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pip install の仕組みと使い方を整理してみる

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はじめに

Pythonで開発を行うときに必ず出てくるのが pip install
しかし「そもそもpipって何?」「裏ではどんな仕組み?」と疑問に思ったことはありませんか?
この記事では、pip install の仕組み と 基本的な使い方 を整理していきます。

この記事では Jupyter Notebook / Google Colab 上での実行を想定しています。
また、pip install はインターネット経由で PyPI にアクセスするため、
閉域ネットワークやオフライン環境では実行できません。


pipとは?

  • pip = Pythonの公式パッケージ管理ツール
  • 役割は「外部のライブラリをインストール・管理する」こと。

イメージすると、スマホのアプリストアに近いです。
アプリ(ライブラリ)を探して、インストールして、アップデートや削除もできる。


pip install の仕組み

例として PyTorch をインストールしてみます。

# パッケージのインストール
!pip install torch

# インストール確認
import torch
print(torch.__version__)

このコードを実行すると、裏では次のような処理が行われます。

  1. PyPI(Python Package Index)にアクセス

    • pipはインターネット経由で PyPI に接続します。
    • PyPIはPythonのライブラリが集まっている「公式の倉庫」です。
  2. パッケージの検索

    • PyPI 上から "torch" に対応するファイルを探す
    • PythonバージョンやOSに合った wheel (.whl) ファイルを決定
  3. 依存関係の解決

    • torch が動作するために必要なライブラリも自動的に取得
  4. ダウンロード

    • 適切な wheel ファイル (.whl) やソースコードを PyPI から取得
  5. インストール

    • ダウンロードしたファイルを展開し、Python環境の site-packages に配置
    • 配置されることで import torch が可能になる

基本的な使い方

実際に pip を使うときによく使うコマンドを整理しておきます。

# インストール
!pip install torch

# バージョン指定
!pip install torch==2.8.0

# アップデート
!pip install --upgrade torch

# アンインストール
!pip uninstall torch

# インストール済みパッケージ一覧
!pip list

テキストファイルに必要なライブラリを書いて、まとめてインストールする方法もあります。
txt:

numpy==2.3.3
pandas==2.3.2
torch==2.8.0
# 複数パッケージをまとめてインストール(requirements.txt を利用)
!pip install -r requirements.txt

まとめ

この記事では pip install の仕組み と 基本的な使い方 を整理しました。
pip install は、PyPIからパッケージを検索・取得して依存関係を解決し、環境に導入する仕組みであり、基本的なコマンドを押さえておけば安心して使えるようになります。


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