うさぎでもわかるKlingAI 最新動画生成AIの特徴と使い方
うさぎでもわかるKlingAI
こんにちは、🐰です!今回は話題の動画生成AI「KlingAI(クリングAI)」について解説するよ。OpenAIのSoraが注目を集める中、中国発の動画生成AIであるKlingAIも非常に高性能で、しかも今すぐ使えるという特徴があるんだ。テキストや画像から高品質な動画を生成できるKlingAIについて、特徴から使い方、活用事例まで詳しく見ていこう!
はじめに
動画生成AIの現状
最近、AI技術の進化によって様々な生成AIが登場しています。特に動画生成AIは2024年から2025年にかけて急速に発展し、OpenAIの「Sora」の発表によって一気に注目を集めるようになりました。
しかし、Soraはまだ一般公開されておらず、限られたユーザーしか使えない状況です。そんな中、すでに一般公開されていて高品質な動画を生成できるAIとして「KlingAI」が注目を集めています。
KlingAIとは何か
KlingAI(クリングAI)は、中国の動画共有プラットフォーム「快手(Kuaishou)」が開発した動画生成AIです。テキストプロンプトや静止画から、創造的で高品質な動画を生成することができます。
特に注目すべき点は、1080pの高解像度、30fpsのフレームレートで最大3分間という比較的長い動画を生成できることです。また、物理法則の理解や複雑な動きの表現に優れており、リアルな動画生成が可能となっています。
KlingAIの主な特徴
KlingAIには多くの特徴がありますが、特に重要なものをいくつか紹介します。
高解像度の動画生成(1080p、30fps)
KlingAIは1080p(フルHD)の解像度で、1秒あたり30フレームの滑らかな動画を生成できます。この高解像度と滑らかなフレームレートにより、プロフェッショナルな品質の動画を作成することが可能です。
長時間の動画生成(最大3分)
多くの動画生成AIは数秒から数十秒程度の動画しか生成できませんが、KlingAIは最大3分の動画を一度に生成できます。これは、Soraの最大1分を上回る長さであり、より長いストーリーや複雑なシーンを表現することができます。
テキストから動画生成(Text to Video)
テキストプロンプトを入力するだけで、そのテキストに基づいた動画を生成することができます。例えば「日本料理店で寿司を食べるサムライのクローズアップ」というプロンプトを入力すれば、それに対応する動画が生成されます。
画像から動画生成(Image to Video)
静止画像を入力することで、その画像を動かした動画を生成することも可能です。例えば、ペットの写真から、そのペットが動いている動画を作ることができます。静止画では表現しきれなかった雰囲気や感情を、動画化することでより豊かに伝えられます。
静止画生成機能
KlingAIは動画だけでなく、Stable DiffusionやMidjourneyのように高品質な静止画像も生成できます。生成した静止画をそのままKlingAIで動画化することも可能です。
拡散トランスフォーマーと3D Space-Time Attention System
KlingAIは最新の「拡散トランスフォーマー」と「3D Space-Time Attention System」という技術を搭載しています。
拡散トランスフォーマーは、動画をノイズで塗りつぶす工程を学習し、逆の工程でノイズから動画を生成する「拡散モデル」と、動画全体の流れを並列処理で学習し各要素とその前後関係を抽出する「トランスフォーマー」を組み合わせた技術です。この組み合わせにより、フィクションや抽象的な概念も柔軟に表現できるようになりました。
3D Space-Time Attention Systemは、3次元空間での動きと時間経過の関係性を学習するモデルです。動画を細かなパッチに分けて、一連の動きと時間の関係性を学習します。これにより、奥行きのある動画でも形の破綻が起きにくくなっています。
物理法則や複雑な動きの表現力
KlingAIは物理法則の理解や複雑な動きの表現に優れており、風を受けて膨らむシャツや、自転車のペダルを漕ぐ足の動きなど、リアルな物理表現が可能です。また、季節の変化などの時間経過も自然に表現できます。
KlingAIの使い方
KlingAIの基本的な使い方を紹介します。
アカウント作成と始め方
- KlingAIの公式サイトにアクセスします。
- 「Create」ボタンをクリックしてアカウント作成画面に進みます。
- メールアドレスとパスワードを入力して登録します(以前は中国の電話番号が必要でしたが、現在はメールアドレスのみで登録可能です)。
- ログイン後、「AI Videos」タブをクリックするとKling Creative Spaceにリダイレクトされ、動画作成が可能になります。
なお、インターフェースは英語で表示されますが、ブラウザの翻訳機能を使って日本語化することも可能です。
基本的な使用方法
KlingAIには主に以下の2つの動画生成方法があります。
- Text to Video(テキストから動画を生成)
- Image to Video(画像から動画を生成)
使用したい方法を選択して、それぞれの入力欄に適切なプロンプトや画像をアップロードします。
テキストから動画を生成する方法
- Text to Videoを選択します。
- プロンプト入力欄に、生成したい動画の内容を英語で詳しく入力します。
- 必要に応じて詳細設定を調整します(後述)。
- 「Generate」ボタンをクリックして動画の生成を開始します。
画像から動画を生成する方法
- Image to Videoを選択します。
- 静止画像をアップロードします。
- 必要に応じてプロンプトを追加入力し、動画の動きや雰囲気を指定します。
- 詳細設定を調整します。
- 「Generate」ボタンをクリックして動画の生成を開始します。
Elements機能の活用
KlingAI 1.6から導入された「Elements」機能を使うと、最大4つの異なる要素(キャラクター、オブジェクト、背景など)を自由に組み合わせて一貫性のある映像を作成できます。
- Elements機能を選択します。
- 使用したい要素の画像(最大4つ)をアップロードします。
- それぞれの要素について、どのように相互作用させるかを説明するプロンプトを入力します。
- 「Generate」ボタンをクリックして動画を生成します。
設定のカスタマイズ
KlingAIでは以下の設定をカスタマイズできます。
- Creativity(創造性):数値が低いほど予想外の動画を生成し、高いほどプロンプトに忠実になります。
- Relevance(関連性):数値が高いほどプロンプトに忠実になります。
-
Mode(モード):
- Standard Mode:速く動画を生成できます。
- Professional Mode:生成は遅いですが、より高画質の動画を生成できます。
- Duration(長さ):動画の時間を5秒、10秒などから選択できます。
- Frame Ratio(アスペクト比):16:9(横長)、9:16(縦長)、1:1(正方形)から選択できます。
カメラムーブメントの設定
詳細設定の「Camera Movement」でカメラの動きを設定できます。これにより、より望んだ動画を生成しやすくなります。カメラの動きには様々な種類があり、ズームイン・アウト、パン(横移動)、ティルト(縦移動)などを指定できます。
ネガティブプロンプトの活用
生成される動画や画像から望ましくない要素を除外するためのネガティブプロンプトも設定できます。例えば「本なし」「新聞なし」といったネガティブプロンプトを設定することで、余計な要素を削り、意図したシーンを作成しやすくなります。
KlingAIの料金プラン
KlingAIは基本機能が無料で利用できるのが大きな魅力です。
無料プラン(フリープラン)の内容と制限
無料プランでは、1日あたり66ポイントのクレジットが付与されます。動画生成には10ポイントを消費するため、1日に6回以上の動画生成が可能です。画像生成の場合は1回1.8ポイントを消費します。
ただし、無料プランには以下のような制限があります。
- 生成クレジットの制限(月間の生成回数に上限あり)
- 処理優先度の低さ(サーバー混雑時は有料ユーザーが優先され、処理に時間がかかる)
- 「ビジー状態」という理由で利用制限がかかることがある
ポイント制度の仕組み
KlingAIはポイント制度を採用しており、動画や画像を生成するたびにポイントを消費します。消費ポイントは生成する内容によって異なり、動画は10ポイント、画像は1.8ポイントが基本となります。無料プランでは1日66ポイントが付与されます。
有料プランの特徴
有料プランでは以下のような特典があります。
- より多くのポイントが付与される
- 処理の優先順位が高くなる(待ち時間が短縮される)
- 高度な機能や設定にアクセス可能
- 商用利用権の付与
具体的な料金プランについては、KlingAIの公式サイトで最新情報を確認してください。
KlingAIの活用事例
KlingAIはさまざまな分野で活用されています。
マーケティングでの活用
- 製品プロモーション動画の作成
- SNS広告用の短尺動画制作
- ブランドイメージ動画の作成
- Webサイト用のビジュアルコンテンツ制作
クリエイティブ制作での活用
- 映像制作の事前ビジュアライゼーション
- コンセプトアートの動画化
- 音楽MVの制作
- アートプロジェクトでの表現
個人利用での活用例
- SNS投稿用の創作コンテンツ
- 趣味の映像制作
- プレゼンテーション素材の作成
- グリーティングカードやメッセージ動画の作成
他の動画生成AIとの比較
現在主流の動画生成AIと比較してみましょう。
OpenAIのSoraとの比較
- 解像度:どちらも1080p、30fps対応
- 動画の長さ:Soraは最大60秒、KlingAIは最大180秒(3分)
- アクセス性:Soraはまだ一般公開されていないが、KlingAIは今すぐ誰でも使用可能
- 生成品質:両方とも高品質だが、Soraの方がより精緻な表現が可能といわれている
- 料金:Soraの料金体系は未発表、KlingAIは基本無料
Runwayとの比較
- 解像度:Runwayは720pが基本、KlingAIは1080p
- 特徴:Runwayは既存動画の編集・拡張機能が充実、KlingAIはテキストや画像からの生成に強み
- 料金:Runwayは有料プランが基本、KlingAIは無料プランあり
- UI/UX:Runwayの方が直感的で使いやすいインターフェース
Luma AIとの比較
- 特徴:Luma AIは3D表現や空間認識に優れる、KlingAIは長時間の動画生成に強み
- アクセス性:どちらも一般公開されているが、Luma AIは待機リストあり
- 用途:Luma AIは3Dコンテンツ制作向け、KlingAIは一般的な動画制作向け
それぞれの特徴と向いている用途
- Sora:最高品質の動画を求める専門家向け(一般公開後)
- Runway:映像制作者や既存動画の編集・拡張をしたいユーザー向け
- Luma AI:3D表現や空間認識が必要なクリエイター向け
- KlingAI:無料で高品質な動画を今すぐ作りたい一般ユーザーや、長めの動画を生成したいユーザー向け
KlingAIを使う際の注意点
最適な使用環境
KlingAIを快適に使用するためには、以下の環境が推奨されます。
- ブラウザ:Chrome、Edge、Safariの最新版
- インターネット接続:安定した高速回線(5Mbps以上推奨)
- ハードウェア:4GB以上のRAMを搭載したコンピューター
制限事項
KlingAIを使う際には以下の制限事項に注意しましょう。
- 動画生成には時間がかかる(5秒の動画でも約10分前後)
- 生成結果は完全にランダム要素があり、同じプロンプトでも毎回異なる結果になる
- フリープランではピーク時間帯に「ビジー状態」となり使用制限がかかることがある
- 中国発のサービスであるため、地域によってはアクセスしにくい場合がある
プロンプト作成のコツ
より良い動画を生成するためのプロンプト作成のコツを紹介します。
- 英語で詳細に記述する:できるだけ詳細に英語でシーンを描写します
- 視覚的要素を明確に:色、照明、カメラアングル、被写体の動きなどを具体的に指定します
- スタイルを指定する:「photorealistic」「anime style」「3D rendering」など、望むスタイルを明記します
- ネガティブプロンプトを活用:不要な要素を除外するために積極的に使います
- 複数回生成を試す:満足のいく結果が得られるまで、少しずつプロンプトを調整して複数回試してみましょう
まとめ
KlingAIの可能性と今後の展望
KlingAIはテキストや画像から高品質な動画を生成できる強力なツールです。特に、1080pの高解像度、最大3分という長さの動画生成能力、そして無料プランで利用できる点は大きな魅力となっています。
今後は、さらなる品質向上や機能拡張、さらには日本語サポートの強化なども期待されています。AI動画生成技術は急速に発展しており、KlingAIもその中心的な存在として進化を続けるでしょう。
動画生成AIの発展と私たちの創造性
動画生成AIの登場により、私たち一般ユーザーでも高品質な動画コンテンツを簡単に作成できるようになりました。これは個人のクリエイティブ表現の可能性を大きく広げるものです。
ただし、AI生成コンテンツの著作権や倫理的な問題も考慮する必要があります。AIは私たちの創造性をサポートするツールとして活用し、人間ならではの感性や価値観を大切にしながら、新たな表現の可能性を探っていくことが重要でしょう。
KlingAIは、そうした創造性の探求をサポートする強力なツールの一つとして、今後もクリエイターや一般ユーザーに広く活用されていくことでしょう。ぜひ一度試してみてください!
ぽわ〜ん🐰
Discussion