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会議が無くならない組織の特徴

2021/08/19に公開

会議で週の半分が潰れる組織に配属された事はありませんでしょうか。

そんな組織に約3年働き、皆で組織改革を行った後、再度同じような組織に入った私の経験を元に、相互の感情や思想と、どういった改善を行うべきかを含めて話したいと思います。

会議は何故増えるのか

会議は何故増えていくのか、これは会議設定者の会議設定への準備不足が起因しています。

会議自体に何を求めているのか、相談なのか、コミュニケーションを取りたいだけなのか等、参加時に何があって、どんな知識が必要で、決まったことは誰が基本はやるのかが曖昧だと増殖する傾向にあります。

ただこれらの増殖は容易に発生し、会議設定者はあまり考えず課題感や、意見を募り、実行者まで依頼出来るという環境は大変便利だからです。

これらの環境を容認し続けると、会議の増殖が発生し限りなく会議が増える状況が発生します。

では、会議はどのように行うべきかですが、私は会議に対して少なくとも以下2つの状態が担保されていない会議は、行う必要がないと感じています。

  • 目的が具体的で、実行後にどうなるのかのイメージが湧く状態
  • 参加することでメリットがあると参加者が感じている状態

また、これらの状態を担保されていない会議で気がついた点としては、大抵参加者の意欲度の低さが共通点として見られます。

この問題は、参加者に問題があるわけではなく、会議をすることで生産性が改善している状態や、問題の解決、良い案が生まれていないと感じているために発言しないのであり、参加者は目的も理解していない為、早く終わってくれないかなとしか会議に対して思っていないケースが多いと思います。(実際私もそうなので)

だめな会議

では具体的にはどのような会議がだめかについてですが、だめな会議には以下の特徴があります。

  • 意見を出さない人が8割以上である
  • 目的が報告・交流・議論である
  • 会議の先に何があるのかが理解されてない
  • 会議の目的があたりさわりの無い目的である
  • 議題の情報ソースが私情である
  • 議題を理解出来ない、または意見がある人が少ない

これらの特徴にあてはまる会議は、ほとんどの人が恩恵を受けない可能性が高く、また会議の質自体がよくありません。

そういった会議ではメンバーは意欲が低下し、意見を出さず、話を聞かないようになってしまいます。

ではこれらの特徴を感じた場合に、どのように改善すべきかですが、目的を正しく具体的に決めることが先決です。

何故目的を定めることからかと言うと、会議で実際に得た恩恵があれば、目的が曖昧でもよい会議として持続可能ではあるのですが、恩恵を参加者に与え続けるには、適切な目的があるほうがあたえやすく、結果として目的を改善することで、恩恵を受けやすい状況を作り、双方を改善する事が出来るためです。

その為まずは目的をしっかりすることを重点に改善を行えば会議自体がよい会議へと変わっていくことが多いと思います。

会議の目的のたて方

ではどのような目的を会議に設定するのがよいのかについてですが、まずは具体性のある目的を作ることです。

1週間の振り返り等を行う会議はどの会社でも設定されている所が多いと思いますが、これらの会議では特に具体的な目的が存在しないケースが多いです。

振り返りをするという目的は具体性が無く、個人が反省する場なのか、個人の行いを再発防止する会なのか、またはチームの業務改善をする会なのか、個人を称賛する会なのか、それともチームを抽象的に皆で褒め合う会なのか人によって解釈は異なると思います。

人によって解釈が違う状態は、スコープが広く議論が収縮せず、そして関心を向ける人が少なくなります。

そのため議論のスコープを絞るために具体的な目的を立て、皆を同じ方向へと向きやすくさせることで議論を活発化させます。

例えばKPTの会議での一例ですが、一週間の会社でのKeep、Problem、Tryを記載するといった場合、Keepで〇〇さんが〇〇作ってくれたや、Problemでは〇〇がよくない、Tryで〇〇を頑張る等の意見が出がちです。

上記の意見は一見すると意味があるように見えますが、深堀りしなければ全く意味の無い意見に等しいです。

こういった意見を最初からわかりやすく、効率的な会議を行うには日々の業務で良い業務フローや意味があるかわかっていない業務フロー等を改善する会とKPTの目的を再定義し、〇〇さんが〇〇の作業をする際に作ってくれた〇〇ツールが便利なので、業務フローとしてKeepしたい等の意見だしを行いやすくする必要があります。

また目的の中で、コミュニケーションをもっと取りたいや、一体感を得たいという理由で会議を行う方も多いですが、会議の目的に共感し、メリットを感じる状態になった時に副産物として得られるものなので、これらは目的として設定しても達成されることはありません。

会議における恩恵

会議に参加する事でメンバーが全員が恩恵を受けられる状態を維持するには、特に参加者を絞ることと、会議ごとのアクションを明確にすること、そしてアクションを行ったあとにどう改善したかを振り返ることです。

よくあるのが、会議終了後のアクション(ネクストアクション)が誰が担当し、何が終わったら完了なのかが不明瞭であることが多い点です。

こちらはいろんな理由で行われない事が多いですが、基本問題意識を感じている人が行う状態を保つことが一番はやいです。

ぶたとにわとりのハムエッグと同様ですが、案をだしたから改善しといてで話は終わりません。

その案に対して全員が納得している状態にまで説明することは至難の技であり、理解していない人が実行する時身を切るぶたのような感情になってしまう事が多いからです。

そのためある一定は自分も身を切るか、それか自身が両方の役目をやることで、ハムエッグを提供し、会議の有用性を示していくしかありません。

また、課題提起したものがそもそも課題なのかについて議論中は深堀りする必要性が高いです。

課題かどうか数値を出さずに、そういう風潮があるや、そんな感じがすると提示する人が多いですが、基本的には、数値を出さなければ問題に感じているのは一部だけであり、そして問題に感じている人の一部も言われたから感じているだけだったりするものです。

このような状況で課題として感じていない人が、ネクストアクションを行う担当として選ばれたりすると、議論の質の低下は免れません。

こういった感情の不一致や、満足度の低下をいかに防ぐかが会議では重要なのです。

結論

会議では具体的な目的を設定し、メンバーの満足度を高めることで効率的かつよい会議に繋がります。

よい会議を増やすことで、意味のない会議を減らすコミュニケーションが発生すると自分は考えています。

これは組織全体の考え方を変えなければ発生せず、小さい単位の会議体から徐々に伝播していくのがよいでしょう。

またいくらやっても会議の質が変わらない場合は、会議にたいしての満足度の分析がうまくいってない可能性が高いです。

そういった場合は、数値化するためにアンケート等を用意し、数値化するのがよいでしょう。

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