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2次遅れ系の簡単なまとめ

2023/10/29に公開

2次遅れ系の標準形

2次遅れ系の標準形は次のように表される。

 G(s)=K\frac{\omega_n^2}{s^2+2\zeta\omega_n s+\omega_n^2} 

ここでKはゲイン,\zetaは減衰係数,\omega_nは固有各周波数。

バネマスダンパ系

例としてバネマスダンパ系における2次遅れ系の標準形のゲイン,減衰係数,固有各周波数を考える。
入力u(t)が加わる時,運動方程式から

m\ddot{x} + c\dot{x} + kx = u(t)

ラプラス変換すると

(ms^2 + cs + k) X(s) = U(s)

よってバネマスダンパ系の伝達関数G(s)

G(s) = \frac{X(s)}{U(s)} = \frac{1}{ms^2 + cs + k}

2次遅れ系の標準形と伝達関数を比較することでゲイン,減衰係数,固有各周波数は

\begin{align*} K &= \frac{1}{k} \\ \zeta &= \frac{c}{2\sqrt{mk}}\\ \omega_n &= \sqrt{\frac{k}{m}} \end{align*}

固有角周波数と共振角周波数

固有角周波数\omega_nにおいて2次遅れ系のゲインは最大にはならず,共振角周波数\omega_pにおいて最大となる。ただし実際には減衰係数\zetaが小さく,\omega_n\approx\omega_pと考えられる場合も多い。

固有角周波数(natural frequency)

ダンピングがない時(c=\zeta=0),固有角周波数\omega_nにおいて伝達関数が無限大となる。
バネマスダンパ系の場合の固有角周波数は

\omega_n = \sqrt{\frac{k}{m}}

共振角周波数(resonant frequency)

共振角周波数\omega_pにおいて2次遅れ系のゲインが最大となる。

\omega_p = \omega_n \sqrt{1-2\zeta^2}

ただし共振角周波数が存在するには

\zeta < \frac{1}{\sqrt{2}}

である必要がある。
また共振角周波数\omega_pにおける2次遅れ系のゲインの最大値は

|G(j\omega_p)| = \frac{K}{2\zeta\sqrt{1-\zeta^2}}

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