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GPT-5を触って見た所感

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ChatGPT-5がリリースされてしばらく経ち、変化が一段落したこのタイミングで実際に触って感じたことを書いてみたいと思います。

まず実感したのは回答の精度向上です。私は主にコーディング学習で利用しており、
「〜の問題について実装したい。ヒントだけください」
というプロンプトをよく投げます。その際、提示されるヒントがより簡潔で整理されていると感じました。
これはモデルの統一によって質問の意図をより的確に汲み取れるようになったためかもしれません。GPT-4oやo1でも同様の成果は得られたはずですが、速度と精度が両立している点に進化を感じます。

GPT-5 FastからGPT-5 Instantへ

GPT-5のいわゆる「速い」モデルは、登場当初は「GPT-5 Fast」という名前でしたが、途中から「GPT-5 Instant」に変わりました。
fastは「速い」、instantは「即座に、瞬時に」という意味を持ちます。名前変更の背景を推測すると、文字生成そのものの速度よりも「最初のトークンが返ってくる速さ」を強調したかったのではないかと思います。
実際、Fastを使っていたときは速さを感じましたが、4.1miniの方が明らかに生成速度は上でした。そのため、名称変更はユーザーの誤解を防ぐ意図があったのかもしれません。

EQ(感情知能)の低下

今回大きく感じた変化はEQの低下です。特にthinkingモードでは顕著で、出力は簡潔にまとまっているものの、自分の場合は頭にすっと入ってこない感覚がありました。
知能レベルが合わない相手と会話が噛み合わないと良く言われますが、その状況に陥った感覚でした。

一方で、GPT-4oは「馴れ馴れしい」「肯定しすぎて気持ち悪い」という声もありました。利用者の要望を受けて情報提供特化に振った結果、EQが下がったと感じるのは自然なことかもしれません。
なくなってからありがたみに気づくあの感じですね(笑)

ただ、最終的には慣れてしまいます。今では違和感なくGPT-5を使っています。重要なのはAIの変化に一喜一憂するのではなく、自分に合わせてカスタマイズすることだと思います。EQが下がったのが気になりすぎるのであれば、事前に持たせるプロンプトなどで調整するなどするのがいいのかなと思います。

AGIについて

モデルが更新されるたびに「AGIは来るのか」という議論が起きます。私の考えは「そもほもAGIが来ても人間は気づけないかもしれない」ということです。
今でもAIの回答をすぐ理解できないことがあります。もしAIが完全に人間を超えたとき、その差を人間が認識できるのかは疑問です。むしろ「何を言っているのか分からない」と感じ始めたら、それはすでにAGIなのかもしれません。

一方で「空気を読む」「行間を読む」といった人間特有の力は依然として難しい分野です。これは言語だけでは捉えきれない曖昧さの領域だからです。今後は小説的な描写や映像データの学習によって、AIがどのようにこの課題を克服していくのかに注目しています。

これからのエンジニア・社会人の身の振り方

AIが進化するなかで、人間は何をすべきか。私は「コミュニケーション」に価値が残ると考えます。
仕事は人との関わりから生まれます。会話やイベントを通じて機会を創出する力は、AIには代替できません。

また「コードを書けること」自体の価値は下がっていきますが、コードで生み出したプロダクトには価値があります。生成コストが下がった今こそ、多くのプロダクトを作り出す努力が必要です。数をこなし、行動を増やすことが機会を広げます。

さらに、人間的な価値として「論理一辺倒にならないこと」も大切です。社会では必ずしも論理が正義ではありません。気持ちや感情を表現すること、人間らしい温かみを持つことが強みになります。

まとめ

GPT-5を触ってみると、精度や速度の向上、EQの低下がありました。AGIの議論もますます現実味を帯びています。
しかし私はAIの進化に一喜一憂してもしょうがないかなと思います。それよりも「どう使いこなすか」を考えることです。AIを使って自分の成長や能力を最大化できるような使い方をしていくことが大切だと思いましたり

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