Hardening Convolutions 参加体験記
0. はじめに
10/16〜10/18の3日間に渡って開催されたHardening Convolutionsに初めて参加してきました。
今回は、Hardening本戦に参加した経緯や経験について振り返ってまとめておこうと思います。
1. Hardening とは
ハードニング競技会は、限られた時間内で脆弱性に対応し、攻撃からシステムを守る能力を競うため、セキュリティの知識や技術、インシデント発生時の対応や報告、そしてチームワークが必要になります。
一言にまとめると「サイバーインシデントの事前訓練」です。
昨今ニュースで取り上げられる情報漏洩やランサムウェアの被害が報じられますが、このような事態をどのように未然に防いでいくか、実際に被害が発生した場合にはどのように対応するかを8時間で経験することができます。
2-1. 開催期間
競技は8時間で行われますが、準備期間を合わせると約2ヶ月間に渡って行われるイベントです。
今年の競技は複数のチームに分かれて行われます。運営から通知されたチームメンバーは協力して競技当日まで様々な準備を行うことになります。
今年のスケジュールは以下の通りでした。
- 7月6日〜8月10日:応募期間
- 8月16日:選考結果通知
- 8月16日〜10月16日:準備期間
- 10月15日:Preparation Day(前日準備)
- 10月16日:Hardening Day (◎本戦当日)
- 10月17日:Analysis Day(翌日振り返り)
- 10月18日:Softening Day(全体振り返り)
2-2. 応募準備、結果通知
応募期間には、Googleフォームに個人情報、自身のスキル、自己アピール、参加経験などの項目について回答します。
特に、参加動機やアピールポイントについては時間をかけて文章を作成しました。
私は大学・大学院でセキュリティを専門分野として学んでいるわけではないので、これまでの経験をHardeningの舞台でどう生かすことができるか、競技に参加することでどのようになりたいかといったことがしっかりと伝わるように意識して文章を作成していました。
応募フォームの記載事項を入力し終えたのが締め切り日だったため、フォーム送信後1週間は選考結果をソワソワしながら待ち侘びていました。
2-3. 準備期間
今回のチーム数は15チームで、1チームあたり6~7名、全体で104名が参加し、そのうち75名は初参加者でした。
主催側から送られてくるメールからHardeningが始まります。
最初のアクションとして、運営からメールが届き次第、即座に返信することが求められ、その後1週間以内にチーム紹介動画を提出する流れとなりました。また、チームを印象付けるためのロゴを作成し、必要な資料や書類などの各種ドキュメントを整備しました。
コミュニケーションツールとしてはDiscordを活用し、メンバー間の連絡や情報共有を円滑に行いました。テキストでの非同期のコミュニケーションとなるため、メッセージにスタンプでリアクションをつけることや積極的に返信をしていくことを意識して取り組みました。
各メンバーのスキルや経験を踏まえた役割分担は、チームリーダーが中心となって話し合いを進め、それぞれがHardeningに参加した目的を達成できるように担当を決めていきました。
そして、週に1回オンライン会議ツールを用いてミーティングを行いお互いの準備の進め方や情報共有、作戦会議を行い、チームとしての体制が整えられていきました。
2-4. Preparation Day (前日)
前日の夕方に沖縄に到着しました。
ホテルに荷物を置いたらすぐに貸し会議室に向かい前日の準備に向かいます。
2ヶ月間オンラインで準備を進めてきたメンバーと初めての対面での顔合わせでもあり、メンバー間のコミュニケーションを深める上で貴重な一日となりました。
全国各地から集まったメンバーであったこともあり、自分の地元のお菓子を持ち寄って前日の準備に取り組みました。
18時頃には競技環境の資料が公開され、私たちのチームは23時まで競技準備に取り組みました。
最初はレンタルオフィスで作業を進め、後半はカラオケボックスへ移動して更なる準備を行い、しっかりとした睡眠を取るために23時頃に解散しました。
2-5. Hardening Day (本戦当日)
あっという間の8時間...
嵐のように過ぎ去っていきました。
2-6. Analysis Day(翌日振り返り)
翌日は、ビーチでBBQやハーリー大会が開催され参加者全員で楽しみました!
BBQのあとは発表資料作成も頑張り💪
2-7. Softening Day(全体振り返り)
各チームの発表とスポンサー賞の発表、kuromame6からの公表などが行われます。
様子はこちらのリンクからご覧になれます。
3. 学んだこと・感想
今回のHardeningに参加して、改めてチームワークの大切さを実感しました。JV制度があったおかげで、自チーム内の連携はもちろん、他チームとの協力関係も求められていたと思います。また、個人の力だけでは対処しきれない状況が多く、スムーズなコミュニケーションを通して助け合う必要性を強く感じました。
チームで対策を立てて成功した経験は大きな自信につながりました。一方で、うまくいかなかった部分や準備不足だった点は悔しい思いが残っています。しかし、それらは今後の技術習得や成長への原動力になると考えています。これからも学びを重ね、より良い成果を目指していきたいです。
4. 最後に
今回、北海道からの参加にあたり交通宿泊費が多くかかってしまうところを一般社団法人LOCAL様、川口設計様に交通宿泊費支援をいただきました。心より感謝申し上げます。
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