微分幾何学
曲面上の平行移動と共変微分
反変ベクトル成分の平行移動
接ベクトル
クリストッフェル記号
点
ベクトル
なお、上記では平行移動を
この場合、
共変微分
反変ベクトル成分
これを用いると、以下のように表すことができる:
共変ベクトル成分の場合の平行移動と共変微分
共変ベクトル成分
これらを用いると、
なお、こちらも逆方向に定義すると、
補足: 反変・共変間の変換
計量テンソル
の逆行列を
このとき、
が成り立つ。
証明
まず、上記の式の左辺は以下のように変形することができる:
ここで、
より、
が成り立ち、さらに
が成り立つので、
が成立する。
以上を先ほどの式に代入すると、
参考文献
-
山本義隆、中村孔一「解析力学I(朝倉物理学大系)」(朝倉書店、1998)
https://amzn.asia/d/ikEkb89 -
藤井保憲「時空と重力(物理学の回廊)」(産業図書、1979)
https://amzn.asia/d/9SXmTCb
リーマン曲率テンソル
曲面上の平行移動は、動かす経路に依存する。
経路によってどれだけ平行移動後のベクトルに差が現れるかを見るために、以下のように共変ベクトル成分
その結果は以下のようになる:
ここで、
なお、上記では共変ベクトル成分
逆向きの平行移動による計算
上記では参考文献に挙げた教科書([藤井1979])に従い点
ここでは練習問題を兼ねて逆に点
導出
通常、
これを、以下から
これを用いて、まず
ここで、
であるので、
のように表すことができる。
さらにこれを
ここで再び
を代入することで、
同様の要領で、
以上から、
が示された。
参考文献
- 藤井保憲「時空と重力(物理学の回廊)」(産業図書、1979)
https://amzn.asia/d/9SXmTCb