SODA Engineering Blog
🥷

これからは「やり方を教えて」にしていこう

に公開

こんにちは、SODAでクオリティエンジニアをしているokauchiです。

今回は、技術にもっと踏み込んでトラブルに強くなろうというテーマです。原理を知っていくことで自分が取れる手段も増え、結果的にトラブルに強いテストプロセスになっていきますね。

テストデータ準備はUIだけじゃない

テストをしていると、事前に必要なテストデータを準備する場面が必ず出てきます。
ユーザー登録をしたり、商品を追加したり、状態を作り込んだり。多くの場合、これをUIから地道に操作して行っている人は少なくないと思います。

通常の手動テスト数件だったらまだしも、リグレッションテストなどのテストケース数の多いテストなどでは、結局「APIやDBに明るい誰かにお願いする」形に頼りがちでした。

依頼だけでは不十分になる

「この状態のデータを100件作ってほしい」と依頼したとします。言葉通りに受け取れば、必要なデータだけを用意してもらえるでしょう。でもそれは“依頼を満たした”だけであって、状況に応じて柔軟に対応できるわけではありません。

たとえば、マニュアルテストの現場で「データが思ったように動かない」「タイミングがずれて準備できない」といったトラブルに遭遇したとき、依頼ベースではすぐに解決できません。つまり、依頼だけに頼るのはリスクがあるということです。

自分で作れる強み

もしやり方を理解していれば、突発的なトラブルにも強くなれます。
データが用意できなくても、「じゃあ自分で作ろう」と臨機応変に対応できるからです。

逆に知らないままだと、「徹夜でUI操作を繰り返す」か「今日は諦める」しか選択肢がなくなってしまいます。手段を多く持っていることは、それ自体がテスト基盤の品質を高めることにつながります。

生成AIが寄り添うパートナーになる

テストデータ準備のやり方を学ぶには、もちろんエンジニアに聞くこともできます。ただ、最初の一歩から人に聞くのは気が引けたり、依頼ベースになってしまって学びが残りにくかったりすることもあります。

そこで頼りになるのが生成AIです。生成AIは、ただ答えを返すだけでなく「こうやって試してみるといい」「この部分を修正すれば動くよ」と、実験しながら進める自分に寄り添ってくれる存在です。

小さな疑問を自分で解決しながら進められるので、「テストデータを準備してほしい」と依頼するだけだった場面を「やり方を教えて」に置き換えやすくなります。また「基礎的な部分は生成AIについて聞くので、ログインや具体的なクエリを教えて欲しい」というより技術的に踏み込んだコミュニケーションもできるようになります。

依頼を受け取る方も「自分で学習しながら成長をしようとしてくれている」ニュアンスが伝わり、よりポジティブに協力しやすくなります。その積み重ねで少しずつテックスキルを広げ、自走できる感覚につながっていきます。

まとめ

テストデータ準備は、UIだけでやるものではありません。
とはいえ、いきなり技術的なスキルをすべて習得するのは難しく、これまではエンジニアに頼らざるを得ない場面も多くありました。

でも今は、生成AIという頼れるパートナーがいます。エラーに詰まったら相談でき、具体的な例を出してもらいながら学べる。だからこそ、「やってほしい」から「やり方を教えて」に変わっていけるのだと思います。

テストの幅を広げたいQAにとって、この変化は大きな一歩です。少しずつでも、自分の力でデータを用意できるようになれば、トラブルに強いテストプロセスが構築できます。

SODA Engineering Blog
SODA Engineering Blog

Discussion