【AWS】CloudWatch Syntheticsで模擬モニタリングを始めよう
はじめに
Amazon CloudWatch Syntheticsは、AWSのサービスの一つで、アプリケーションやウェブサイトの模擬モニタリングを行うことができます。本記事では、CloudWatch Syntheticsの基本的な概念と使い方について解説します。
CloudWatch Syntheticsとは
CloudWatch Syntheticsは、スケジュールに沿って実行される設定可能なスクリプト（Canary）を作成し、エンドポイントやAPIをモニタリングするサービスです。Canaryは、実際のユーザーと同じ動作を模擬し、アプリケーションの可用性やパフォーマンスを継続的に検証します。
Canaryを使うことで、ユーザーが問題を発見する前に、問題を検出することができます。これにより、アプリケーションの信頼性を高め、ユーザーエクスペリエンスを向上させることができます。
Canaryの特徴
Canaryは、以下のような特徴を持っています。
- Node.jsやPythonで記述されたスクリプト
- HTTPとHTTPSの両方のプロトコルに対応
- ヘッドレスブラウザ（Puppeteer）やSelenium Webdriverへのプログラムアクセスが可能
- エンドポイントの可用性とレイテンシーのチェック
- 読み込み時間のデータとUIのスクリーンショットの保存
- REST API、URL、ウェブサイトのコンテンツのモニタリング
- フィッシング、コードインジェクション、クロスサイトスクリプティングなどの不正な変更のチェック
Canaryの作成と実行
Canaryを作成するには、以下の手順を実行します。
- AWS Management Consoleから、CloudWatch Syntheticsのページを開く
- 「Create Canary」ボタンをクリックし、Canaryの設定を行う
- スクリプトを記述し、Canaryに関連付ける
- Canaryの実行スケジュールを設定する（cron式またはレート式）
- Canaryを作成し、実行する
Canaryは、1回だけ実行することも、定期的なスケジュールで実行することもできます。最大で1分に1回の頻度で実行可能です。
Canaryの監視とトラブルシューティング
Canaryが作成されると、CloudWatchの「Synthetics」名前空間にメトリクスが自動的に作成されます。これらのメトリクスを使って、Canaryの実行状況や結果を監視することができます。
Canaryが失敗した場合は、CloudWatchのログやX-Rayのトレースを確認することで、問題の原因を特定し、トラブルシューティングを行うことができます。
まとめ
CloudWatch Syntheticsを使うことで、アプリケーションやウェブサイトの模擬モニタリングを行い、問題の早期発見とユーザーエクスペリエンスの向上を実現できます。Canaryを適切に設定し、監視することで、アプリケーションの信頼性を高めていきましょう。
参考
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