Obsidianで今週・今月の学びを振り返る仕組みを作った
TAIANに入社して約4ヶ月のfukuです!
なぜやろうと思ったか
日々の業務で得られる学びは多く、それなりにメモを取るのが好きな私は、毎日のように大量のメモを作成する「メモ製造機」と化していました。
メモは必要なときに Obsidian(又はnotion) 内 で検索して活用するスタイルだったのですが、気づけば「自分がどんなタイトルで、どんな内容のメモを書いたか」なんてすっかり忘れてしまうこともしばしば。
そんな検索ではなかなか発掘できない忘れ去られた「化石メモ」と、偶然再開した時に「おっ、意外と良いこと書いてるじゃん」となることがよくありました。
せっかく書いたメモがそのまま眠ってしまうのはもったいない。
少なくとも直近で書いたメモだけでも振り返ることができれば、知識の定着にもつながるのでは?
そんな思いから、Obsidian上で「今週/今月の学びを簡単に振り返れる仕組み」を作ることにしました。
目指すゴール
Obsidian上のホットキーで、振り返りノートを作成できるようにします。
-
Cnt + w
で、今週作成したメモを一覧で表示するノートを作成 -
Cnt + m
で、今月作成したメモを一覧で表示するノートを作成
構築手順
1. コミュニティプラグインをインストール
-
Templater
→ ノート内で JavaScript が使えるようになり、動的な日付処理などができるようになります。 -
Dataview
→ ノートのメタ情報(作成日など)を使って、特定の欲しいノートだけを集めることをができます。
Obsidianの「設定 → コミュニティプラグイン」から、検索してインストール&有効化しましょう。
2. テンプレートの作成
今週・今月の振り返りノートのテンプレートを作成します。
📁 フォルダ構成
-
templates
フォルダを作成 - その配下に
templater_plugin
フォルダを作成 - その配下に
monthly
とweekly
という振り返りテンプレートファイルを作成しましょう。
※それぞれフォルダ名をファイル名は、お好きなものでOKです!
📁 templates
├── 📁 templater_plugin
│ ├── 🗓️ monthly ← 今月の振り返りテンプレート
│ └── 📅 weekly ← 今週の振り返りテンプレート
monthly
テンプレートの中身を設定
🗓️ - 今月の振り返りノートのタイトルを「📝 2025年08月まとめ」のように、動的にノート作成時の年月に設定
- 前月・来月の振り返りノートへのリンクを自動で挿入
- Dataviewを使って、今月作成したノートを一覧表示
<%*
const now = window.moment();
const thisMonth = now.format("YYYY年MM月");
const lastMonth = now.clone().subtract(1, "month").format("YYYY年MM月");
const nextMonth = now.clone().add(1, "month").format("YYYY年MM月");
const startDate = now.clone().startOf("month").format("YYYY-MM-DD");
const nextStartDate = now.clone().add(1, "month").startOf("month").format("YYYY-MM-DD");
const title = `📝 ${thisMonth}まとめ`;
await tp.file.rename(title);
const dataviewBlock = `\`\`\`dataview
LIST
FROM ""
WHERE file.cday >= date("${startDate}") and file.cday < date("${nextStartDate}")
SORT file.cday asc
\`\`\``;
tR += `<< [[📝 ${lastMonth}まとめ]] | [[📝 ${nextMonth}まとめ]] >>\n\n`;
tR += `## 🗂 今月のログ一覧 📚\n${dataviewBlock}`;
%>
weekly
テンプレートの中身
📅 - 今週の振り返りノートのタイトルを「🗓 2025年08月01日(月)〜07日(日) 週まとめ」のように、動的にテンプレート作成時の年月に設定
- 前週・来週へのリンクを自動挿入
- Dataviewを使って、今週作成したノートを一覧表示
<%*
const start = window.moment().startOf("week").add(1, "day"); // 月曜始まり
const end = start.clone().add(6, "days");
const title = `🗓 ${start.format("YYYY年MM月DD日(ddd) ")}〜${end.format(" DD日(ddd)")} 週まとめ`;
await tp.file.rename(title);
const startDate = start.format("YYYY-MM-DD");
const endDate = end.clone().add(1, "day").format("YYYY-MM-DD");
const lastWeekStart = start.clone().subtract(7, "days");
const lastWeekEnd = lastWeekStart.clone().add(6, "days");
const nextWeekStart = start.clone().add(7, "days");
const nextWeekEnd = nextWeekStart.clone().add(6, "days");
const lastTitle = `🗓 ${lastWeekStart.format("YYYY年MM月DD日(ddd) ")}〜${lastWeekEnd.format(" DD日(ddd)")} 週まとめ`;
const nextTitle = `🗓 ${nextWeekStart.format("YYYY年MM月DD日(ddd) ")}〜${nextWeekEnd.format(" DD日(ddd)")} 週まとめ`;
tR += `<< [[${lastTitle}]] | [[${nextTitle}]] >>\n\n`;
const dataviewBlock = `\`\`\`dataview
LIST
FROM ""
WHERE file.cday >= date("${startDate}") and file.cday < date("${endDate}")
SORT file.cday asc
\`\`\``;
tR += `## 🗂 今週のログ一覧📚\n${dataviewBlock}`;
%>
3. ホットキーで振り返りノートを作成できるように設定
monthly
と weekly
をもとに、振り返りノートを一発作成できるようにホットキーを設定しましょう。
-
設定 → コミュニティプラグインのTemplaterを選択
-
Template hotkeys から、ホットキーで呼びだしたいテンプレートを設定する(
monthly
とweekly
を設定)
-
プラスボタンをおして、それぞれ
monthly
とweekly
のホットキーを設定する
-
Cnt + m
で、monthly
をもとに振り返りノートを作成
-
Cnt + w
で、weekly
をもとに振り返りノートを作成
実際に作成された振り返りノート
設定が完了すると、ホットキーひとつで以下のような振り返りノートが自動生成されます。
今月の振り返りノート
今週の振り返りノート
まとめ
もともとあまり振り返る習慣がなかったのですが、実際にこの仕組みを導入してみて、「自分がどんなことを学んできたか」を定期的に振り返る時間が自然と生まれるようになりました。
週末は、週の頭に書いた内容をすっかり忘れていることも多く、記憶を呼び起こす良い機会となり、知識の定着につながっている気がします。
Obsidianは自由度が高い分、「どう運用するか」で悩むことも多いですが、こうした振り返りテンプレートのように仕組み化することで、メモが「書きっぱなしの記録」でなくなり、自分の「成長のタネ」にすることができるかもしれません。
ぜひ、あなたのObsidianにも取り入れてみてください!
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