申し込み多数でキャンセル待ちとなった認知症フレンドリーテック第一回アイデアソンを振り返る
8月20日に認知症フレンドリーテック第一回アイデアソンをオンラインで開催しました。
過去2回Zennで認知症フレンドリーテックをテーマにして記事( その1、その2 )を作成し告知を行なったおかげか、当初20名としていた枠は30名まで広げても埋まり最終的にはキャンセル待ちのイベントとなりました。
Zennの影響力、偉大ですね。
そして9月、今度はハッカソンをハイブリッドで企画しているため、このイベントの告知を兼ねてアイデアソンの開催報告をさせてもらおうと思います。
また、オンラインでこういった会の運営を行うのが私自身はじめてで、当日たくさんのトラブルが生じ運営を手伝ってくださった方や参加者の方に助けていただきました。
今後に向けてという意味でも、オンラインイベントを行う際の反省も最後に共有したいと思います。
「記事よりも実際の様子をみたい!」という方は、こちらに限定公開しているyoutube動画をどうぞ。
(最後の反省にも書いていますが私の不手際で一部録画ができていません)
YouTubeのvideoIDが不正です
アイデアソンのプログラム
はじめの1時間はレクチャー
アイデアソンは、13時から18時で開催したのですが、はじめの1時間はレクチャー部分としました。
ひとり目の講師は福岡市認知症支援課の笠井課長から、「認知症フレンドリーシティを目指して」としたお話でした。
福岡市は人口が増え続けており住みやすい街として高い評価を受けていますが、人生100年時代となり歳をとれば誰もが認知症の状態となるなかで認知症の人が住みやすく力を発揮できる街を目指して認知症フレンドリーシティ宣言をおこなったということです。
認知症の人にもやさしいデザインの手引きや、
認知症について企業や団体が「知る」「考える」「つながる」「行動する」ためのコンソーシアムである福岡オレンジパートナーズ、認知症の人が働く仕組みであるオレンジ人材バンク、などのご紹介がありました。
続いて、私からは認知症専門医の立場から、「認知症フレンドリーテックのための認知症の基礎知識」として、認知症とは何か、もの忘れの仕組み、代表的な認知機能障害などについてお話ししました。
エンジニア向けの認知症の基礎知識については、あらためて記事化しようと思っています。
もう一人の講師である株式会社KAERUの福田勝彦COOは、体調不良のため急遽ご欠席となったのですが、イベント用に資料をご準備くださったのでこの資料を共有しました。
この資料、「認知症フレンドリーテックはなぜ熱いのか?」、「認知症フレンドリーテックの難しさ」、「認知症フレンドリーテックに取り組むにあたって大事なこと」という目次で、とても熱い内容でした。
アイデアソンの課題提示
その後は、6チームに分かれてのアイデアソンを行ったのですが、6チームのうち2チームには課題について持ち込まれた企画がありました。
一つ目は福岡県中間市役所の職員さんからです。
高齢者のためのさまざまなサービスや地域資源を普段から集められていて、地域資源マップを作成されています。
これを市内各所で共有したいと考えられているものの、現状は紙ベースでしかマップがないため最新版を各所と共有することが難しいという課題でした。
二つ目はひとり暮らしをしているお母さんが認知症になったという娘さんから。
介護に関する情報を集める際、当初は絶望させられる情報がとても多くご苦労をされたそうです。
その後、ずいぶん調べて得ることができた質の高い情報のおかげで、お母さんはひとり暮らしを続けることができており、介護に関して質の高い情報を得ることの難しさと重要さを痛感され、介護を学ぶことができるWebアプリを作成したいという課題でした。
残り4チームに関しては、架空の認知症事例を2例提示し、その事例の方に対してテクノロジーで何が提供できるかを考えてもらうという形でのアイデアソンとしました。
アイデアソンの成果発表と表彰
実際の成果発表は、ぜひ冒頭でもご紹介したyoutube動画をご覧ください。
参加者の最多得票を集め認知症フレンドリーテック賞に輝いた発表は「暮らしを共にするパートナーロボット」でした。
グループ作成後まもなくで行った何を作ろうとしているか第一弾LTの時点で、「視力が低下した方のために盲導犬がいるように認知機能が低下した方のためにパートナーロボットを作りたい」というアイデアをお聞きしかなり期待していたのですが、成果発表の段階では具体的なロボットの形態まで検討を進められていて素晴らしかったです。
参加者からのレポート記事
とてもありがたいことに、参加してくださった方が参加レポートを書いてくださっています。
実際の雰囲気がよく伝わる内容になっていますので、ぜひご覧いただきたいと思います。
そしてこちらは、ツイートのまとめです。
次はハッカソンを9月24,25日にハイブリッドで開催します。
レポート記事を読んでいただくと伝わると思うのですが、アイデアソン自体は大成功だったと感じています。
(運営は失敗ばかりでたくさんの反省点があるので、この点については最後に共有します。)
はじめにもお伝えしたように9月24.25日に今度はハッカソンを開催します。
アイデアソンで作ったチームで参加されるところもあるようですが、ハッカソンから参加される方も大歓迎です。
またハッカソンの中であらためてアイデア出しやチームビルディングを行いますので、個人でお申し込みくださって結構です。
もちろん、アイデアを持ってチームで参加することも可能です。
アイデアソンはオンライン開催でしたが、ハッカソンはハイブリッドで福岡のエンジニアカフェとオンラインでそれぞれ参加枠をもうけています。
開催まで1ヶ月を切っていますが、記事執筆時点ではまだまだ枠に余裕があります。
この記事をきっかけに、応募が増えることに期待しています!!(もしよろしければ、はてブもお願いします!)
開催の実際と反省
今回はZoomを使って開催しました。
また、アイデアソンを行った後にも情報を共有する目的でDiscordを用いました。
当初、Gatherを使ってアイデアソンを開催することも考えたのですが、無料版の参加人数の制限やそもそも使い慣れている人が少ないことがあり、Zoom & Discordとした経緯です。
また、イベントはConnpassページを使って管理していました。
Connpassでは参加者にメッセージを送ることができるので事前に認知症に関する推薦図書や、レクチャー部分で使用するスライドを共有し、参加申し込みがキャンセル待ちとなってからは都合で参加できなくなった方への申込取り消しのお願いなども行いました。
前日にはZoomのルームアドレスの共有もメッセージで送ったのですが、当日の開始30分ほど前にこのメールで送ったものとConnpassページで共有しているルームアドレスが異なることが判明しました。
急遽Connpassページのルームアドレスを変更し、メッセージも送り直したのですが参加者の皆さんは戸惑われたことと思います。
また、Zoomのブレイクアウトルーム機能を用いてアイデアソンを行うことを考えていましたが、いざZoomをひらいて参加者が入った後にブレイクアウトルームの設定は事前に行っておく必要があることを知りました。
他にも、共同ホストを用いる設定も事前に行う必要があることなども知らず色々と手間取りました。
当日取材が入っていることや、録画した映像を後日youtubeにあげることなどもはじめの挨拶で説明する予定にしていて実際説明を行ったのですが、話すのに精一杯で肝心の録画開始をし忘れていて笠井課長のお話のはじめの部分が録画できていなかったりもしました。
これも、きちんと説明スライドを準備したり、録画担当を事前に決めておいたりすればよかったと反省しています。
アイデアソンはオンライン開催でしたが、運営は福岡にあるエンジニアカフェに集まりまりました。
エンジニアカフェは、110年以上前に建てられた赤煉瓦文化館内にあり、とても素敵な場所です。
来月のハッカソンはハイブリッド開催を行いますので、ぜひ現地にお越しください!!
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