対称変換、平行移動、...と恒等変換

2024/09/27に公開

こんにちは、沙代です。
たまにふと群論を勉強したくなって、しばらくしてまたたまにふと群論を勉強したくなることありますよね。私も何度目かのチャレンジです。

今日は図形の変換と恒等変換について簡単に(自分のために)まとめようと思います。

対称変換


(左右対称のイメージ)

Pを点として、
Tを対称変換とすると、

\rm{P}\stackrel{T}{\to}\rm{P'}\stackrel{T}{\to}\rm{P}

別の書き方をすると、

TT(\rm{P})=\rm{P}

このとき、Iを恒等変換とすると、

TT=I

と書けます。

また、逆変換について、

T^{-1}=T

となる。

直線上の平行移動


(直線的平行移動のイメージ)

Pを点として、
Tを一定距離の平行移動とすると、

\rm{P_{-1}}\stackrel{T}{\to}\rm{P_0}\stackrel{T}{\to}\rm{P_1}

別の書き方をすると、

TT(\rm{P_0})=\rm{P_2}

このとき、逆変換は、逆方向の移動になります。

平面上の平行移動


(平面的平行移動のイメージ)

Pを点として、
Sをある方向の一定距離の平行移動として、
Tをある方向の一定距離の平行移動とすると、

ST=TS
(S^{m'}T^{n'})(S^mT^n)=S^{m+m'}T^{n+n'}

なお、暗黙的に結合則も用いています。

(ST)S=S(TS)

このとき、逆変換は、それぞれの逆方向の移動になります。

回転


(回転のイメージ)

例えば、12回で一回転する変換をSとすると、

S^{12}=I

逆変換は、逆方向の回転になります。

回転と反転


(回転、反転のイメージ)

回転も反転(その場での対称移動)もすることを考えます。
Sを5回で一回転する回転、Tを反転とすると、

S^5=I, T^2=I

このとき、

ST\neq TS

に注意が必要です。

しかし、以下は成り立ちます。

STST=I (グルッカチッグルッカチッ、って感じですね(?))

合成される変換について

自分なりに概念の断面を見てみます。

  • 対称変換
    • I, T
    • (T^2=I)
  • 平行移動(直線上)
    • ..., T^{-1}, I, T, T^2, ...
  • 平行移動(平面上)
    • ...
    • ..., ST^{-1}, S, ST, ST^2, ...
    • ..., T^{-1}, I, T, T^2, ...
    • ..., S^{-1}T^{-1}, S^{-1}, S^{-1}T, S^{-1}T^2, ...
    • ...
  • 回転(12回で一回転)
    • I, S, S^2, ..., S^{10}, S^{11}
    • (S^{12}=I)
  • 回転と反転(5回で一回転、反転)
    • I, S, S^2, S^3, S^4
    • T, ST, S^2T, S^3T, S^4T
    • (S^5=I, T^2=I, STST=I)

参考にさせていただいた本

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