新人エンジニアにすすめる開発以外の本 10選 2022年4月
これから新人フロントエンドエンジニアとして仕事を始める人や現在勉強中の人に向けて、僕が読んで良かった開発以外の本を10冊紹介します。参考になれば嬉しいです。
Wizard Bible事件から考えるサイバーセキュリティ
Webアプリケーション開発に携わるなら必ずこの本を読んだほうが良いです。
この本に書かれている「不正指令電磁的記録に関する罪」の問題は決して他人事ではなく、日頃から法律を学び準備をしておくことが非常に大事です。
今日からはじめる情報設計 - センスメイキングするための7ステップ
フロントエンドエンジニアにとって情報設計はとても重要です。
この本では情報設計を7つのステップに分解し、わかりやすく解説しています。入門書ではありますが、何度も読み返したくなる非常に良い本です。
インクルーシブデザイン: 社会の課題を解決する参加型デザイン
この本はアクセシブルなプロダクトデザインを実現するための手法の1つである「インクルーシブデザイン」について解説しています。
複数の著者がそれぞれ違った視点から書いているため、多面的にインクルーシブデザインというものを捉えられ入門書に最適だと思います。
インクルーシブデザインを活用した事例も多く紹介されています。
プログラマの数学
最近機械学習のために数学を勉強する人が増えていると思いますが、そういった専門的な勉強をする前の基礎を学ぶ本として最適な1冊です。
数学の知識がなくても読めるように工夫されているので文系エンジニアの人でも読めます。数学は結城先生の本読んでおけば間違いないですね。
融けるデザイン
「自己帰属感」というキーワードを中心に認知心理学的な視点からインターフェースデザインついて解説している名著です。
UIの実装をするエンジニアに是非読んでもらいたい1冊です。
理科系の作文技術
エンジニアは仕様書やREADMEなど様々なドキュメントを書かなければなりません。そういったドキュメントの書き方を教えてくれる1冊です。
古い本なので例文が少し堅苦しいですが、書かれている内容は現代でも通用するものばかりです。
身銭を切れ
「自分の発言や行動にリスクを背負っていけ」ということを深堀りした本。歴史と絡めて著者の主張を語っているところが面白いです。
どんなときも身銭を切れる人間でありたい。
乱読のセレンディピティ
エンジニアになるとたくさん本を読まないといけないですが、1冊1冊を細かく読んでいたらとても大変です。
この本を読むと本を読むことを良い意味で軽く考えられるようになります。おすすめの1冊です。
イノベーション・スキルセット - 世界が求めるBTC型人材とその手引き
これから先どんなスキルセットを持った人が求められるのかをTakramの田川さんが解説しています。
自分のキャリアを考える上で1つの良い道しるべになってくれる本かなと思います。
オブジェクト指向UIデザイン ― 使いやすいソフトウェアの原理
OOUIは決して銀の弾丸ではないけど、ユーザーフレンドリーなUIを構築するための有用な手段の1つではあります。
ドメインモデルやデータモデルからUIを構築していく考え方は実装を考えるときにも役立つはずです。
番外編:よく紹介されているけど読まなくても良さそうな本
ノンデザイナーズ・デザインブック
よく新人エンジニアにすすめる本として紹介されていますが、個人的には特に読まなくても問題ないと思います。
読む必要がないと思う理由はこんな感じです。
- 具体的なスタイリングの話が中心になっており、アプリケーション開発に有用な情報が少ない
- この本よりも情報設計やUIデザインに関する本を読んだほうが実務に役立つ
- デザインの基礎を学ぶには内容が抽象的すぎる
デザインに興味を持つきっかけとしては非常に良い本だと思いますが、必読書かと言われると微妙でこの本よりも読んだほうが良い本はたくさんあるな、という感じです。
追記:2022/04/16
発表資料のデザインを良くするためにこの本を読みたいと思っている方には、「伝わるデザインの基本 増補改訂3版 よい資料を作るためのレイアウトのルール」を読むことをおすすめします。
さいごに
エンジニアになると実装や開発、設計に関する本ばかり読みがちですが、開発に関係ない本もたくさん読むことで思考の幅が広がり、より良い仕事ができるはずです。
ここで紹介した本以外にも面白い本はたくさんあるので、たくさん読書しましょう。
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