GitHubのブランチRulesetsのインポート・エクスポート機能で開発チームの生産性を向上させる
複数プロジェクトでブランチルールを統一するのは大変ではありませんか
新しいプロジェクトが立ち上がるたびに、毎回同じブランチルールを設定していませんか。
私が所属する開発チームでは、定期的に新規プロジェクトが立ち上がります。そのたびに以下のような作業が発生していました。
- mainブランチへの直接プッシュを禁止
- 個人が自由にブランチを作ることを禁止するルール
- プルリクエストのレビュー必須設定
- etc
これらの設定を毎回手動で行うのは時間がかかり、設定ミスも発生しがちです。
そんな中、GitHubのブランチRulesetsにインポート・エクスポート機能が正式に追加されているのを発見しました(以前はベータ版だった記憶がありますが間違っていたらすみません)。
この機能を使うことで、一度設定したブランチルールを他のプロジェクトに簡単に適用できるようになります。
個人的にはかなりうれしい機能です。
実際にインポート・エクスポートを試してみた
エクスポート機能を使ってみる
まず、既存のプロジェクトからブランチルールをエクスポートしてみました。
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リポジトリの設定画面に移動
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Settings→Rules→Rulesetsに移動。
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エクスポートしたいルールセットを選択
- 各ルールセットの右側にある
...メニューからExportを選択。
- 各ルールセットの右側にある
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JSONファイルのダウンロード
- ルールセットの設定がJSON形式でローカルにダウンロードされる。

現在の仕様では、ルールセット全体をまとめてエクスポートできないようです。
ブランチごとに個別にエクスポートする必要があります。
インポート機能で別プロジェクトに適用
エクスポートしたJSONファイルを使って、新しいプロジェクトにルールを適用します。
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新しいリポジトリでルールセット画面を開く
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Settings→Rules→Rulesetsに移動。
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インポート機能を使用
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Import a rulesetボタンをクリック。
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JSONファイルを選択
- 先ほどエクスポートしたJSONファイルを選択。
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設定の確認と調整
- インポートされた設定を確認し、必要に応じて調整。

実際に使ってみて分かったこと
便利だった点
以下のような利点を実感できました。
- 設定時間の大幅短縮
- 設定ミスの削減
- JSONファイルを使用することで、設定の一貫性が保てる
- チーム間でのベストプラクティス共有
- 他のチームの設定を参考にできる
組織全体での開発体験向上につながる
この機能を使うことで、技術的な効率化だけでなく、組織全体の開発体験向上にも寄与することが分かりました。
- 標準化の促進
- 組織全体でブランチルールを標準化できる
- 新人教育の効率化
- 統一されたルールにより、新人への説明が簡潔になる
組織内でのルールセット共有
この機能をより効果的に活用するための次のステップを考えています。
以下のような活用方法を検討しています。
- テンプレートリポジトリの活用 よく使うルールセットをテンプレートとして管理
- ドキュメント化 各ルールセットの目的と使用場面を文書化
まとめ
GitHubのブランチRulesetsのインポート・エクスポート機能は、開発チームの生産性向上に大きく貢献する機能です。単純な作業時間の短縮だけでなく、組織全体の開発体験向上にもつながります。
この機能を使って、より効率的で一貫性のある開発フローを構築してみてはいかがでしょうか。
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