Snowflake World Tour Tokyo 基調講演の舞台裏
はじめに
今回、一つもテクノロジーの話は出てこない雑記ですので、暇つぶしにお読みください。
15分の基調講演でダブル登壇!?
誰もが一度は経験するであろう「大勢の前で話す」という緊張感。でも、もっと緊張するのは、実は人に話してもらう側だったりします。特に、それが1000人規模の聴衆を前にした基調講演となると、なおさらです。
今年5月、Snowflake本社のChris Degnanと弊社社長の面談の中で、9月開催予定のSnowflake World Tour Tokyo(SWTT)での基調講演の打診をいただきました。CCCMKホールディングスと三井住友カードによる、Snowflakeのデータシェアリング機能を活用したVポイント統合のデータ連携の取り組みを紹介する機会でした。
名誉なお話をいただいたものの、さて誰が登壇するべきか。両社の役職のバランス、経営視点からの発信力、そして何より15分という限られた時間で、私たちの革新的な取り組みをどう伝えるか。様々な調整の末、弊社取締役の撫養と三井住友カードの白石執行役員のお二人による登壇が決まりました。
私自身は21年のSNOW DAYのセッション、昨年のDatabricksの基調講演で登壇させていただいた経験がありましたが、今回は裏方に回り、脚本家デビューすることになりました笑。
台本作り
モデレータも交えた3社のトークセッション。こんな経験、初めてですし、3社の足並みもそろえる必要があります。そこで基調講演の台本作りは、SMCC側と日々協業モデルの検討をしている、ビジネスソリューション本部長との二人三脚でスタート。彼女がビジネスサイドの視点で全体の構成と流れを組み立て、私がそこに技術的な肉付けを加えていく形で進めました。
・15分という限られた時間
・データ連携の技術的な革新性をいかにわかりやすく伝えるかということ。
・加えて、Vポイントサービスの核となるセキュリティやプライバシー保護への取り組み
これらをどう表現するか。
15分であんまり深く話せないし、まあざっくりでいいよな的な、お茶を濁すような原稿書いたところ、撫養からは、登壇させてもらう以上、snowflakeにとって価値あるメッセージであることが大事。 どこまで話せるかという視点はあるけど、最大限良いメッセージを発信しよう。という熱いお叱りもいただき、原稿を練り直し、シャープなメッセージとなるように見直しました。
この辺り、基調講演という場で自社の取り組みとsnowflakeそのもの価値向上をどうオーバーラップさせること、かつそれを自分ではなく誰かにそのメッセージを発してもらうというのは非常に良い経験になりました。
ちなみに、この日の基調講演の脚本家だけでなく、午後のブレイクアウトセッションで自分自身の登壇が控えていました。こちらは私自身と若手エンジニアの石川との二人での発表。基調講演での概要を技術的に深堀する内容です。彼にとっては初めての登壇。この機会を彼のキャリアの重要な一歩にしてあげたいという思いもあり、一つしかない頭で普段の仕事をしつつ、二つのストーリーを作りあげる作業を並行していました。
7月に入り、3社ですり合わせを行い、概ね問題なしと確認が取れたので、広報などへの最終確認も進め、それらの指摘等を元にブラッシュアップしつつ、最終的に8月にSnowflake本社での3社顔合わせ。
そこで思わぬ落とし穴が。
用意した台本は我ながら良い出来栄えだったものの、返しモニターでは文字が小さすぎて読めない。「トークセッションなのに原稿を読み上げるような形になってしまいますね」という指摘を受け、急遽、キーワードだけの簡潔な表示に変更することに。
せっかく推敲を重ねた原稿が...という思いもよぎりましたが、でもまぁ、確かにその方が自然な対話になるはず!と思いなおしました。
そんなこんなでギリギリまで原稿直したり、返しモニター用のスライドを修正したり、細かい調整を何とか期日までにやり終えました。
いよいよ基調講演
当日は朝8時に集合し、基調講演会場でリハーサルを実施。会場の規模を改めて確認し、一同顔つきが固くなる一方。その後、控室に戻るとみんな原稿とにらめっこ。キーワードはありつつもやはり文章は頭に入れておきたくなるもの。役に立ったよ。原稿!
開場時間が近づくにつれ、続々と入場する聴衆を目の当たりにして、登壇者の方々の表情がさらに引き締まっていくのが手に取るように分かりました。
私は関係者席で2列目に座り、やる事全部やったので、後はよろしく頼みます!という事で満員の客席を撮ったり、会場に来たコミュニティや知り合いと談笑したり。
珍しいステージ側からの写真
そんな中、いよいよイベントが開幕。その迫力や熱量を最前列で感じながら、いよいよ基調講演の順番に。
最初は少し硬い雰囲気で始まりましたが、弊社の撫養と白石執行役員はメディア対応を何度もしている事もあって、徐々に和やかな雰囲気に。モデレータの浮田執行役員は最後まで緊張した感じでしたが、その憎めない感じもまたいい味出していました笑
登壇者の話に耳を傾けつつ、SNSの反応をリアルタイムでチェック。
「革新的な取り組みだ」、「参考になった」 という投稿を見るたびに、安堵感と共に嬉しい気持ちでいっぱいになりました。
午後のセッションでは、まずは自分のパートから。基調講演が皆さん緊張していた事もあり、逆にリラックスして話す事が出来ました笑
その後、石川にバトンタッチ。準備の段階では、老婆心で、口酸っぱく資料の体裁や表現方法など、細かな指摘を重ねた分、本番では堂々と自分の言葉で語る彼の姿に、お父さんの気持ちで嬉しく見ていました。
今まではテック系は僕が一人で出る事が多かったのですが、今回は、上司と部下と3人および色んな方と協力して登壇出来たことも非常に良かったなと感じました。
まとめ
表舞台に立つ時も、裏方に回る時も、一人で登壇する時もみんなで登壇する時も、その場その場で自分が出来るベストを尽くしつつ、みんなで協力してより良いものを作り上げるというのは大事だし、楽しい事だよなと思い出しました。
また8月にSnowflake Squadの話を聞き、自分も何かコミュニティの貢献出来るものを発信したいと衝動的に思い、8月後半から3週間ぐらいで分析基盤の歴史とsnowflake導入の記事を書いたのも思い出しました。(この時期、毎日仕事終わってから深夜まで原稿書いてたので、なんか無駄に顔色悪い人になってた)
Snowflake World Tour Tokyoや Snowflake squadをきっかけに自分たちの経験やノウハウを発信するという事に非常にポジティブになれた気がしていて、弊社にとっても、登壇したそれぞれにとっても、また私にとっても良い機会になったなーと思いつつ、現在執筆中の記事を書くまでの閑話として、徒然なるままに書いてみました。
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