Alibaba Cloud の PAI-DSW を使った Stable Diffusion での画像生成
前回では、PAI-EASでLLaMaモデルを利用したLangChainを動作させました。
今回は、PAI-DSW (Data Science Workshop) を用いて、Stable Diffusion を動作させていきます。
PAI-DSW とは?
ノートブック形式で開発が行える環境です。有名どころでいうと、Google ColaboratoryやAmazon SageMaker,Azure Databricksが各社クラウド企業の競合になりえる製品になります。
PAI-DSWの利用には以下の3つのメリットがあります。
まず1つ目は、ノートブック形式による開発です。これは直感的で柔軟な開発を可能にします。ユーザーはコードを書き、結果をすぐに確認しながら進めることができます。
2つ目のメリットは、クラウド上で高性能な計算リソースを利用できる点です。これにより、大規模なデータセットや複雑な計算タスクにも対応可能です。
最後の3つ目のメリットは、一貫したデータ管理と共有の実現です。これにより、チームメンバー間でのデータや結果の共有、再現性の確保が容易になります。
DSW Galleryというものが存在しており、これはあらかじめ作成されたノートブックのテンプレートを提供する機能です。これにより、ユーザーは新たにゼロからノートブックを作成する必要なく、特定の問題に対する解決策をすぐに試すことができます。また、自分自身が作成したノートブックを他のユーザーと共有することも可能です。
今回は、この中でも眺めていたら面白そうなnotebookがありましたので、試していきます。
PAI-DSWによるStable Diffusionの起動
これはStable DiffusionのWeb UIをPAI-DSW上で気軽に実行しています。
AI Image Expander: Let Your Imagination Soar
Open in DSW
を押すと、ワークスペースとインスタンスの選択を行います。
ワークスペースはデフォルトで存在していましたが、DSW Instanceは作成する必要がありました。 here
のリンクから作成していきます。
インスタンスの作成
各入力を行っていく。
Region and Zone | China (Shanghai) を今回は利用 |
---|---|
Instance name | 任意の名前 |
Resource Quota | GPU Specifications |
Instance Typeは、V100かA10をオススメされているので、今回はコスト的にもA10が空いていたのでコレを利用。
Instance Type | CPU | Memory (Unit: GB) | GPU | Memory | Bandwidth | Price |
---|---|---|---|---|---|---|
ecs.gn7i-c32g1.8xlarge | 32 vCPU | 188 GB | 1 * NVIDIA A10 | 1 * 24GB | 16 Gbps | $ 2.09 /Hour |
Select Image
も自動で選択されている、 stable-diffusion-webui-develop:1.0-pytorch2.0-gpu-py310-cu117-ubuntu22.04
が選択されていることを確認。
Next
を押下して次へ。確認画面も出るので、 Create Instance
ボタンを押します。
作成が完了すると、 Running
になっていることを確認。
Notebookの作成
改めて Open in DSW
を行うと、 DSW Instance
が増えました。
Resource Typeに Running Requirements Specification
の警告がありましたが、上位のインスタンスのようなので、問題無さそうです。そのまま OK
。
デプロイが完了して、Notebookも開かれました。
(英語のページだと思っていたけど、中国語のNotebookが出てきましたが、同じもののようです)
あとは普通のPython Notebookのように、再生マークをぽちぽち押していきます。
3章まで進み、実行中の状態になりました。あとはStable DiffusionのWeb UIを出します。
Web IDE
のタブに移動すると、よく見たことのあるVS Codeが表示されます。
WebUIが実行がしていると、右下にOpen In Browser が出てくるので、それでWebUIのURLへ飛びます。
これはとても便利で親切だなと感じました。
中国語にローカライズされたStable DiffusionのWebUIが出てきました。凄い。。
画像の生成を試してみる
大空に舞う気球を生成しようと思ったのですが、エラーやスタイルが当たっていないようで、うまくいきませんでした。
今回試したNotebookはうまくいきませんでしたが、 PAI-DSWでは簡単にインスタンスの立ち上げから公開済みのDSWを元に個人で試せる環境が用意されているのが分かりました。
使い勝手は他のNotebookサービスよりも意外と使いやすさを感じました。
後日試してみた
上手く動かなかった点を他の方に試して貰ったら動作できました。
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