電子工作 その6(Arduino UnoのICでLチカにトライ)
こんにちは、Ideagearの鈴木陽介です。
今回は少し趣向を変えて、マイコンボードで使われているICだけを使って、Lチカのようなカンタンな動作をさせることができないかをテストしてみました。
ポイント
1.LEDをON/OFFしたり、点滅させたり、光量を変化させたりといった比較的カンタンと思われる動作をさせるためにマイコンボードを使うのはややもったいないし、オーバースペックだと感じる。
2.実際、LEDフラッシャーICやバイポーラジャンクショントランジスタ(BJT)などで代用できる部分もある。
3.マイコンボードはプロトタイプを作るために使うものであり、実際に製品化するためには小型化及び省電力化が必須のため、IC単独かIC+αで必要な動作ができるようにしなければならない。
参考記事
ということで、上記3つポイントに書かれている理由により、早速テストをしようと思いましたが、古今東西いきなり難しいことをしようとすると途中で挫折します。
そこで、まずは毎度おなじみ、Arduino Unoで使われているIC(ATMEGA328P-PU)を使い、動作テストも基礎の基礎であるLチカからやってみようということになりました。
今回お世話になった参考記事は下記です。
今回使用したもの
実は、ATMEGA328P-PUだけは、先日浜松マルツに行った際にブートローダー書き込み済みのものを買っていました。
そもそも、LEDフラッシャーICが売っておらず、何も買わずに帰るのもアレだったので、腹いせ?にこれを買いました。ですので、たまたまブートローダー書き込み済みのものを買いましたが、結果的にその手間が省けて助かりました。
■新規購入品
・ATMEGA328P-PU
・クリスタル(水晶発振子)16MHz
・カーボン抵抗(炭素皮膜抵抗)1/4W 10kΩ
・絶縁ラジアルリード型積層セラミックコンデンサー 22pF 50V±5% 2.54mm ×2
・リード型積層セラミックコンデンサー 0.1μF 50V F 2.54mm
・タクトスイッチ(白)
・FT232RL USBシリアル変換モジュールキット(AE-UM232R)
■既存在庫品
・LEDと抵抗
・ブザー(電圧駆動)
・リチウムイオンバッテリー(3.7V)
・ジャンパー線(オス-オス)
・ブレッドボード(ハーフボード×2)
はんだづけ
買ってから気づいたのですが、USBシリアル変換モジュールキットだけは、面倒なことに自分ではんだづけしないといけません。トホホ。
ところが、現在は日本でノマドワーカーみたいな状態ですので、はんだとはんだごてを用意しなければなりませんが、はんだだごてはボロボロですがあったので、はんだだけ買いに行きました。
ただ、はんだごては小手先がさびさびではんだがなかなか乗らず、はんだもΦ1.0mmのを買ってしまったためなかなか溶けない。そもそも電子工作をやるのにも関わらず、はんだづけが嫌いというかなりワガママ(普段はなるべく同僚にやってもらいます)な男なので、久しぶりにはんだづけをしてかなり難義しましたが、なんとか終えました。
ブレッドボード上で配線
はんだづけを終えたら、後は参考記事の通りに配線しました。
以下は、配線後の写真。
Arduino IDEからスケッチの書き込み
配線が終わったので、Type-B(変換モジュール)⇔Type-A(PC)を使ってパソコンとつなぎ、Arduino IDEを立ち上げてスケッチを書き込みました。
なお、書き込んだスケッチは、Lチカで毎度おなじみの下記です。
int led = 13;
void setup() {
pinMode(led, OUTPUT);
}
void loop() {
digitalWrite(led, HIGH);
delay(1000);
digitalWrite(led, LOW);
delay(1000);
}
Lチカで動作テスト
Arduino IDEで書き込みが完了しても、ATMEGA328P-PUは単なるICだけです。
つまり、Arduino UnoのようにLEDが内臓しているわけではないため、書き込みが成功したかどうかを目視で確認することができません。
そこで、LEDを追加し、Lチカによって確認します。
ちなみに、ATMEGA328P-PUの19番ピンが、Arduino Unoの13番ピンと同じ位置づけのため、スケッチ上のpinModeを13に指定すればLチカができるようです。
ブザーも追加して動作テスト
LEDだけが点滅してもハッキリ言っておもしろくありません。
まぁおもしろいかどうかはどうでも良いとしてもw、音もあった方がテストとしてわかりやすいため、下記写真の通り、ブザーも追加しました。
以下は、配線図です。
実際の動作は、下記動画で確認してください。
まとめ
ATMEGA328P-PUを使ったテストは以上です。
今回の動作テストはLEDとブザーだけのカンタンなものでしたし、ICもブレッドボードにささる比較的大きなものを使用しました。
ただ、今回の「ICだけで動作テストができた」という成功体験は非常に大きかったと感じています。理由は、ここまでできれば、プロトタイプの域を脱して、量産化の入り口まで見通すことができるからです。
これを機に、次はArduino NanoやESP32などで使われているようなもっと小さなICを使い、より高度な動作をさせられるよう引き続き修行に励みます。
それでは次回は別の電子工作でお会いしましょう!
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