低コストな就活<理想的な就活とは?>#業界研究 #自己分析
私の就活結果
私は都内在住の25年卒業見込みの国立理系修士一年の学生です。専攻は医療×工学。24年3月に第一志望群の企業に内々定し、就活を終えました。
この記事では私が行ってきた就活を振り返り、次にやるとしたらどうするべきか、理想の就活を考えます。
私の就活は一般的な何十社も受けるようなものとは異なり、本選考は3社だけで受けたので低コストだったと思います。
時系列順にどう考えて就活を進めていったかを備忘録として先に残しておきます。
就活前のざっくりとした方針
理系でものづくりが好きなので、メーカーを見る事を決めました。趣味であるカメラやオーディオ系のメーカーおよび、大学で勉強している医工学に関連する医療機器メーカー(カメラメーカーが結構やってる)に行きたいと思っていました。あとは個人的に好きだったNHKもありだと思っていました。
一方で、ITコンサルなど年収が高い職種にも興味を持っていましたが漠然と何をしているか分からない状態でした。また、SIerって何?という状態で、ITといってもweb系の技術にほとんど興味がなかったのでSIerやコンサルはメーカーほど重要視していませんでした。
東京の実家に住んでいましたが、メーカーなら一人暮らしをしなければならないけれども、それはそれで楽しそうでアリだなと思っていたので、メーカーに行きたいという思いが強かったです。
ですが、色々な仕事に興味があり悔いのない就活をするために幅広い業界を見ていこうと思っていました。
時系列でやったことを紹介
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23年3月: Goodfindで業界研究セミナーやグループを受けました。最初に色々な業界の話を聞くことができたのは良かったです。
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23年4: 月エンカレッジ、マイナビ、リクナビに登録しました。このとき気になるメーカーやコンサルのマイページは個別で登録しました。エンカレッジやGoodfindは1つのエントリーシート(ES)で複数企業に一括エントリーできることもあるので幅広く見るには良いです。登録したサービスからの案内メールは基本的に全部聞く勢いで、企業の説明会をとにかく聞きまくりました。大学の授業と並行していたので、かなり過密スケジュールだったと思います。
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23年5, 6月: ベンチャー系の夏インターンにエントリーしまくりエントリーシートを書く、グループディスカッション(GD,グルディスなどと言われている)選考など実際に受けてみて、実践的に練習しました。その後、志望度の高い企業、ITコンサルではアクセンチュア(4days)、メーカーではソニー(10~15days)がいいと思ったので、夏インターンに応募しました。夏インターンの日程が被る事は気にせず(大抵の場合、全企業の選考を通ることはないため)保険の意味も込めて京セラ(10days)も受けていました。すぐに決まったベンチャー系のオンラインおよび現地の1〜2day(s)インターンなどは参加しました。
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23年7, 8月: また、興味のあった企業の選考を進めました。アクセンチュアはITソリューションエンジニア職のインターンに参加できることが決まりました。ソニーは次世代技術系の内容でエントリーシートは選考通過しましたが、面接で落ちました。保険で受けていた京セラは工場のDX推進系の内容でインターンに参加できることが決まりました。京セラはメーカー(工場)で地方で働くイメージをつけるのにちょうどいいと思いました。そのほかはキャノン、ニコンの1dayオンラインインターンに参加しました。
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23年9, 10月: 京セラ、アクセンチュアでインターンに参加しました。京セラでは鹿児島に行った結果、内容は面白かったけれども、地方勤務が思っていたよりも嫌だということがわかったので、メーカーならみなとみらい、品川などで働ける職種がいいと思いました。アクセンチュアは参加者のレベルがかなり高くて自分の成長にも良い環境だと思いました。
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23年11月: 夏インターンで燃え尽きたので、たまたま電話が掛かってきたリンク・アイのキャリアアドバイザと何回か面談して企業の紹介をしてもらいながら選考なしでできるメジャーでない企業のインターンに参加したりしました。また、大学向けの説明会などがあるITコンサル系企業の説明を聞いてました。冬インターンに向けて頑張ることはできなかったです。
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23年12月, 24年1月: アクセンチュアの特別選考で最終面接を受けました。初の最終面接でしたが、結果がすぐに来ることはなく1月に御祈りメールが来ました。第一志望に落とされたので結構ショックだったのですが、それと同時に自身がメーカーで働くよりITコンサル系で働きたいことがよくわかりました。そこで、アクセンチュアに類似した働き方ができる企業を探しました。そしてメーカーは視界から外れていきました。
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24年2月: アクセンチュアに近い2社に応募しました。
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24年3月: そのうちの1社に内々定しました(今のご時世で情報を公開することに不安があるのでとりあえず内定が出るまでは伏せておきますが大体わかると思います)。もう1社は書類選考で落ちました。内々定した企業はアクセンチュアの次に行きたいと思っていた企業なので就活を終えることにしました。
振り返ってみると
私は23年1月まで業界を絞ることができずに就活を進めました。理由はどの業界も面白そうという事と業界の評価軸を明確に持てていなかった事です。頭の悪い進め方をしてしまいました。ですが、早くからベンチャー企業などを踏み台にしながら、幅広く色々なところを見てきたおかげで自己分析としてやりたくない事や興味のない事を知ることはできました。
私が企業選びで重要視した項目は以下の通りです。
- 初任給から報酬が高水準であること
- 必然的に年功序列でない人事制度、つまり新陳代車が早めの企業で、将来は転職を想定
- また、窓際族が少なく成長意欲の高い人が多くなる
- 東京近辺で働けること
- 実家から通勤可能な範囲もしくは手厚い家賃補助があること
- 福利厚生の充実とワークライフバランス
- 土日祝日休み、若い頃はみなし残業の時間が可能な限り少ない給与体系
- 企業型確定拠出年金(DC)104kを実施していること
- エッジテクノロジー(AI, IoT)を取り扱う機会
- これまで高専、大学で学んできた基礎を転用したい
- 最新技術に触れていたい
- 幅広く色々なことをやってみたい
- 1つの業界に捉われず、色々なレイヤーを触ってみたい
- 色々な技術の組み合わせで提案できることを考えたい
この条件にはメーカーがあまり入ってきませんでした。働き方としてはSIerやコンサル系ですが、SIerは報酬面でコンサル企業に勝てません。より上流を担うコンサルの方が都合がよさそうということもあり、ITコンサルがいいだろうと判断しました。
私は周りと比較すると理系にしては早めの動きだしでした。ですが文系の戦略コンサル、ベンチャー志望の人などと比べると遅めです。本選考の結果が出たのは比較的早めの時期でした。
自分の就活では結果的に2社目の最終面接で志望度の高い企業から内々定を得ることができました。エントリーシートやグループディスカッションについてインターン前から練習していたことが少なからず影響していると思います。本選考を受けた企業は業界をITコンサル系に絞ったあとの全3社です。注目している業界について3社くらい見ておくと良いという話を聞いたことがありますが、結果論的に私もその通りでした。先人の言うことは割と正しいです。
元から気になっている業界がいくつかある状態で就活をスタートし、夏インターン終了までに力を注ぎ、業界を定め、最小限の選考で終えました。これは精神的にも楽(落ちると自分を否定された気持ちになりがちだがそもそも受けなければノーダメージ)で、数をこなす就活に比べて低コストです。一方で、みている業界で全落ちすると結構やばいので高リスクではあると思います。このリスクを抑えるためには業界分析と自己分析をしっかりやって理解を深めておくことが有効だと思います。
理想的な就活とは?
就活を終えた今だから語れる理想的な就活を考えてみます。
自分がやりたいことと、自分の価値観を擦り合わせていくことが就活において最も重要です。自分の興味は自分が知っている事の中にしかありません。
まずは業界研究を行い、無数にある仕事の中から自分の直感で業界を選んでいくと良いでしょう。その後理由づけのために自分の価値観がなぜそれを良しとしたか自己分析するとスムーズだと思います。
最後にざっくりとしたライフプランを作れると良いかもしれませんね。
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業界研究
- 業界研究はマクロとミクロの視点を持つことが重要です。まずはPIVOT公式チャンネルの「いい会社の選び方」及び「いい会社の選び方:生活編」シリーズの動画を見ることがおすすめです。この動画シリーズでは日本に存在する仕事のほとんどの仕事を網羅した上で、色々な軸を設定して2次元マッピングしています。就職先を決める上で考慮すべき報酬や人事評価、企業文化、ビジネスモデルなどが業界ごとにどのような性質を持っているかがよく理解できます。全体像を俯瞰することができる重要な機会を与えてくれます。「業界選び(マクロ)の軸」を得ることで就活がブレなくなるでしょう。マップにない企業を自分なりに当てはめていくと理解が深まります。
- 次にGoodfindの業界研究セミナーを見ることがおすすめです。Goodfindは次代を創るビジネスリーダーのためのキャリアサイトと書いてあるので一見してそこまでしようと考えてないよ!と思いますが、そのつもりがなくても参考になる話をたくさん聞けます。コンサル出身者など様々な業界を見てきた人に直接質問することができる機会が得られます。前述の「いい会社の選び方」で俯瞰した後に自身の興味がある業界についてより詳しく聞いてみると良いでしょう。
- 最後に気になる業界の代表的な3社の説明会を聞いてみましょう。実際にその業界にいる人に話を聞いていくことで、主観的な企業間の差を定性的に理解できます。この差をどう感じるかが「企業選び(ミクロ)の軸」になってくるでしょう。
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自己分析
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自己分析は他人に手伝ってもらうことが重要です。まずは家族や友人に自分がどんな人か聞いてみてもいいかもしれません。一言で表すと何?などは自分より良いアイデアが得られるかもしれません。ChatGPTに聞いてアイデアをもらうのもアリです。
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次にリンク・アイなどのキャリアアドバイザーに深掘りしてもらうことも有益です。ただし、要らない案内を投げてくるので、最低限だけ受けて、振り回されないようにしながら上手く使うことが重要です。なぜキャリアアドバイザーかというと、キャリアアドバイザーは仕事として深掘りをやっているのでボランティアのエンカレのメンターよりも深掘りが上手です。
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最後にベンチャー企業を踏み台に面接を繰り返すことがおすすめです。ベンチャーは志望理由を聞かずに、あなたがどう考えてどう行動したかを根掘り葉掘り聞いてきます。このような面接を繰り返すことで自分史の中から質問に対応するエピソードがスラスラ出てくるようになります。言い慣れたエピソードを持つことで頭が真っ白になるリスクを減らせます。Goodfindなどで面接確約の選考などを受けてみると労力がかかりません。
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ライフプラン
業界分析や自己分析が終わるとライフプランが見えてきます。何歳でどれくらいの収入になってどこで働いて、自由な時間はどれくらいあって、どれくらいの家に住めて、どんな能力を磨いていけるか。自分の人生の通過点、30歳ではどんな働き方をしたい、子供ができたら、などステージによって要求は異なりますが、それを満たすことはできそうか今一度考えてみてください。
まとめ
私は理想的な就活で記述したことを順番をメチャクチャな状態でやっていきました。そんな私が次に就活をするならどうするか、体系的にやるべきことをまとめた理想的な就活を考えてみました。就活を終えて間もない状態で書いたので、新鮮な感情、考えが載っていると思います。一例として参考になればと思います。
最後に
Webテストやテストセンターなどは最低限やっておけば競争率が異常に高い企業を除いて問題ないと思います。
私は本選考とインターンの面接でダメだと思った場合でも以外に通過するケースや、何も問題なかったのに落ちるケースに何度も遭遇しました。結局はお見合いシステムで、運次第なのかもしれません。ですが、やるべきこと(業界分析と自己分析)をやっておかないとそれ以前に落とされます。2024年現在の就活は少なくともそうです。理不尽耐性を就活生に求めているのかもしれませんね。
就活生の皆さん、頑張ってください!
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