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UniFi Acceess で Miwaの電気錠を動かしたい

2024/08/07に公開

注意

特に電気回路については,素人なので,間違いがあるかもしれません.

モチベーション

既存のスマートロックをかっこいいものにしたい.

今までは,SADIOT LOCKというスマートロックを使用していました.

https://sadiot.com/

しかしながら,以下の不満点がありました.

  • アプリを開いてすぐは,操作ができない
  • 決まった時間帯に反応に30秒以上かかる
  • 電池の交換が必要
  • よくわからないタイミングで音が鳴る

また,UniFiのUDM-SEをルータとして導入していました.

https://jp.store.ui.com/jp/ja/collections/UniFi-dream-machine/products/udm-se

このUDM-SEの中に,Accessというアプリケーション(機能)があります.
これを使用することで,以下の利点があると考えました.

  • すでに導入しているUniFi Identityで施解錠が可能(アカウント管理が楽)
  • コントローラとリーダ,電気錠が分離していて,多彩な選択肢がある(今後の保守性の向上)
  • 詳細に設定ができる(例:曜日ごとに時間単位で,アクセス権限や常時解錠の設定が可能)

しかし,UniFi公式が出している電気錠は,ストライク錠とマグネティック錠しかありませんでした.
それぞれ,以下のような問題点がありました.

  • ストライク錠: 既存の鍵だけでの解錠ができない
  • マグネティック錠:セキュリティー的に不安

また,既存の錠前がMIWA製の13LAであり,ALAという電気錠を用いることでスマートかつ高耐久,施解錠が早いといういいことづくめなので,これを使用したいと考えました.

https://dcs.mediapress-net.com/iportal/cv.do?c=21908980000&pg=286&v=MIW10001&d=LINK_MIW

問題点

Accessの仕様

UniFi Access のコントローラであるAccess Hubは,鍵のと接続において次のような出力が可能です.

  • 30V 1A 以下の無電圧接点(ドライ出力)
  • 12V 1A の出力(電源出力)

MIWAのALAの仕様

MIWAの電気錠は大まかに2つのタイプがあります.

  • 通電時は常に施錠 or 解錠
    例:
    • 通電時施錠型
    • 通電時解錠型
  • 施錠時と解錠時で極性が逆の電流を短時間流す
    例:
    • 瞬時通電施解錠型
    • モーター施解錠型

今回使いたいMIWAのALAは,瞬時通電施解錠型です.

MIWAのALAは次のような仕様です.

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これは,電気錠の施解錠は,24Vで0.2~0.5秒だけ電流を流すことで行われます.
また,施錠時と解錠時では電源の極性が逆になります.

これらは次の問題点があります.

瞬時通電施解錠型

施錠と解錠時に極性が変わります.
しかしながら,Access Hubの出力は,通電時は常に施錠 or 解錠のような出力しかできません.
そのため,Access Hub 単体での極性変更ができません.

24V

Unifiの出力電圧は,12Vです.
しかしながら,MIWAのALAは24Vで動作します.
どうにかして,24Vに変換する必要があります.

解決策

案1: 電気回路を作る

概要

24Vの電源と,タイマーとリレーを使い,ALAの仕様に合わせた電気回路の作成.

詳細

具体的には以下のような回路を構想しました.

  • 24Vの電源を用意する
  • リレーを用いて,12Vの出力を24Vに変換する
  • リレーを用いて,極性を逆転させる
  • タイマーを用いて,0.2~0.5秒だけ電流を流す

問題点

私は電気回路については素人です.
そのため,安定稼働するかどうかが不安でした.
回路設計においても,極性を逆転させるた瞬間に短絡が起きるのではないか等の心配がありました.

そのため,この案は却下しました.

案2: MIWAの操作盤を使う

概要

MIWAの2線式電気錠操作盤であるBAN-DS1をAccess Hubと電気錠との間に挟んだ構成.

詳細

MIWAでも,Access HubのようなNFCリーダや,インターホンからの信号を受け取り,電気錠を操作するための操作盤があります.
それの一つが2線式電気錠操作盤であるBAN-DS1です.

基本的にMIWAの電気錠は,この操作盤を使うことで,施解錠が可能です.
また,電気錠と同じメーカーであるMIWAが出しているため,安定稼働が期待できます.

このBAN-DS1とAccess Hub,電気錠を以下のように接続します.

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  • ドライ出力をタイマー入力に接続
    タイマー入力端子は,本来は,タイマー等に繋げて日中ずっと解錠するような設定をするための端子です.
    しかしながら,タイマー入力は無電圧接点であるため,Access Hubのドライ出力を接続することで,解錠信号を送ることができます.
  • 電気錠接続端子とADアダプター経由でALAに接続
    ADアダプターは,多線であるALAの信号を2線に変換するためのアダプターです.
    このアダプター経由で,BAN-DS1とALAを接続します.

今回はこの案を採用しました

まとめ

案2を採用し,MIWAの電気錠をUniFi Accessで経由で操作することができました.
NFCやIdentityアプリを使って解錠が可能になりました.
Identity アプリでの操作でも比較的短時間で解錠ができるため,非常に便利です.
また,おそらくAndroid限定ですがスマホをリーダーにかざすだけでも解錠ができ,非常に便利です.

また,BAN-DS1やALAは結構高額なのですが,ヤフオクなどで中古品を購入することで,比較的安価に購入することができました.

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