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WWDCのセッションを皆で観る時に翻訳データを事前に共有しておくと良かった話

2023/07/05に公開

WWDCが開催され、多くのセッションが公開されました。

https://developer.apple.com/jp/wwdc23/

ホットな間にセッションを見ようということで、会社内でもWWDCのセッションを視聴することになりました。

その視聴会をする際に、事前にセッションの翻訳データを共有しておくとめっちゃ良かったので、記事を書いてみたいと思います。

翻訳しようと思ったきっかけ

WWDCの基調講演、Keynoteでは日本語の字幕が付くようになりました。

https://developer.apple.com/videos/play/wwdc2023/101/

ですが、各セッションの動画は日本語字幕には対応されていません。
ここ数年は数ヶ月後に日本語字幕が対応されるのですが、日本語字幕に対応されてから見るというのはちょっと遅いですよね。ホットな間に見たいものです。

そうなると、英語でセッションを観るしかないのですが、ネイティブの英語を聞き取れるか、英語字幕を見ながら理解できるかというと、誰もができるわけではありませんし、できない人の方が多いかと思います。

1人で観る時にはわからない部分を一時停止して、途中で調べたりすれば良いのですが、複数人参加しているとそんなこともできないわけで。また、セッションの動画を見ながら翻訳をするとなると、あたふたしたり、動画に集中できなくなってしまいます。
しかも、複数人で視聴するとなると、翻訳をみんなでする会になってしまって、目的とは違うゴールに到着してしまう恐れもあります。

そこで、事前に翻訳データを用意しておけば、翻訳をチラ見しながらセッションを視聴すれば、視聴会に参加しているメンバーがよりセッションの理解を深めやすいのでは?と考えました。

翻訳データをどう用意するか

さて、翻訳データをどのように用意するかを考えます。

昨今、AIのサービスが多数出てきたので、AIに翻訳を任せようと思いました。
しかし、試しにChatGPTとBardに聞いてみたら、かなりの制限があるようでした。

ChatGPTでは数百語から数千語という曖昧な回答。

Bardに至っては(記事執筆時には)ベータ版ということもあってか、、1日あたり1,500~2,000ワード程度まで翻訳が可能とのこと。

短いセッションであれば、事足りる可能性がありますが、「Platforms State of the Union」のような90分超えのセッションの場合は複数回翻訳をかける必要が出てきて、翻訳するだけでも一仕事。

そこで、DeepL翻訳が使えるのでは?と思い返しました。
DeepLのテキストでの翻訳では1回の翻訳で3,000字ですが、ファイルの翻訳を使えば、文字数に制限なく翻訳が可能なようです(知らなかった)

ファイルに記載されている文章全体を一気に翻訳をかけてくれるようです。

セッションのページのTypeScriptの項目を見ると、英語字幕のテキストを全てダウンロードができます。これを使います。

ダウンロードしたものはテキストデータなので、そのままWordファイルに貼り付けます。
Wordがない場合は少し手間がかかりますが、Googleドキュメントに貼り付けて、Wordファイルで出力すればOKです。

そのWordファイルをDeepLのファイルの翻訳へドラッグアンドドロップして、少し待つとこのように翻訳されたデータを出力してくれます。

ちなみに、出力されたWordファイルはDeepLの無料版では編集ができません。
また、ファイルでの翻訳は1ヶ月に3回までの制限があるので、注意です(が、シークレットウインドウでやると…🫢)

出力されたWordファイルをGoogleカレンダーの「添付ファイルを追加」でアップロードします。

この時に注意なのは、ファイルのアクセス権。
参加するメンバーがアクセスできるように設定することを忘れないように。

ここに表示されていれば、添付ファイルがアップロードできています。

セッションの視聴にとても役立った

前置きが長くなりましたが、セッションの視聴の際にはこの翻訳データがとても役立っています。

英語がわからなくても、翻訳したものを読む事でどういう話をしているかがある程度わかるようになります。翻訳の精度としては申し分ないレベルだと感じた。

最初の方にも書いたけど、メリットとしては以下の通りかな、と思います。

  • 英語を翻訳しながら視聴する必要がなくなる
  • セッションを観ながらの理解が深まる
    • 本来の目的を達成できる
    • 英語がわからないことによる、何の回だったか?みたいなことがなくなった
  • 参加するメンバーの手間が省けて、会としてのUXが高まる

いつも自分がセッション動画を観る際に、事前に翻訳したものと並べて見ています。ですが、そのデータを共有するだけでみんなの満足度が上がるのであれば、嬉しい限りです。

視聴会の最後にみんなで感想を言い合うコーナーを設けているのですが、そこで 「何を言っているのかわからなかった」 という感想が1つも出てこなかったことがとても良かったです。
もし翻訳のデータがなければ、参加したメンバーの理解度は低くなっていたかなと思うので、事前に翻訳のデータを用意して、共有するというのはとても良かったと思います。

WWDCのセッション動画のように、動画と字幕が一緒に公開されるパターンは稀かもしれませんが、翻訳がある場合とない場合だと全然違うので、事前に翻訳データを共有しておくとオススメです。

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