Slackの名前からE2Eテストを広めてみよう
こんにちは、SODAでクオリティエンジニアをしているokauchiです。
今回は、E2Eテストの認知をユニークなアプローチで組織に広げたというテーマです。コミュニケーションツールは普段から目にする機会も多く、そこに小さな変化を入れるだけでも興味を持ってもらえることにつながります。
レベルをつけてゲーム感覚に
テスト自動化に興味を持ってもらうために、ちょっとした遊び心を取り入れてみました。Slackの自分の名前の横に「Lv.◯」とレベル表示をつけてみた感じです。RPGのような成長を数値で見れるようになってちょっと気になりませんか?
どのタイミングでレベルが上がるかというと、E2Eテストで不具合を見つけるたびにレベルアップ。不具合を見つけたことがそのまま経験値になっていくイメージです。仕事なのにゲームっぽくなることで、自分自身のモチベーションが上がるのはもちろん、周囲の目を引くきっかけにもなりました。
「その名前、なに?」から会話が始まる
Slackでレベルがついているのは目立つので、事情を知らない同僚から「その名前、なに?」と聞かれることがありました。そこから「E2Eテストで不具合を見つけたらレベルが上がるんですよ」と説明すると、自然にテスト自動化の話題につなげられるのです。
「どうやってレベルアップしてるの?」と興味を持たれれば、テスト自動化の仕組みやE2Eツールの使い方を紹介できます。普通に説明してもピンとこないことが、ユニークなネタを通してだとすんなり入っていく。ちょっとした遊び心がコミュニケーションの潤滑油になってくれました。
レベルアップから品質意識へ
レベルが上がっていくこと自体は面白いのですが、理解が深まってきた人からは「不具合を見つけてくれてうれしいけど、レベルアップばかりされても困るね(笑)」と言われることもありました。
これはまさに狙っていたポイントです。不具合を検知できるのはテスト自動化によるものですが、それに頼り過ぎると「テストで不具合が見つける」という前提で開発が進んでしまいます。最終的には「そもそも不具合を埋め込まないようにする」意識が大切です。
ゲーム感覚の仕掛けをきっかけに、「自動化は便利だけど万能ではない」「品質は全員でつくるもの」という話につなげられたのは大きな収穫でした。
まとめ
Slackの名前にレベルをつけるというシンプルな遊びが、思いのほか効果的に働きました。
- レベル制にすることで、自分のモチベーションが上がる
- 「その名前なに?」からE2Eテストの話を広められる
- やがて「自動化に頼り過ぎず、品質を意識しよう」という理解につながる
テスト自動化を組織に広める方法は資料やMTGだけではありません。小さな遊び心が、チーム全体の関心や意識を変えるきっかけになることもあるのだと感じました。

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