Vertex AI で BigQuery ML モデルを管理する①
はじめに
本記事は、BigQueryのコスト削減についてです!
BigQuery ML で構築された既存の機械学習モデルを Vertex AI に移行し、BigQuery ML の使用をやめることで、BigQuery の料金プランを Enterprise から Standard にダウングレードする取り組みについて紹介します。
実施手順のサンプルも紹介する予定ですが手順がやや長いため、記事を分割し、今回は実施までの経緯と作業の全体像を紹介します。
今後は以下のトピックに分け記事を作成する予定です。
- 背景、課題、目的、全体構成の整理 ※この記事
- BigQuery ML で作成したモデルを Vertex AI に移行する手順
- BigQuery クエリから Vertex AI を呼び出して推論を実行する手順
背景と課題
既存の BigQuery 環境では、毎日決まった時間にある予測を行う処理で BigQuery ML のモデルを使用しています。この処理を実現するためには、BigQuery Editions の Enterprise プランが必要です。
しかし、以下のような状況から、Enterprise プランを維持するコストに疑問が生じていました。
- BigQuery ML の利用はこの1件のみ
- モデルは 数年間、一度も更新(再学習)されていない
- その他の用途は Standard プランで十分まかなえる
※参考
BigQuery Editions プラン毎の機能
目的
この状況をふまえ、BigQuery ML のモデルを Vertex AI に移行し、BigQuery から Vertex AI を呼び出して推論を行う構成に変更することで、Enterprise プランを不要とすることを目指します。
これにより、継続的なコスト削減を図ると同時に、Vertex AI の活用による柔軟な運用体制へのシフトも実現可能になります。
構成
現在の構成と、移行後の構成はこのようになります。
BigQuery MLモデルの機能はVertex AIに移行して使用しますが、
BigQueryからVertex AIに移行したモデルの使用にあたり、BigQueryリモートファンクションやCloudRunを使用します。
※参考
BigQuery リモート関数を作成する
コストの削減
この取り組みのコスト削減予測です。
以下、hourがBigQueryの課金発生時間(slot/h)になるため、ここの使用時間により削減額が増減します。
Vertex AIのタイプは小さいものを選択しておりますが、スペックに応じて料金は変動します。
※参考
BigQuery Editions 料金について
おわりに
背景、課題、目的、全体構成の整理は以上になります。
次回から実際の手順の紹介をします!
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