n8n+OpenAI APIでシャドバWBのYouTube動画を収集してデッキの説明書を生成するワークフローをつくって遊んでみた
n8nとAIを組み合わせてなにかできないかということで、シャドウバースWBのYouTube動画をインプットに、「デッキの説明書」を生成するワークフローを組んでみることにしました。
デッキ構築動画は様々な方が投稿しているため、横断して眺めると共通の立ち回りが浮き上がりそうで、複数の動画を元にAIにまとめさせたら「究極の説明書」ができるのでは?と目論んだわけです。
最終的に完成した「ほーちゃんドラゴンデッキの説明書」はこの記事の最後に貼っておきました。文字起こしをベースに生成したためカード名誤りがひどいですが、シャドバをプレイしている人なら脳内変換でなんとか読めると思います。「ほちゃん(=「伝説の幕開け」)」
伝説のマゼルベイン
は意味不明で笑ってしまいました。
やったこと
ワークフロー全体図。小さくて見えないと思いますが貼っておきます。余計なノードも混じってます
細かい説明は省きますが、ワークフローはざっくり以下の流れになっています。
1. 指定したキーワード(デッキ名)でYouTubeを検索
2. 動画ごとに文字起こしを取得
3. 文字起こし保存用のNotionデータベースにページを作成し、文字起こしをブロック分割で追記
ここまでで一旦ストップ。
文字起こし保存用データベースを確認し必要に応じてデッキ名を修正。
4. 文字起こし保存用データベースからページを一括取得し、文字起こしを全てまとめてAIに投げる
5. 結果を結果用Notionデータベースに保存
ワークフローを起動するとフォームが表示され、クラスやデッキを入力。ここで入力したデッキ名でYouTubeを検索し、一気に文字起こしデータベースが作成されます
文字起こしはこのような形でデータベース化されます。これらを元にAIが説明書を生成します
工夫したこと
- ワンストップにしていないのは、キーワードと関係ない動画が取得されてしまうことがあるためです。データベースを確認し修正してから、分析ワークフローを実行するようにしています
- 長尺動画を対象外にするため、ライブ配信のアーカイブ動画や、再生時間が1時間以上の動画は弾いています
-
videoId
をキーに、すでにNotionデータベースに登録済みの動画はスキップしています。これにより同じキーワードでワークフローを何度も実行しても問題ありません - YouTubeに負荷がかかるといけないので、節目にWaitノードを入れてインターバル時間を設けています
- n8nのループをネストした際に内側ループがうまく回らないことがありましたが、内側ループをサブワークフローに切り出し、
Execute Workflow
ノードで呼ぶ形にしたところ改善しました
改善点・アップデート案
- カード名の辞書やルール、用語の前提知識をAIに渡すことで表記誤りを補正したり、一度分析した後、足りない部分をWEBで調べてさせてからもう一度分析させる、というようにアウトプット精度を上げるアイデアはいくつかあります
- 想像していたよりもシャドバの動画は数が多くトークン消費に効いてくるので、動画をある程度厳選してAIに渡すほうがいいかなと思いました(深く解説してくれている動画だけを渡すなど)
おわりに
n8nはノーコードでワークフローがつくれるということで、ドラッグ&ドロップで前ノードの情報を埋め込んだり、ノード同士を繋げる・離すが容易だったりと使い勝手が良かったです。セルフホストすれば無料で使えるのが大きくて、今後ワークフローを組みたいとなったら真っ先に出てくる選択肢だと思います。
アイデアさえあればいろいろなワークフローを組めて楽しそうですが、AIを利用したサービスの進化スピードは速く、すぐに代替サービスが出てきて、一生懸命組んだワークフローが一夜にしてお蔵入りなんてこともありそうです。最近で言えばNotion 3.0でAI機能が進化して、文字起こしをまとめて分析する部分なんかはワークフローを組まずともNotion AIで出来てしまいそう。
おまけ:完成した「ほーちゃんドラゴン」のデッキ説明書(改行以外は生成したまま)
## 基本プラン
基本線は「ほちゃん(=「伝説の幕開け」)」でデッキ内のコストを半減させ、軽くなった強カードで畳みかけるランプ+コントロール+フィニッシュのハイブリッド。勝ち筋は大きく2本立て。
1. ほちゃんランプ型:2コスト帯(「オーシャンライダー」「歴戦のマーマン」「フィルレイン」)で盤面を捌きつつ「竜の啓示」などでPP加速→6〜7T目にほちゃん着地→以降は「ネプチューン」「ガルミーユ」「オーディン」で受け切りながら、「ジェネシスドラゴン」(+「フォルテ」採用ならフォルテ) でリーサルを組む。
2. 混ゼルベインOTK型:ほちゃんで「伝説のマゼルベイン」=2コスト、「サタン」=5コストまで軽くした状態で同ターンに「マゼルベイン→進化→サタン」の順にプレイ。事前/同ターンに「試練の石板」を設置しておけば、サタンのアポカリプスデッキが即座に1枚になるよう圧縮され、次の自分ターン(またはドロー)で「勝利のカード/アスタロトの宣告」に到達して実質OTK(2Tキル)になる。
要点は
- ほちゃんを“安全に”置ける相手には置く(特にビショップ/ネメシス/ウィッチ後攻など)
- 盤面は「ネプチューン」+「オーシャンライダー」や「ガルミーユ+滅牙」で受け切る
- 進化権を「マゼルベイン」用に1つ残す(進化時効果のため)
- 「ルビー」で重いカード(主に「ジェネシスドラゴン」「サタン」)を戻して、ほちゃん後の山を整える
の4点。
## 構築のポイント
### 確定枠(核):
- ランプ: 「竜の啓示」系(環境に応じて「竜風」枠も)
- 2コスト帯: 「オーシャンライダー」「歴戦のマーマン」「フィルレイン」…対アグロ〜テンポの受けと中盤の面展開の起点。2コスは9枚前後に寄せる構築が主流。
- 受けの核: 「ネプチューン」3(EX回復+面返しの最強札)/「ガルミーユ」2〜3(クレストから滅牙を得て面/打点の両立)/「オーディン」2〜3(「ウィルバート」やアミュ消滅、バリア割りの要)
- フィニッシュ/エンジン: 「伝説の幕開け(ほちゃん)」3、「オリビエ」2〜3(EX供給+ドロー連鎖)、「ジェネシスドラゴン」2〜3(メインリーサル)
### 選択枠(採用基準と入れ替え先):
- 「試練の石板」2〜3…混ゼルサタンのOTKを狙うなら必須。ビショップ/ネメシス/ウィッチの遅め相手が多いメタで厚めに。非OTK寄りのときは1〜2枚に削る。
- 「伝説のマゼルベイン」2〜3…OTK重視で3、ハイブリッドで2。進化権管理ができない構築や高速環境では枚数ダウン。
- 「サタン」1〜2…OTKと“素出しサタン”の両睨み。山上に来るとほちゃん前に邪魔なので「ルビー」採用とセットで考える。重い札が手札にダブりやすいなら1枚に。
- 「ルビー」2〜3…初動2コスを増やしつつ、ほちゃん前に引いた「ジェネシスドラゴン」「サタン」をデッキに戻して山を整える重要テク。コントロール相手が多い/手札事故を嫌うなら3。
- 「フォルテ」0〜2…純疾走寄りやロイヤル想定での打点押し込みに。盤面受けを厚くする場合は不採用。
- ドロー枠: 「ナイトフォール」「思考の領域」等…“ほちゃん後の息切れ”が気になるメタでは2〜3枚採用。オリビエ多めなら自然とドローが繋がるので枠を調整。
- メタ除去: 「サンダーレイジ」1〜2…“体力最大のフォロワーに5ダメ(覚醒なら最大体力リーダー3点)”で横並びテンポやリノ系の足を止める。盤面の体力調整(オルカ/マーマンで均一化)を絡めると想像以上に全滅が取れる。
### 不採用寄りの候補:
- 純疾走パッケージ過多(「フォルテ」3+「ジェネシス」3固定など)…ほちゃん後のドロー/受けが薄くなり、ビショップ/モード相手に息切れしやすい。
- 過剰な高コスト(「サタン」2+「ジェネシス」3+「フォルテ」2など)…ほちゃん前の素引きが事故要因。必ず「ルビー」枚数とセットでバランスを取る。
## 有利・不利
### エルフ:
不利。リノ/テンポの速度に対して“受け→ほちゃん”の猶予が足りないことが多い。2コス多め+「フィルレイン」「ガルミーユ」「サンダーレイジ」重視で誤魔化す。
### ロイヤル:
やや不利〜五分。財宝に対しては面と打点が継続するため受け切りが難しい一方、「ネプチューン」「オーディン」「ガルミーユ」で要所を潰せれば十分勝てる。ミッド寄りは五分。
### ドラゴン:
五分。先に“ほちゃん”を安全に通した側が有利。進化権とオリビエでのドロー連鎖管理が勝敗をわける。
### ウィッチ:
五分〜やや有利。バーン/守護で詰めるプランには「ネプチューン」「オーディン」が刺さる。ノーマンや結界でのロックが見えるときはOTKプランを意識して石板を探す。
### ナイトメア:
五分。モードは遅いのでOTK/サタン素出しが間に合いやすい。フィールド/横並びは「ガルミーユ」「ネプチューン」で受ける。
### ネメシス:
五分〜やや有利。破壊/コントロール寄りには“ほちゃん→OTK/ジェネ2連”が間に合う。人形テンポは受け札(2コス帯+フィルレイン)とネプで凌ぐ。
### ビショップ:
有利。クレスト相手への回答が豊富(8以上残しの意識、ネプ/ガルミ/オーディン、石板OTK)。環境談義でもこの対面を狩るために組まれた構築が多く、実戦でも勝率が高い。
## 強み
• 2本柱の勝ち筋(ランプからの盤面制圧→ジェネ締め、ほちゃん→混ゼルサタンOTK)で相手やゲーム展開に応じて柔軟に勝ち方を選べる。
• 2コスト9枚前後+「竜の啓示」で初動が安定。アグロ/テンポに対しても「フィルレイン」「ガルミーユ」「ネプチューン」で受け手が明確。
• ほちゃん後の“ドロー連鎖”を「オリビエ」「ナイトフォール」等で確保でき、息切れを起こしづらい。
• ビショップに対する明確な回答群(8以上残し、オーディン消滅、OTK)がありメタ上の座りが良い。
• 「サタン」素出しが普通に強い(サタン→次ターンほちゃん/石板で押し込むプランも現実的)。
## 弱み
• ほちゃんが通らない/引けないゲームでの打点化が遅く、最速リノ/財宝の高出力や高速バーンに押し切られやすい。
• 進化権の要求が高い(ガルミーユ/オリビエ/マゼルベイン)。マゼル進化のために1つ残す管理ミスがOTK不発の主因。
• 重いカードの素引き事故(サタン/ジェネ/フォルテ)…「ルビー」採用で軽減できるが、枚数配分を誤ると手札が重くなる。
• 石板OTKはパーツ要求があるため、対面や山の巡りで無理筋なときは早期に“通常プラン”へ切替える判断が必要。
• エルフ等の超高速レンジは構造的に苦手(2コスと受け札の引きに依存)。
## マリガン方針
### 共通:
最優先でランプ(「竜の啓示」)と2コスト(「オーシャンライダー」「歴戦のマーマン」「フィルレイン」)。後攻は特に2コス重視。ほちゃんは相手次第でキープ。
### 対ビショップ/ネメシス/(後攻)ウィッチ/モードナイトメア:
「ほちゃん」キープ。「試練の石板」も同時キープ可(OTK視野)。「オーディン」を1枚抱える選択もあり(ウィルバート/アミュ対策)。
### 対ロイヤル:
ほちゃんは原則返す。2コス+「ネプチューン」優先(受け→返しの基本形)。盤面に触れない手札はNG。
### 対エルフ:
2コス(特に「フィルレイン」「ガルミーユ」)+「サンダーレイジ」を全力で探す。ランプより先に失血を止めること。
### ミラー/ドラゴン:
ランプ最優先+2コス。先置きほちゃんは通せる盤面/手札なら検討。
### ルビーの扱い:
初手に重い札(「ジェネシスドラゴン」「サタン」)が来ているなら「ルビー」キープで戻し→山を整える動きが強い。
### ドロー枠:
ドロー薄目の構築なら「オリビエ」「ナイトフォール」を後攻で1枚キープしても良い。
## ターン別行動例
### 2T:
2コスを置いて盤面接触(「オーシャンライダー」→自動で「オルカ」供給/「歴戦のマーマン」→後続の横展開/「フィルレイン」→小型横を一掃)。
### 3T:
可能なら「竜の啓示」でランプ。対アグロは2コス継続展開でテンポ維持。「ルビー」で重い札を戻しつつ2/2を供給も可。
### 4T:
受けのターニングポイント。「ガルミーユ」進化で面と滅牙を得て主導権握り。「オーシャンライダー+オルカ」横展開で圧を作る。相手が新セ等の大面準備なら“8以上残し”を意識。
### 5T:
受け切り/回復とドローの同居。「ネプチューン」進化で大回復+面返し→EXで次ターンの再展開/「オリビエ」進化で2ドロー+EX確保(ほちゃん後の連鎖準備)。
### 6〜7T:
勝ち筋選択。
A) ほちゃん着地(安全な盤面で)。以降は「ネプ」「ガルミ」「オーディン」で受けながら「ジェネシスドラゴン」2連のケア(進化/EX管理)。
B) OTK狙いの場合は、ほちゃん→「(石板設置済みなら)マゼルベイン→進化→サタン」まで同ターンに。※マゼルは進化時効果のため進化権を必ず温存。
### 以降:
ほちゃん後はドロー連鎖(「オリビエ」「ナイトフォール」「思考の領域」系)で息切れ防止。対クレストは“体力8以上残し”で「グリームニル+クレスト5」を耐えるラインを作る。盤面で蓋が困難なら、石板OTKや「サタン」素出し→次のターンほちゃん/ドロー固めで押し切る。
### 細かなコツ:
• 「ネプチューン+オーシャンライダー」=回復+守護供給の最短ルート。
• 「オーディン」は「ウィルバート」「教会/神殿」「バリア」などに惜しまず撃つ。
• 「サンダーレイジ」は“場の最大体力”に5点なので、オルカ/マーマンで体力を揃えると複数体をまとめて落としやすい。
• 進化権はガルミ/オリビエ/マゼルで取り合いになる。OTKを視野に入れるゲームは必ず1つ残すこと。
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