数 a と b を宣言し、それぞれ 10 と 3 を代入します。
a := 10
b := 3
// 加算: a と b を足し合わせ、その結果を出力します。
// 10 + 3 = 13
fmt.Println("加算:", a + b)
// 減算: a から b を引き、その結果を出力します。
// 10 - 3 = 7
fmt.Println("減算:", a - b)
// 乗算: a と b を掛け合わせ、その結果を出力します。
// 10 * 3 = 30
fmt.Println("乗算:", a * b)
// 整数除算: a を b で割り、整数部分のみを出力します。
// 10 / 3 の結果は 3 (小数点以下は切り捨て)
fmt.Println("整数除算:", a / b)
// 剰余: a を b で割った余りを出力します。
// 10 % 3 = 1
fmt.Println("剰余(余り):", a % b)
// 浮動小数点数の除算: 浮動小数点数を使って割り算を行い、より正確な結果を出力します。
// 10.0 / 3.0 ≒ 3.3333
x := 10.0
y := 3.0
fmt.Println("浮動小数点の除算:", x / y)
}
このプログラムは、各演算子の動作を具体的に確認するためのものです。各行のコメントを参考にしながら、実際にコードを実行して結果を見てみると、Go言語の基本的な文法や演算の仕組みが理解できるでしょう。
演算子の優先順位
Go言語では、演算子の優先順位が決まっており、計算の順序に影響します。たとえば、乗算や除算は加算や減算よりも先に評価されます。複雑な計算を行う際は、括弧 ()
を使って明示的に計算順序を指定することができます。
result := (2 + 3) * 4 // 括弧内の 2 + 3 が先に計算され、結果 5 に 4 を掛けるので 20 になります。
まとめ
-
加算 (
+
): 2つの数値を足し合わせる。 -
減算 (
-
): 1つの数値から別の数値を引く。 -
乗算 (
*
): 2つの数値を掛け合わせる。 -
除算 (
/
): 数値を割る。整数同士の除算では小数点以下が切り捨てられる。 -
剰余 (
%
): 割り算の余りを求める。 -
:=
記法: 変数の宣言と初期化を同時に行うショートハンド記法。
この記事では、Go言語における四則演算の基本操作と、それぞれのコードの意味や動作について詳細に解説しました。Go言語を学び始めた方は、ぜひサンプルコードを実行して、理解を深めてみてください。
Happy coding!
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