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【AWS】Elastic Load BalancingとAuto Scalingの連携による効果的なトラフィック分散

2024/05/11に公開

はじめに

AWS上でWebアプリケーションを運用する際、トラフィックの変動に合わせて、サーバーリソースを自動的にスケールさせることが重要です。そこで活躍するのが、Auto Scalingです。さらに、Auto Scalingと連携することで、トラフィックを効果的に分散できるのがElastic Load Balancing (ELB)です。本記事では、ELBとAuto Scalingを組み合わせることで、どのようにトラフィックを最適に分散できるのかを解説します。

Elastic Load Balancingの役割

1-1. トラフィックの分散

ELBは、複数のEC2インスタンスに対して、トラフィックを自動的に分散する機能を持っています。これにより、特定のインスタンスに負荷が集中することを防ぎ、アプリケーションのパフォーマンスを維持できます。

1-2. ヘルスチェック

ELBは、各インスタンスに対して定期的にヘルスチェックを行います。異常が検知されたインスタンスには、トラフィックを送信しません。これにより、サービスの可用性を高く保つことができます。

Auto Scalingの役割

2-1. インスタンス数の自動調整

Auto Scalingは、あらかじめ設定したルールに基づいて、EC2インスタンスの数を自動的に増減します。これにより、トラフィックの変動に合わせて、適切なリソースを確保できます。

2-2. インスタンスの自動登録・登録解除

Auto Scalingによって起動されたインスタンスは、自動的にELBに登録されます。同様に、終了したインスタンスは、ELBから自動的に登録解除されます。これにより、運用の手間を大幅に削減できます。

ELBとAuto Scalingの連携方法

3-1. ELBのアタッチ

Auto Scalingグループに、ELBをアタッチすることで、連携が可能になります。これにより、グループ内のインスタンスが、ELBの配下に自動的に登録されます。

3-2. スケーリングポリシーの設定

ELBのメトリクス(例えば、ターゲットあたりのリクエスト数)を利用して、Auto Scalingのスケーリングポリシーを設定できます。これにより、トラフィックの増減に合わせて、インスタンス数を自動的に調整できます。

3-3. ヘルスチェックの追加

Auto Scalingグループに、ELBのヘルスチェックを追加することで、異常なインスタンスを自動的に置き換えることができます。これにより、システムの信頼性が向上します。

ELBの種類と特徴

4-1. Application Load Balancer (ALB)

ALBは、HTTPやHTTPSといったアプリケーション層でのルーティングを行います。パスベースのルーティングにも対応しており、柔軟な設定が可能です。

4-2. Network Load Balancer (NLB)

NLBは、TCPやUDPといったトランスポート層でのルーティングを行います。高いスループットが要求される場合に適しています。

4-3. Gateway Load Balancer (GWLB)

GWLBは、ファイアウォールや侵入検知システムなどの仮想アプライアンスにトラフィックを分散します。セキュリティ面での活用が期待されます。

4-4. Classic Load Balancer (CLB)

CLBは、従来型のロードバランサーです。現在は、ALBやNLBの利用が推奨されています。

まとめ

ELBとAuto Scalingを連携させることで、トラフィックの変動に合わせて、適切なリソースを自動的に確保し、トラフィックを最適に分散させることができます。これにより、Webアプリケーションのパフォーマンスと可用性を高く維持できます。AWS上でのシステム運用において、ELBとAuto Scalingの活用は欠かせません。用途に合わせて適切なELBの種類を選択し、Auto Scalingと連携させることで、より信頼性の高いシステムを構築できるでしょう。

参考

https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/autoscaling/ec2/userguide/autoscaling-load-balancer.html

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