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インフラ技術である「クラスター」とは??

2021/04/02に公開

はじめに

今回は、インフラ技術である「クラスター」についてお話したいと思います。

「クラスター」とは?

クラスター(Cluster)とは、「房」「集団」「群れ」の意味。
ネットワークに接続した複数のコンピューターを連携して1つのコンピューターシステムに統合し、処理や運用を効率化するシステム。

クラスターの種類

クラスターは大きく分けて2種類のシステムがある。

  • HA(High Availability)クラスター
  • 負荷分散クラスター

では、1つずつ掘り下げていきたいと思います。

HA(High Availability)クラスター

高可用性を高めることを目的としたクラスターになります。
※高可用性は、サーバーなどに障害が起きても、業務を継続的に稼働できる能力が高いこと。

基本的にクラスタソフトと呼ばれるミドルウェアをサーバーにインストールして使用する。

HAクラスターの動き

HAクラスターの動きとしては、このようになります。
※「稼働系」と「待機系」の2台構成です。

  • アプリケーションが稼働系に寄っている。

  • 稼働系のサーバーが故障する。

  • 待機系に切り替わる。

製品例

・LifeKeeper
SIOSが販売しているクラスター製品
LifeKeeper(SIOS公式)

・CLUSTERPRO
NECが販売しているクラスター製品
CLUSTERPRO(NEC公式)

・WSFC(MSFC)
WindowsServerに標準で搭載されているクラスター機能。
WSFC(フェールオーバークラスター)とは?前提条件と代表的な2つの構成例

負荷分散クラスター

負荷分散クラスターとは、スケーラビリティ(拡張性)を高めることを目的としたクラスター。
複数のコンピューターに処理を分散することで、1台当たりの処理の負荷を低くし、全体の処理能力を向上させる。

※主にロードバランサーという機器を使用して、負荷分散クラスターを実現させる。

負荷分散クラスターの動き

  • ロードバランサーにてサーバーの負荷を分散させる。

  • 1台故障した場合は、切り離して運用。

製品例

・ELB(Elastic Load Balancing)
AWSの負荷分散クラスター。
アプリケーションへのトラフィックを複数のターゲットに自動的に分散させる。
Elastic Load Balancing

・ロードバランサ A10 Thunder ADC®
「A10 Networks」という会社が販売しているロードバランサー。
※運用業務でA10製のロードバランサーのオペレーションをした経験があります。
ロードバランサ A10 Thunder ADC®

最後に

簡単にまとめます。
クラスターとは、複数のコンピューターを1つのコンピューターに見せかけるものです。

クラスターは、以下の2種類に分かれます。

  • HAクラスター
  • 負荷分散クラスター

今後、WindowsServerの標準機能であるWSFCの検証をした内容を、Zennの記事にアウトプットしていきたいと思います。

参考

クラスターとは

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