【Rails】render と redirect_to の違いまとめ🔰
はじめに
こんにちは、Takeです。都内でエンジニアとして活動しています。
この記事では、render と redirect_to の違いを調査し、体系的に整理しました。また、これらのメソッドが頻繁に使用されるFlashメッセージにおける Flash と Flash.now の違いについても言及していますので、ぜひご一読いただければ幸いです。
render とは何か?
機能
renderメソッドは現在のリクエストのコンテキスト内でビューテンプレートを直接呼び出す。これにより、新しいHTTPリクエストを発生させずに、サーバーは指定されたビューをクライアントに直接返す。このメソッドは主にフォームのバリデーションエラーが発生した時など、同一ページを再表示する場面で利用される。
図解
サンプルコード
def create
@user = User.new(user_params)
if @user.save
# 処理成功時のリダイレクト
else
flash.now[:danger] = 'エラーが発生しました。'
render 'new', status: :unprocessable_entity
end
end
このケースでは、render 'new'はHTTPリクエストの数を増やさずに、フォーム送信の結果として直接ページがレンダリングされる。つまり、リクエスト回数は増えない。
redirect_to とは何か?
機能
redirect_toメソッドは、別のURLにリクエストを再送信するようブラウザに指示します。たとえば以下の呼び出しを行なうと、アプリケーションで現在どのページが表示されていても、写真のindexページにリダイレクトされます。
redirect_to photos_url
redirect_toはブラウザに新たなHTTPリクエスト(GET /users/:idなど)を要求し、指定されたURL(show templateなど)にリダイレクトする。redirect_toは現在のリクエストの処理を完了させた後、新しいHTTPリクエストを生成する。
図解
具体的な処理フロー
redirect_toを実行すると、コードはそこで実行を停止して、ブラウザからの次のリクエストを待ちます(これは通常のスタンバイ状態です)。その直後、redirect_toでブラウザに送信したHTTPステータスコード302に従って、ブラウザは別のURLへのリクエストをサーバーに送信し、サーバーはそのリクエストを改めて処理します。
1. リクエスト処理の完了:
ユーザーがフォームを送信するなどしてサーバーにリクエストを行い、Railsはこれを受け取って適切なコントローラーで処理を行う。処理中にユーザーを別のページにリダイレクトする必要がある場合、redirect_toメソッドが呼び出される。
2. HTTPリダイレクトレスポンスの送信:
redirect_toを実行すると、Railsはステータスコード302(一時的なリダイレクト)を含むレスポンスをブラウザに送信する。このレスポンスにはLocationヘッダが含まれ、リダイレクト先のURLが指定されている。
3. ブラウザによる新しいリクエストの生成:
ブラウザは302レスポンスを受け取ると、Locationヘッダで指定されたURLに対して新しいGETリクエストを自動的に発行し、新しいページがロードされる。
サンプルコード
このプロセスで、サーバーはHTTPリダイレクトレスポンスを送信し、これを受けたブラウザは新しいアドレスにアクセスする。これにより、URLが更新され、新しいページがロードされる。この動作は、データ処理後にユーザーを新しいページに導く場合に使用される。
def create
@user = User.new(user_params)
if @user.save
redirect_to @user
else
render 'new'
end
end
ここでは、ユーザーが正常に保存された後にユーザープロファイルページにリダイレクトされる。このリダイレクトは新しいHTTPリクエストを生成し、合計で2回のリクエストが発生する(最初のフォーム送信とリダイレクト後のページロード)。
Flashメッセージの扱い
Railsのflashメッセージは、一般的にリダイレクト後の最初のリクエストで表示され、次のリクエストでクリアされる。これに対し、renderを使用した場合、新しいリクエストが発生しないため、フラッシュメッセージは自動的にクリアされない。これを解決するには、flash.nowを使用する。
flash
flashはセッションの特殊な部分であり、リクエストごとにクリアされます。つまり、flashは「直後のリクエスト」でのみ参照可能になるという特徴があり、エラーメッセージをビューに渡したりするのに便利です。flashにアクセスするにはflashメソッドを使います。flashは、セッションと同様にハッシュで表わされます。
リダイレクト後の次のリクエストで有効であり、その後のリクエストで消去される。これは、例えばフォームの送信が成功した後にユーザーを別のページにリダイレクトする際に適している。
flash.now
デフォルトでは、flashに値を追加すると次回のリクエストでその値を利用できますが、次のリクエストを待たずに同じリクエスト内でこれらのflash値にアクセスしたい場合があります。
たとえば、createアクションに失敗してリソースが保存されなかった場合はnewテンプレートを直接レンダリングするとします。この場合は新しいリクエストが発生しませんが、flashを使ってメッセージを表示したいことがあります。
現在のリクエストの間だけ有効であり、ページが再読み込みされたり、新しいページに移動したりしたときには表示されなくなる。これは、バリデーションエラーなどでページを再表示する際に適している(今回のケースではこちらを採用⭕️)
class UsersController < ApplicationController
def create
@user = User.new(user_params)
if @user.save
# Success
else
flash.now[:danger] = "ユーザーを保存できませんでした"
render 'new'
end
end
end
このケースでは、render 'new' 使用時に flash.now[:danger] を使うことで、そのページ上でフラッシュメッセージが表示される。そして、ページをリロードまたは他のページに移動すると、このメッセージは消える。
まとめ
render と redirect_to の主な違いについて箇条書きでまとめました。
render
- メソッドを呼び出すことで直接ビューテンプレートを表示する。
- 新しいHTTPリクエストを生成せず、現在のリクエストのコンテキスト内で完了する。
- 主にバリデーションエラーなど、同一のフォームを再表示する際に使用される。
- コントローラーのアクション内で引数として渡されたビューをブラウザにレンダリングする(例: render 'new')。
redirect_to
- ブラウザに対して新しいHTTPリクエストを行うように指示するためのHTTPリダイレクト(通常はステータスコード302)を生成する。
- 処理を別のアクションまたは外部URLに転送する場合に使用される。
- リダイレクトは、処理が完了した後(例えば、データの保存後)にユーザーを新しいページに案内するために使われることが多い。
- redirect_to は、新しいページに移動するときに新しいURLをブラウザのアドレスバーに表示する(例:
redirect_to user_path(@user)
)。
その他の参考記事
▼renderとredirect_toの使い分けが大変参考に!
render :ログインや入力形式に失敗した場合など = ただエラーを表示させるだけ
redirect_to:データ更新/削除が必要な場合 = controllerの処理が必要
▼図解あります!
▼よくある(Can only render or redirect once per action
)エラーについても記載あります!
▼ちなみに上記エラーの解決&解説は以下
▼Railsチュートリアル
最後に
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