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生成AIにFAQを作ってもらって、提案を通しやすくしよう

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こんにちは、SODAでクオリティエンジニアをしているokauchiです。

今回は提案の質を生成AIで上げてみようというテーマです。新しいプロセスを導入したいと提案はするものの、鋭い指摘をされて思わず提案を引っ込めてしまったことってありませんか?

解決したい課題があってそれをなんとかしたい思いはとてもステキなんですが、残念ながら中身が伴っていないためにスムーズに話が進まない。厄介なのは自分では「これで大丈夫だろう、十分に練りきれた話だろう」と思ってしまうことですね。

提案が通らないのは「解像度の差」かもしれない

エンジニアとして開発に携わっていると、新しいツールやプロセスの導入を提案したくなる場面があります。例えば、E2Eテストの自動化やコードレビューの仕組み化、あるいはナレッジ共有の方法など、開発の質を高めるアイデアは日々浮かんでくるものです。

ただ、どれだけ良いアイデアでも、それをチームや上長に理解してもらい、導入するのは簡単ではありません。というのも、提案者はその問題に対して解像度が高い一方で、聞き手はその問題に初めて触れることが多いためです。提案に対して「本当に必要?」「どうやって運用するの?」「それって誰がやるの?」といった質問がどんどん飛んできて、実はあまり提案が練りきれていないことに気づいて恥ずかしい思いをしてしまうことも。

説明の準備はしても、FAQを想定するのは難しい

提案をするときは、自分なりに資料を用意したり、口頭でうまく話せるように構成を考えたりします。しかし、自分が深く理解しているからこそ、「相手がどこでつまずくのか」が想像しにくいという落とし穴があります。やりたいことの熱量が走り過ぎて細かいところに気づかない感じです。

質問を聞くと、「その視点なかったな」「確かに初めて聞く人はわからないな」と気づかされます。とはいえ、その都度修正していくのは、やはり時間もかかります。相手の立場になってFAQ(よくある質問)を考えるのが良いとは思いつつ、それをひとりで完璧にやるのは、なかなか難しいのが正直なところです。

生成AIにFAQを作ってもらったら見えた「視点のズレ」

そこで試してみたのが、生成AIに提案内容を渡してFAQを生成してもらうという方法です。たとえば「このプロセス変更の提案に対して、この提案を初めて見る立場でFAQを作って欲しい」と依頼をするだけで、「あ、そこも説明しないとダメか」というポイントが次々に見つかります。

具体的には次のような質問が出てきました。

  • それをやることでどれくらい工数が増えるの?
  • 現状のやり方では何がまずいの?
  • 誰が管理・運用するの?
  • そもそもこのツールって他でも使われてるの?
  • 自分にどんなメリットがある?

これらは提案者である自分にとっては「当然わかっているつもり」だったことばかり。でも聞く側からすれば、これらの説明があることでようやく納得できます。AIによるFAQ生成は、自分の認識の抜けや伝え方の荒さを可視化してくれる便利なフィードバックツールとして機能しそうです。

まとめ

開発現場で新しい提案を通すには、相手との解像度の差を埋めることがとても大切です。そのためには、自分の理解だけで突き進むのではなく、相手視点での「つまづきそうなポイント」を想定する必要があります。

でも、それをすべて自力で想像するのは難しい。そんなときこそ、生成AIにFAQを作ってもらってみてください。提案の説得力も、相手への配慮もグッと高まります。結果として、提案が通りやすくなるはずです!

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