ユーザビリティテストの勉強会で思考発話法をやった話
こんにちは。SODAでQAエンジニアをやっているokauchiです。
SODAでは週に1回、エンジニアが集まって、自主的に勉強会をやっています。先日、自分が発表を担当する会があったので、思考発話法を使って、ユーザビリティテストの簡単なハンズオンをやりました。
思考発話法とは(Chat GPTに聞いてます)
思考発話法(think-aloud method)は、特定のタスクを実行しながら、その過程で考えていることを声に出して説明する方法です。この手法は、認知心理学や教育学、ユーザビリティテストなど、さまざまな分野で使用されています。以下に、思考発話法の特徴や利点、実施方法について詳しく説明します。
思考発話法の特徴
1.内省的データの収集:
被験者が自分の考えや判断の過程を詳細に説明することで、内省的なデータを収集します。これにより、思考過程や問題解決のプロセスが明らかになります。
2.リアルタイムの思考過程:
タスクの実行中に即時に発話するため、リアルタイムでの思考過程を記録できます。これにより、後からの記憶に頼ることなく、正確なデータが得られます。
3.質的データの重視:
定量的なデータ(例:正答率、時間)だけでなく、質的なデータ(例:考え方、推論プロセス)を重視します。これにより、思考の柔軟性や創造性など、数値化しにくい側面も評価できます。
思考発話法を体験してみる
今回は以下のようなタスクで、キーワード検索を禁止してタスクを完了できるか2名の方にやってもらいました。お二人ともダーツを普段触ったことがない方だったので、タスクが簡単になり過ぎずちょうど良い難易度でした。
実際にやってみると・・・
勉強会はgoogle meetでやっているので、本来の思考発話法と以下のような違いがありました。
・観察者がめちゃくちゃ多い!(実行者や司会以外全員が観察者、その中でも真剣にやってくれた実行者のみなさん、ありがとうございました)
・タスクの内容や実行者がやったことが次の実行者のヒントにならないように、次の実行者はmeetから一時的に退場、観察者の人にも次の実行者の方にやることを口止め!
進めてもらう中で偶発的にカテゴリーやブランドページに進んでしまう実行者や、似たような商品をカートに入れてしまうなど初めての購入あるあるも出てきて、勉強になりました。
特に面白かったフィードバック
今回はダーツを購入するというタスクだったのですが、サイトによっては商品イメージに同じ3本のダーツを並べられると、1本ごとに違いがあるのか気になってしまうし、画面で表示できる商品数も減ってしまうので、1本だけ表示して欲しいと言う意見がありました。ダーツは同じ3本の矢を使って遊ぶスポーツなので違いが出てくることはないので、確かにと思いました。でも本当にダーツを初めて購入する人だと商品イメージが1本のダーツだったら3セット買わないと3本揃わない!?と誤解してしまう可能性もあるので、3本表示のメリットもなくはなさそうですね。
同じタスクでもアプローチが異なる
観察者の方からの感想として、同じタスクでも実行者によって全然探し方が違うことが勉強になった!との声も。小さいタスクながら誰がやっても同じプロセスを辿るわけではないので、探しているものとまったく違うページに遷移してしまった時に戻る導線や、ターゲット層がどれだけ購入するものに対しての知識や、ITリテラシーを持っているかによっても、サイトデザイン、UX体験も変わってきそうだなと学習してもらえたことも、今回の勉強会を開いて良かったなと思いました😀
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