インフラ技術である「クラスター」とは??
はじめに
今回は、インフラ技術である「クラスター」についてお話したいと思います。
「クラスター」とは?
クラスター(Cluster)とは、「房」「集団」「群れ」の意味。
ネットワークに接続した複数のコンピューターを連携して1つのコンピューターシステムに統合し、処理や運用を効率化するシステム。
クラスターの種類
クラスターは大きく分けて2種類のシステムがある。
- HA(High Availability)クラスター
- 負荷分散クラスター
では、1つずつ掘り下げていきたいと思います。
HA(High Availability)クラスター
高可用性を高めることを目的としたクラスターになります。
※高可用性は、サーバーなどに障害が起きても、業務を継続的に稼働できる能力が高いこと。
基本的にクラスタソフトと呼ばれるミドルウェアをサーバーにインストールして使用する。
HAクラスターの動き
HAクラスターの動きとしては、このようになります。
※「稼働系」と「待機系」の2台構成です。
- アプリケーションが稼働系に寄っている。
- 稼働系のサーバーが故障する。
- 待機系に切り替わる。
製品例
・LifeKeeper
SIOSが販売しているクラスター製品
LifeKeeper(SIOS公式)
・CLUSTERPRO
NECが販売しているクラスター製品
CLUSTERPRO(NEC公式)
・WSFC(MSFC)
WindowsServerに標準で搭載されているクラスター機能。
WSFC(フェールオーバークラスター)とは?前提条件と代表的な2つの構成例
負荷分散クラスター
負荷分散クラスターとは、スケーラビリティ(拡張性)を高めることを目的としたクラスター。
複数のコンピューターに処理を分散することで、1台当たりの処理の負荷を低くし、全体の処理能力を向上させる。
※主にロードバランサーという機器を使用して、負荷分散クラスターを実現させる。
負荷分散クラスターの動き
- ロードバランサーにてサーバーの負荷を分散させる。
- 1台故障した場合は、切り離して運用。
製品例
・ELB(Elastic Load Balancing)
AWSの負荷分散クラスター。
アプリケーションへのトラフィックを複数のターゲットに自動的に分散させる。
Elastic Load Balancing
・ロードバランサ A10 Thunder ADC®
「A10 Networks」という会社が販売しているロードバランサー。
※運用業務でA10製のロードバランサーのオペレーションをした経験があります。
ロードバランサ A10 Thunder ADC®
最後に
簡単にまとめます。
クラスターとは、複数のコンピューターを1つのコンピューターに見せかけるものです。
クラスターは、以下の2種類に分かれます。
- HAクラスター
- 負荷分散クラスター
今後、WindowsServerの標準機能であるWSFCの検証をした内容を、Zennの記事にアウトプットしていきたいと思います。
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