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CTOやめました

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執行役員 CTO を辞任し、VP of Technology として再出発します

2025 年 4 月より、僕は株式会社 SODA の執行役員 CTO を辞任し、開発部署のマネージャーとして VP of Technology(VPoT)という役割に専念することを選びました。まずは自ら代表に相談し、その後経営会議での議論を経て決定しました。

自分の強みをもっと活かし、伸ばすことに時間を使う

この決断の背景は単純です。自分の強みをもっと活かし、伸ばすことに時間を使ったほうが会社の成長に貢献できると考えたからです。

執行役員として過ごした時間は非常に貴重で学びの多いものでした。しかし、執行役員の役割には:

  • 経営会議への参加
  • 取締役会への参加
  • 会社全体の決議事項の議論
  • 複数部署にまたがる課題の検討

などが含まれ、正直なところ、これらの活動で僕が最大限のバリューを発揮できているとは感じられませんでした。

むしろ、僕が本当に得意とし、会社に貢献できるのは:

  • ソフトウェアエンジニアとしてコードを書くこと
  • エンジニア採用の推進
  • 技術ロードマップの策定と実現
  • プロダクトセキュリティ領域の強化

といった、より技術に特化した領域です。

そのため、VP of Technology と名乗り活動していくことが適切だと考えました。
また、Engineering Manager の役割を担ってくれているメンバーたちがとても優秀なため、組織的な部分は自分が最も注力する人物でなくても問題ないとも考えています。

タイトルは変わっても責任は変わらない

「CTO やめました」というと大げさに聞こえるかもしれませんが、開発組織の責任者としての役割は変わりません。違いは、経営層としての業務から離れ、より技術領域に集中できるようになることです。

正式な役職名を VP of Technology としたのは、より自分の活動領域と責任範囲を正確に表現するためです。この変更により、一日の中で「エンジニアリング」に使える時間が増え、その結果として会社全体への貢献度も高まると考えています。

この変更に対しては、社内から漏れなくポジティブな反響をいただいています。現在の組織状況では、VPoT として技術周りに注力する人材がいることは非常に価値があるという声が多く、この決断への支持を実感しています。

実際に、空いた時間を活用して Cursor を使った新機能開発に取り組み、プロダクションコードを毎日のように書けるようになりました。実装に直接関わることで、技術的な課題をより深く理解し、効果的な解決策を提供できるよう目指します。

経営陣に技術者がいなくなることについて

「経営陣に技術者がいなくなるのは大丈夫なのか?」という疑問は自然なものです。しかし、現状の SODA では技術が強く絡む経営判断がそれほど多くないというのが実情です。

重要な技術的意思決定が必要な場合は、開発部署のマネージャーとして十分に意見を述べる機会があります。また、CPO の鍛さんはある程度技術に理解がある方なので、必要に応じて僕を巻き込んでくれると信頼しています。

採用面での懸念もあるかもしれませんが、「CTO がいない」ことより「その会社で自分がどんなことに挑戦できるか」が重要だと考えています。実際、VPoT しかいない会社は珍しくなく、優秀なエンジニアにとっては役職名よりも技術環境や成長機会のほうが重要です。

中長期的には、このポジションが空いたことで、経験豊富な CTO を迎える可能性も開けたと前向きに捉えています。

最後に

この決断は、自分の強みを最大限に活かし、会社に最大限貢献するための前向きな選択です。執行役員 CTO という肩書きは手放しますが、技術リーダーとしてより深く、より広く貢献していきたいと思っています。

今後も VP of Technology として、SODA の技術基盤の強化と進化に全力を尽くしていきます。引き続きよろしくお願いします。

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