Flutter を VSCode で環境構築してみた(Windows)
Flutter環境構築
Flutterをvscodeで環境構築しました。
作ったときにメモなく、記憶をたどりにしていますので、不備や事実と異なっていたらごめんなさい。
そもそもFlutterとは
Flutterは、Googleという会社が作った、アプリを作るためのツール(開発ツール)。
Flutterの特徴は、1つのプログラムを書くだけで、iPhoneでもAndroidでも動くアプリを作れることです。
普通であれば、iPhoneとAndroid用にそれぞれ別のプログラムを書く必要があるが、Flutterを使えば1回で済む。
また、Flutterは比較的新しい技術で、使いやすく、きれいなデザインのアプリを簡単に作れるという特徴があり、多くの会社や個人の開発者が使っていて、人気が高まっている。
そもそもVscodeとは
VSCode(Visual Studio Code)は、単なるテキストエディタではないとのこと。
プログラマーが使用する高度な開発環境だそうで、一般のテキストエディタよりも多彩な機能を持ち、プログラミングの効率を大幅に向上できる。
コード補完、リアルタイムエラー検出、プログラムの実行を一時停止したり、一行ずつ実行したりすることができて、変数の値をリアルタイムで確認することも可能。
Gitによるバージョン管理も便利で、コードの変更履歴を管理し、複数の開発者との協働が容易になる。
これにより、プロジェクトの進行状況を把握し、必要に応じて以前のバージョンに戻ることができる。
上記のバージョン管理は、環境構築において相当な曲者だそうで、「プログラムは好きだけど、環境構築はやりたくない」そんな方も多いみたいでした。
※環境構築の大変さについては下記サイトなど、参考になりました。
そもそもAndroid Studioとは
Android Studioは、Googleが開発した統合開発環境(IDE)で、特にAndroidアプリの開発に特化している。
Flutter開発においても、エミュレータ(擬似的に再現するソフト)の提供など重要な役割を果たす。
Android Studioでは、高性能エミュレータが機能として実装されていて、実機がなくても様々な種類のAndroidデバイスをシミュレートできます。
画面サイズ、解像度、性能など、多様な条件でアプリをテストできるため、ほぼリアルタイムで画面のレイアウトや実装した機能の不具合などの確認が可能。
また、視覚的なレイアウトエディタが利用でき、ドラッグ&ドロップでUIを構築できる。
コードを直接書かなくても、アプリの画面デザインを作成が可能。
要するに、デモのようなものをサクッと便利に動かせるようなもの、です。
目次
- 前提条件(構築環境)
- コマンドプロンプト/ターミナルの基本
- Flutter SDKのインストール
- VSCodeのインストール
- VSCodeの設定(Flutter拡張機能のインストールなど)
- Flutterプロジェクトの作成
- Android Studioエミュレータの設定
- Hello Worldアプリの実行
- Gitを使用したFlutterバージョン管理
- トラブルシューティング
- 感想
1. 前提条件
- Windows 10以降
- 最低8GB以上のRAM
- 2.5GB以上の空きディスク容量
2. コマンドプロンプト/ターミナルの基本
コマンドプロンプトというのは、コンピューターに直接指示を出すための「窓口」みたいなものです。普段はマウスでクリックして操作していますが、コマンドプロンプトでは文字を打ち込んで指示を出します。
コマンドプロンプトの開き方:
画面左下の「スタート」ボタンを右クリックします。
表示されたメニューから「Windows PowerShell」か「コマンドプロンプト」を選びます。
下記のような黒い画面が出てきたら成功。
ここに命令を打ち込んでいきます。
基本的なコマンド:
cd
(Change Directory): フォルダを移動するコマンド
使い方:cd フォルダ名
例:cd Documents
と打ちエンターキーを押すと、ドキュメントフォルダに移動します。
イメージとしては、エクスプローラーでドキュメントフォルダに移動したイメージです。
本来は、マーカー部分をクリックして移動しますが、これを今コマンドを使ってPCに指示をしたことになります。
エクスプローラーの上記パスの部分をコピーして、コマンドプロンプトに入力しても移動できます。
はい、ここまで出来たら次行きましょう。
dir
(Directory): 今いるフォルダの中身を表示するコマンド
使い方:dir
とだけ打ちます。
コマンドプロンプトでディレクトリを移動したまま、上記コマンドを入力しましょう。
このフォルダの中身になんのファイルがあるのかを表示できます。
はい、次です。
mkdir
(Make Directory): 新しいフォルダを作るコマンド
使い方:mkdir
新しいフォルダ名
例:mkdir MyProject
と打つと、MyProjectという名前の新しいフォルダができます。
フォルダができたかどうか、エクスプローラーを開いて確認してみましょう。
ここまで出来たら、コマンドプロンプトはOKです。
昔は、これでPCを操作していたらしいです。
これらのコマンドを使って、コンピューターの中を自由に移動したり、新しいフォルダを作ったりできます。
練習:
コマンドプロンプトを開いてみる。
cd Desktop
と打って、デスクトップに移動してみる。
mkdir FlutterProjects
と打って、新しいフォルダを作ってみる。
dir
と打って、本当にフォルダができたか確認してみる。
これらのコマンドは、これからのFlutterのセットアップでも使うので、覚えておくと便利です。
3. Flutter SDKのインストール
Flutter SDKは、Flutterでプログラミングするために必要な道具箱みたいなものです。これをコンピューターにインストール(取り付け)する必要があります。
3.1 Flutter SDKのダウンロード
-
Flutter公式サイトにアクセスします。
-
お使いのOSに合わせたインストール手順のページに移動します。
-
"install the flutter SDK" セクションを見つけ、SDKをダウンロードします。
- Windows:
flutter_windows_<version>-stable.zip
- Windows:
3.2 Flutter SDKの展開
-
ダウンロードしたZIPファイルを任意のディレクトリに解凍します。
-
C:\flutter
(Windows)
-
-
解凍したフォルダ内に
flutter
というサブフォルダがあることを確認します。
3.3 環境変数の設定
- Windowsの場合:
- スタートメニューで「環境変数」と検索し、「システム環境変数の編集」を開きます。
- 「環境変数」ボタンをクリックします。
- 「システム環境変数」セクションで「Path」を選択し、「編集」をクリックします。
- 「新規」をクリックし、Flutterのbinディレクトリの完全パスを追加します(例:
C:\src\flutter\bin
)。 - 「OK」を3回クリックして変更を保存します。
※Path(パス)についてはこちら。
※完全パスとは(以下のYoutubeをご覧ください)
3.4 インストールの確認
- 新しいコマンドプロンプト/ターミナルウィンドウを開きます。
- 以下のコマンドを実行します:
flutter --version
- Flutterのバージョン情報が表示されれば、インストールは成功です。
成功例:
Welcome to Flutter! - https://flutter.dev
The Flutter tool uses Google Analytics to anonymously report feature usage
statistics and basic crash reports. This data is used to help improve
Flutter tools over time.
Flutter tool analytics are not sent on the very first run. To disable
reporting, type ‘flutter config —no-analytics'. To display the current
setting, type ‘flutter config’. If you opt out of analytics, an opt-out
event will be sent, and then no further information will be sent by the
Flutter tool.
By downloading the Flutter SDK, you agree to the Google Terms of Service.
The Google Privacy Policy describes how data is handled in this service.
Moreover, Flutter includes the Dart SDK, which may send usage metrics and
crash reports to Google.
Read about data we send with crash reports:
https://flutter.dev/to/crash-reporting
See Google's privacy policy:
https://policies.google.com/privacy
To disable animations in this tool, use
‘flutter config —-no-cli-animations'.
注意: バージョン番号は実行時期により異なる場合があります。
3.5 依存関係の確認とインストール
- 以下のコマンドを実行します:
flutter doctor
- 表示された結果を確認し、不足しているソフトウェアやツールをインストールします。
成功例:
Doctor summary (to see all details, run flutter doctor -v):
[✓] Flutter (Channel stable, 2.10.4, on Microsoft Windows [Version 10.0.19044.1645], locale en-US)
[✓] Android toolchain - develop for Android devices (Android SDK version 32.1.0-rc1)
[✓] Chrome - develop for the web
[✓] Visual Studio - develop for Windows (Visual Studio Community 2019 16.11.11)
[✓] Android Studio (version 2021.1)
[✓] VS Code (version 1.66.2)
[✓] Connected device (3 available)
[✓] HTTP Host Availability
• No issues found!
注意:
- 初回実行時は、ほとんどの項目に [✗] や [!] マークが付いていることがあります。これは正常で、必要なツールをインストールすることで解決していきます。
- Android Studio のインストールを促すメッセージが表示される場合があります。これらは後のステップでインストールします。
- "No issues found!" が表示されなくても、必要最小限のツールがインストールされていれば開発を始めることができます。
4. VSCodeのインストール
- Visual Studio Code公式サイトからVSCodeをダウンロードします。
- ダウンロードしたインストーラーを実行し、画面の指示に従ってインストールします。
※インストーラーの実行については、以下参照しました。
5. VSCodeの設定
5.1 Flutter拡張機能のインストール
VSCodeでFlutter開発を行うために、必要な拡張機能をインストールします。
- VSCodeを起動します。
- 左側のサイドバーで拡張機能アイコン(四角が4つのアイコン)をクリックします。
- 検索バーに「Flutter」と入力します。
- 検索結果から以下の拡張機能を見つけ、「インストール」をクリックします:
- 「Flutter」(Dart Code著、公式Flutter拡張機能)
- 「Dart」(Dart Code著、Dart言語サポート)
- インストールが完了したら、「再読み込み」をクリックしてVSCodeを再起動します。
追加の便利な拡張機能(オプション):
- 「Awesome Flutter Snippets」:よく使うFlutterコードスニペットを提供
- 「Flutter Widget Snippets」:Flutterウィジェットのスニペットを提供
- 「Pubspec Assist」:pubspec.yamlファイルの依存関係管理を支援
これらの追加拡張機能をインストールする場合も、同様の手順でインストールできます。
成功例:
- Flutter拡張機能がインストールされると、拡張機能の詳細ページに「アンインストール」ボタンが表示されます。
- VSCodeのステータスバー(画面下部)に Flutter のバージョン情報が表示されます(例:Flutter 2.10.4)。
- 新しいFlutterプロジェクトを作成する際、コマンドパレット(Ctrl+Shift+P)で「Flutter: New Project」コマンドが利用可能になります。
5.2 基本設定
- VSCodeを起動します。
- 左下の歯車アイコンをクリックし、「設定」を選択します。
- 検索バーに「flutter」と入力し、Flutter関連の設定を探します。
- 以下の設定を確認/変更します:
- "Flutter: Sdk Path": Flutter SDKのパスが正しく設定されているか確認します。
- "Dart: Line Length": Dartコードのフォーマット時の行の長さを設定します(推奨: 80 または 120)。
- "Editor: Format On Save": トグルをオンにして、保存時に自動フォーマットを有効にします。
成功例:
- "Flutter: Sdk Path" が正しく設定されている場合、パスが表示されます(例:C:\src\flutter)。
- "Dart: Line Length" を 80 に設定すると、入力欄に "80" と表示されます。
- "Editor: Format On Save" がオンの場合、チェックボックスにチェックが入ります。
5.3 拡張機能の設定
Flutter拡張機能をインストールした後、いくつかの設定を行うことで開発体験を向上させることができます。
-
VSCodeの設定を開きます(ファイル > 基本設定 > 設定、またはCtrl+,)。
-
検索バーに「flutter」と入力して、Flutter関連の設定を表示します。
-
以下の設定を確認し、必要に応じて変更します:
- 「Flutter: Sdk Path」:Flutter SDKのパスが正しく設定されているか確認します。
- 「Dart: Line Length」:Dartコードのフォーマット時の行の長さを設定します(推奨: 80 または 120)。
- 「Editor: Format On Save」:ファイル保存時に自動フォーマットを行うかどうかを設定します(推奨: オン)。
- 「Flutter: Hot Reload On Save」:保存時にHot Reloadを自動的に行うかどうかを設定します(推奨: オン)。
-
設定変更後、VSCodeを再起動して変更を適用します。
成功例:
- 「Flutter: Sdk Path」が正しく設定されている場合、パスが表示されます(例:C:\src\flutter)。
- 「Dart: Line Length」を80に設定すると、入力欄に "80" と表示されます。
- 「Editor: Format On Save」がオンの場合、チェックボックスにチェックが入ります。
これらの設定により、Flutter開発環境が最適化され、効率的なコーディングが可能になります。
6. Flutterプロジェクトの作成
6.1 新規プロジェクトの作成
- VSCodeを開きます。
- コマンドパレットを開きます(Ctrl+Shift+P または Cmd+Shift+P)。
- "Flutter: New Project" と入力し、選択します。
- プロジェクトの種類を選択します(例:Application)。
- プロジェクトを保存するフォルダを選択します。
- プロジェクト名を入力します(例:my_first_flutter_app)。
成功例:
- プロジェクトが正常に作成されると、VSCodeの Explorer ビューに新しいプロジェクトフォルダが表示されます。
-
lib/main.dart
ファイルが自動的に開かれ、基本的なFlutterアプリのコードが表示されます。
6.2 プロジェクト構造の確認
新しく作成されたプロジェクトには以下のような構造が含まれています:
my_first_flutter_app/
├── .dart_tool/
├── .idea/
├── android/
├── ios/
├── lib/
│ └── main.dart
├── test/
├── .gitignore
├── .metadata
├── .packages
├── my_first_flutter_app.iml
├── pubspec.lock
├── pubspec.yaml
└── README.md
主要なファイルとフォルダ:
-
lib/main.dart
: アプリケーションのメインエントリーポイント -
pubspec.yaml
: プロジェクトの依存関係とアセットを管理 -
android/
とios/
: プラットフォーム固有の設定とコード -
test/
: ユニットテストとウィジェットテスト用のディレクトリ
6.3 プロジェクトの実行
-
lib/main.dart
ファイルを開きます。 - 右上の "Run" ボタン(再生アイコン)をクリックします。
- デバイス選択のプロンプトが表示されたら、使用するデバイス(例:Chrome)を選択します。
成功例:
- アプリケーションが正常に起動すると、選択したデバイス(ブラウザやエミュレータ)にデフォルトのFlutterアプリが表示されます。
- VSCodeの下部にあるデバッグコンソールに以下のようなメッセージが表示されます:
Launching lib\main.dart on Chrome in debug mode...
Waiting for connection from debug service on Chrome...
This app is linked to the debug service: ws://127.0.0.1:12345/...
Debug service listening on ws://127.0.0.1:12345/...
6.4 Hot Reload の使用
-
lib/main.dart
ファイル内の'You have pushed the button this many times:'
というテキストを変更します(例:'ボタンを押した回数:'
)。 - ファイルを保存します(Ctrl+S または Cmd+S)。
- 実行中のアプリケーションを確認します。
※You have pushed the button this many times:の見つけ方は、「Ctrl+F」を押して、検索したい文字を入力することで、ハイライトされます。
成功例:
- テキストの変更がすぐにアプリケーションに反映されます。
- デバッグコンソールに以下のようなメッセージが表示されます:
Reloaded 1 of 613 libraries in 301ms.
7. Android Studioエミュレータの設定
7.1 Android エミュレータの設定
7.1.1 Android Studio のインストール
- Android Studio の公式サイト からインストーラーをダウンロードします。
- ダウンロードしたインストーラーを実行し、画面の指示に従ってインストールを完了します。
- インストール中に "Android Virtual Device" オプションが選択されていることを確認します。
成功例:
- インストールが完了すると、Android Studio の起動画面が表示されます。
※Android Studio のインストール手順については以下参照しました。
7.1.2 Android SDK のセットアップ
- Android Studio を起動します。
- "More Actions" または "Configure" をクリックし、"SDK Manager" を選択します。
- "SDK Platforms" タブで、使用したい Android バージョン(例:Android 11.0)にチェックを入れます。
- "SDK Tools" タブで、以下の項目にチェックを入れます:
- Android SDK Build-Tools
- Android Emulator
- Android SDK Platform-Tools
- "Apply" をクリックし、選択したコンポーネントをダウンロード・インストールします。
成功例:
- インストールが完了すると、選択したコンポーネントの "Status" 列に "Installed" と表示されます。
※利用しているWi-Fiの設定などによって、成功しない可能性があります。
エラーが出た際には、1度Wi-Fiを別のものに切り替えるなど行っててください。
7.1.3 Android 仮想デバイスの作成
- Android Studio で "More Actions" または "Configure" をクリックし、"AVD Manager" を選択します。
- "Create Virtual Device" をクリックします。
- デバイス定義(例:Pixel 4)を選択し、"Next" をクリックします。
- システムイメージ(例:R)を選択し、必要に応じてダウンロードします。
- AVD の名前を確認または変更し、"Finish" をクリックします。
成功例:
- 作成した仮想デバイスが AVD Manager のリストに表示されます。
- 仮想デバイスの横にある再生ボタンをクリックすると、エミュレータが起動します。
7.2 iOS シミュレータの設定(macOS のみ)
7.2.1 Xcode のインストール
- App Store から Xcode をインストールします。
- インストールが完了したら、Xcode を起動し、追加コンポーネントのインストールを許可します。
成功例:
- Xcode が正常に起動し、"Welcome to Xcode" 画面が表示されます。
7.2.2 コマンドラインツールの設定
- ターミナルを開きます。
- 以下のコマンドを実行します:
sudo xcode-select --switch /Applications/Xcode.app/Contents/Developer sudo xcodebuild -runFirstLaunch
成功例:
- コマンドが正常に実行され、エラーメッセージが表示されません。
7.2.3 iOS シミュレータの起動
- ターミナルで以下のコマンドを実行します:
open -a Simulator
- シミュレータが起動したら、"File" > "Open Simulator" から別のデバイスを選択できます。
成功例:
- iOS シミュレータが起動し、選択したデバイスの画面が表示されます。
8. Hello World アプリの実行
8.1 プロジェクトの準備
- VSCode を開きます。
- 先ほど作成した Flutter プロジェクト(例:my_first_flutter_app)を開きます。
-
lib/main.dart
ファイルを開きます。
8.2 コードの修正
-
lib/main.dart
ファイルの内容を以下のコードに置き換えます:
import 'package:flutter/material.dart';
void main() {
runApp(MyApp());
}
class MyApp extends StatelessWidget {
Widget build(BuildContext context) {
return MaterialApp(
home: Scaffold(
appBar: AppBar(
title: Text('Hello World App'),
),
body: Center(
child: Text(
'Hello, World!',
style: TextStyle(fontSize: 24),
),
),
),
);
}
}
- ファイルを保存します(Ctrl+S または Cmd+S)。
8.3 アプリの実行
アプリの実行の前に、AndroidStudioで仮想デバイスが起動済みであることを確認してください。
起動済みで、VScodeにデバイスが認識されていれば、VScodeの右下の表示が「No device」から「<起動している仮想デバイス>」に切り替わります。
- VSCode の下部にあるステータスバーで、デバイス選択ドロップダウンをクリックします。
- 使用するデバイス(Android エミュレータ、iOS シミュレータ、または物理デバイス)を選択します。
- F5 キーを押すか、"Run" > "Start Debugging" を選択してアプリを実行します。
成功例:
- 選択したデバイス上でアプリが起動します。
- "Hello World App" というタイトルのアプリバーと、中央に "Hello, World!" というテキストが表示されます。
- デバッグコンソールに以下のようなメッセージが表示されます:
Launching lib\main.dart on Android SDK built for x86 in debug mode...
✓ Built build\app\outputs\flutter-apk\app-debug.apk.
Connecting to VM Service at ws://127.0.0.1:12345/...
8.4 Hot Reload の確認
-
lib/main.dart
ファイルの'Hello, World!'
テキストを変更します(例:'こんにちは、世界!'
)。 - ファイルを保存します。
- 実行中のアプリを確認します。
成功例:
- テキストの変更がすぐにアプリに反映されます。
- デバッグコンソールに Hot Reload の完了を示すメッセージが表示されます:
Reloaded 1 of 613 libraries in 198ms.
8.5 デバッグの基本
-
lib/main.dart
ファイルのText
ウィジェットを含む行の左側の余白をクリックしてブレークポイントを設定します。 - アプリを再起動します(Ctrl+Shift+F5 または Cmd+Shift+F5)。
- アプリが起動し、ブレークポイントで実行が一時停止します。
- VSCode のデバッグビューでローカル変数やコールスタックを確認します。
- F5 キーを押して実行を再開します。
成功例:
- ブレークポイントで実行が一時停止し、VSCode のデバッグビューに変数情報が表示されます。
- F5 キーを押すと、アプリの実行が再開されます。
9. Git を使用した Flutter バージョン管理
※Gitのインストールについては以下参照しました。
9.1 現在の Flutter バージョンの確認
- コマンドプロンプト(Windows)またはターミナル(macOS/Linux)を開きます。
- 以下のコマンドを実行します:
flutter --version
成功例:
Flutter 2.10.4 • channel stable • https://github.com/flutter/flutter.git
Framework • revision c860cba910 (3 weeks ago) • 2022-03-25 00:23:12 -0500
Engine • revision 57d3bac3dd
Tools • Dart 2.16.2 • DevTools 2.9.2
9.2 Flutter チャンネルの切り替え
- 利用可能なチャンネルを確認するために、以下のコマンドを実行します:
flutter channel
成功例:
Flutter channels:
master
dev
beta
* stable
- 別のチャンネルに切り替えるには、以下のコマンドを実行します(例:beta チャンネルに切り替え):
flutter channel beta
- 新しいチャンネルの最新バージョンに更新するために、以下のコマンドを実行します:
flutter upgrade
成功例:
Switching to flutter channel 'beta'...
Upgrading Flutter to 2.13.0-0.1.pre from 2.10.4...
Downloading engine...
Downloading android-arm-profile/darwin-x64 tools...
Downloading android-arm-release/darwin-x64 tools...
Downloading android-arm64-profile/darwin-x64 tools...
Downloading android-arm64-release/darwin-x64 tools...
Downloading android-x64-profile/darwin-x64 tools...
Downloading android-x64-release/darwin-x64 tools...
Downloading android-x86-profile/darwin-x64 tools...
Downloading android-x86-release/darwin-x64 tools...
Downloading package sky_engine...
Downloading flutter_patched_sdk tools...
Downloading flutter_patched_sdk_product tools...
Downloading darwin-x64 tools...
Downloading libimobiledevice...
Downloading usbmuxd...
Downloading libplist...
Downloading openssl...
Downloading ios-deploy...
Downloading darwin-x64/font-subset tools...
Upgrading engine...
Upgrading package sky_engine...
Upgrading flutter tool...
Running flutter doctor...
Doctor summary (to see all details, run flutter doctor -v):
[✓] Flutter (Channel beta, 2.13.0-0.1.pre, on macOS 12.3.1 21E258 darwin-x64, locale en-JP)
[✓] Android toolchain - develop for Android devices (Android SDK version 32.1.0-rc1)
[✓] Xcode - develop for iOS and macOS (Xcode 13.3.1)
[✓] Chrome - develop for the web
[✓] Android Studio (version 2021.1)
[✓] VS Code (version 1.66.2)
[✓] Connected device (2 available)
[✓] HTTP Host Availability
• No issues found!
9.3 特定の Flutter バージョンへの切り替え
- 特定のバージョンに切り替えるには、まず該当するバージョンのタグを確認します:
git tag -l
- 目的のバージョンが見つかったら、以下のコマンドで切り替えます(例:2.10.3 に切り替え):
flutter downgrade 2.10.3
成功例:
Switching Flutter to version 2.10.3
Downloading engine...
Downloading android-arm-profile/darwin-x64 tools...
Downloading android-arm-release/darwin-x
64 tools...
Downloading android-arm64-profile/darwin-x64 tools...
Downloading android-arm64-release/darwin-x64 tools...
Downloading android-x64-profile/darwin-x64 tools...
Downloading android-x64-release/darwin-x64 tools...
Downloading android-x86-profile/darwin-x64 tools...
Downloading android-x86-release/darwin-x64 tools...
Downloading package sky_engine...
Downloading flutter_patched_sdk tools...
Downloading flutter_patched_sdk_product tools...
Downloading darwin-x64 tools...
Downloading libimobiledevice...
Downloading usbmuxd...
Downloading libplist...
Downloading openssl...
Downloading ios-deploy...
Downloading darwin-x64/font-subset tools...
Downloading material_fonts tools...
Downloading gradle_wrapper tools...
Flutter 2.10.3 • channel stable • https://github.com/flutter/flutter.git
Framework • revision 7e9793dee1 (3 months ago) • 2022-03-02 11:23:12 -0600
Engine • revision bd539267b4
Tools • Dart 2.16.1 • DevTools 2.9.2
9.4 プロジェクト固有の Flutter バージョンの設定
プロジェクト固有の Flutter バージョンを設定するには、プロジェクトの pubspec.yaml
ファイルを編集します:
- VSCode で
pubspec.yaml
ファイルを開きます。 -
environment
セクションにsdk
の制約を追加または編集します:
environment:
sdk: ">=2.16.0 <3.0.0"
flutter: ">=2.10.0 <3.0.0"
- ファイルを保存します。
- ターミナルで以下のコマンドを実行して、依存関係を更新します:
flutter pub get
成功例:
Running "flutter pub get" in my_flutter_project...
Resolving dependencies...
Got dependencies!
10. トラブルシューティング
10.1 Flutter Doctor の活用
- 以下のコマンドを実行して、Flutter の診断を行います:
flutter doctor -v
- 出力を確認し、警告やエラーメッセージに注目します。
成功例(全て問題ない場合):
[✓] Flutter (Channel stable, 2.10.4, on Microsoft Windows [Version 10.0.19043.1645], locale en-US)
• Flutter version 2.10.4 at C:\src\flutter
• Upstream repository https://github.com/flutter/flutter.git
• Framework revision c860cba910 (3 weeks ago), 2022-03-25 00:23:12 -0500
• Engine revision 57d3bac3dd
• Dart version 2.16.2
• DevTools version 2.9.2
[✓] Android toolchain - develop for Android devices (Android SDK version 32.1.0-rc1)
• Android SDK at C:\Users\YourUsername\AppData\Local\Android\sdk
• Platform android-32, build-tools 32.1.0-rc1
• Java binary at: C:\Program Files\Android\Android Studio\jre\bin\java
• Java version OpenJDK Runtime Environment (build 11.0.11+9-b60-7590822)
• All Android licenses accepted.
[✓] Chrome - develop for the web
• Chrome at C:\Program Files (x86)\Google\Chrome\Application\chrome.exe
[✓] Visual Studio - develop for Windows (Visual Studio Community 2019 16.11.11)
• Visual Studio at C:\Program Files (x86)\Microsoft Visual Studio\2019\Community
• Visual Studio Community 2019 version 16.11.32228.343
• Windows 10 SDK version 10.0.19041.0
[✓] Android Studio (version 2021.1)
• Android Studio at C:\Program Files\Android\Android Studio
• Flutter plugin can be installed from:
🔨 https://plugins.jetbrains.com/plugin/9212-flutter
• Dart plugin can be installed from:
🔨 https://plugins.jetbrains.com/plugin/6351-dart
• Java version OpenJDK Runtime Environment (build 11.0.11+9-b60-7590822)
[✓] VS Code (version 1.66.2)
• VS Code at C:\Users\YourUsername\AppData\Local\Programs\Microsoft VS Code
• Flutter extension version 3.38.1
[✓] Connected device (3 available)
• Windows (desktop) • windows • windows-x64 • Microsoft Windows [Version 10.0.19043.1645]
• Chrome (web) • chrome • web-javascript • Google Chrome 100.0.4896.75
• Edge (web) • edge • web-javascript • Microsoft Edge 100.0.1185.36
[✓] HTTP Host Availability
• All required HTTP hosts are available
• No issues found!
10.2 よくある問題と解決方法
10.2.1 "Flutter command not found" エラー
- Flutter SDK のパスが環境変数に正しく設定されているか確認します。
- コマンドプロンプト/ターミナルを再起動します。
- それでも解決しない場合は、システムを再起動します。
10.2.2 Gradle ビルドエラー
- 以下のコマンドでプロジェクトをクリーンします:
flutter clean
- 依存関係を再度取得します:
flutter pub get
- Gradle を更新します:
flutter packages upgrade
成功例:
Running "flutter pub get" in my_flutter_project...
Resolving dependencies...
Got dependencies!
10.2.3 VSCode で Flutter 拡張機能が動作しない
-
VSCode を完全に終了します。
-
VSCode の設定フォルダを削除します:
- Windows:
%APPDATA%\Code
- Windows:
-
VSCode を再起動し、Flutter 拡張機能を再インストールします。
10.2.4 Hot Reload が機能しない
- アプリを停止します。
- 以下のコマンドでキャッシュをクリアします:
flutter clean
- アプリを再度実行します。
10.3 コミュニティリソースの活用
- Flutter GitHub Issues で既知の問題を検索します。
- Stack Overflow の Flutter タグ で質問や回答を探します。
- Flutter Discord サーバー に参加して、リアルタイムでヘルプを求めます。
以上で、Flutter環境構築マニュアル(VSCode用)は完了です。このマニュアルを参考に、Flutterの開発環境をセットアップし、最初のアプリケーションを作成してください。問題が発生した場合は、トラブルシューティングセクションを参照するか、コミュニティリソースを活用してください。
11. 感想
知識なさ過ぎて、難しかったです。
知識ある方に助けていただきながらでしたが、その方も「環境構築が一番嫌い」と仰ってました。
ずーっと動かなくて、実働2日ほどかかりましたが、最終的にGitでバージョン下げたらあっさり動きました。
周りの詳しい方は、「そんなもん」と言ってました。
そんなもんでした。
Happy!👍
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