suneo3476

<h2 id="%E6%A6%82%E8%A6%81">
<a class="header-anchor-link" href="#%E6%A6%82%E8%A6%81" aria-hidden="true"></a> 概要</h2>
<p>次のことを狙って輪読用に作成しました。</p>
<ul>
<li>よく分からなかった所を質問できるように準備する</li>
<li>その言葉への知識レベルや親近度を表現する</li>
<li>ちょっとした会話の種をねらったメモをする</li>
</ul>
<p>今回は序論なので、知らない言葉でも調べれば理解できました。</p>
<h2 id="%E8%AA%AD%E3%82%93%E3%81%A0%E9%A0%85%E7%9B%AE">
<a class="header-anchor-link" href="#%E8%AA%AD%E3%82%93%E3%81%A0%E9%A0%85%E7%9B%AE" aria-hidden="true"></a> 読んだ項目</h2>
<ul>
<li>第1章　序論
<ul>
<li>1.1　コンピュータ・ネットワークの用途
<ul>
<li>1.1.1　情報へのアクセス</li>
<li>1.1.2　個人と個人とのやりとり</li>
<li>1.1.3　電子商取引</li>
<li>1.1.4　娯楽</li>
<li>1.1.5　モノのインターネット</li>
</ul>
</li>
<li>1.2　コンピュータ・ネットワークの種類
<ul>
<li>1.2.1　ブロードバンド・アクセス・ネットワーク</li>
<li>1.2.2　モバイルおよび無線アクセス・ネットワーク</li>
<li>1.2.3　コンテンツ・プロバイダ・ネットワーク</li>
<li>1.2.4　トランジット・ネットワーク</li>
</ul>
</li>
</ul>
</li>
</ul>
<h2 id="%E3%83%A1%E3%83%A2">
<a class="header-anchor-link" href="#%E3%83%A1%E3%83%A2" aria-hidden="true"></a> メモ</h2>
<p>主に太字と目についた言葉中心にメモしていきました。<br>
ページ番号ごとに書いているのは、目次で書くよりも混乱しないと思ったからです。</p>
<ul>
<li>p1.
<ul>
<li>コンピュータ・ネットワーク（computer network）
<ul>
<li>「相互接続された自律的な計算デバイス」</li>
<li>"collection of interconnected autonomous computing devices"</li>
</ul>
</li>
</ul>
</li>
<li>p2.
<ul>
<li>インターネット（Internet）</li>
</ul>
</li>
<li>p3.
<ul>
<li>クライアント・サーバー・モデル（client-server model）</li>
<li>Webアプリケーション（Web application）</li>
<li>ピア・ツー・ピア（peer-to-peer）
<ul>
<li>「Skype」を大学時代に使っていた。使いづらかった。</li>
<li>大学の先輩達はWindows XP / 2000の「メッセンジャー」を使っていたみたい。</li>
</ul>
</li>
</ul>
</li>
<li>p4.
<ul>
<li>インスタント・メッセージング（instant messaging）</li>
<li>ツイッター（Twitter）
<ul>
<li>高校の時にノリで始めた。</li>
</ul>
</li>
</ul>
</li>
<li>p.5
<ul>
<li>
<strong>ソーシャル・ネットワーク（social network）</strong>
<ul>
<li>mixi！Twitter！Facebook！という具体的なサービスは思いつくけど、自分で説明を考えるのが難しかった単語。</li>
<li>「人間同士の情報交換と情報へのアクセスの中間が、ソーシャル・ネットワーク（social network）アプリケーションである。これらのアプリケーションでは、<strong>人々が互いの関係をどのように宣言するかによって情報の流れが決まる</strong>。」</li>
<li>普段から自分から情報を見つけに行っている感覚でSNSを見ているけど、たしかに自分が情報を流してくる相手を選んでいる。確かに全員にすべての情報が流れてくるわけではないし、特徴ある情報ネットワークだ。</li>
</ul>
</li>
<li>フェイスブック（facebook）
<ul>
<li>大学に入ったあたりでアカウント作ったかも。</li>
</ul>
</li>
<li>ウィキ（wiki）</li>
<li>ウィキペディア（Wikipedia）</li>
<li>G2C（政府から消費者へ）</li>
</ul>
</li>
<li>p.6
<ul>
<li>
<strong>IPTV（IPテレビ：IP Television）</strong>
<ul>
<li><a href="https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/research/report/2006_01/060101.pdf" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/research/report/2006_01/060101.pdf</a></li>
<li>この論文には「IPTV は閉じたネットワークである電話会社のIP網などを利用するもの」とある。IP網という単語をよく知らないけど、たぶん電話回線のこと。</li>
<li>いわゆる Abema TV は「インターネットTV」であり、IPTVではないことになる。</li>
<li>本文に戻って「テレビショーは今や多くの家庭にケーブル・テレビや無線伝送ではなく、IP技術に基づくIPTV（IPテレビ：IP Television）経由で届く」とあるけど、多分日本の話ではない気がする。著者のアムステルダム自由大学があるオランダ、ヨーロッパ圏の話かも？</li>
</ul>
</li>
<li>ユビキタス・コンピューティング（ubiquitous computing）
<ul>
<li>「ユビキタス」は2005年の愛知万博の日立館でよく聞いた単語。</li>
<li>「e-japan政策」とか「u-japan政策」とかと一緒に使われていた記憶。</li>
<li>
<a href="https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ict/u-japan/index.html" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ict/u-japan/index.html</a>
<ul>
<li>u-japan政策：「2010年「いつでも、どこでも、何でも、誰でも」ネットワークに簡単につながるユビキタス社会の実現」に向けた政策</li>
</ul>
</li>
<li>2010年は早すぎた。2020年にはだいぶ実現したと言っていいだろう。</li>
<li>こういう記憶があるので、「IoT」と聞いた時に「ユビキタスの言い換えじゃん」って思ってしまった。輸入英語だからそう見えるだけで、きっと確かな文脈が存在するんだろう。</li>
</ul>
</li>
<li>IoT（Internet of Things：モノのインターネット）
<ul>
<li>和訳が安直すぎる。</li>
<li>かといって代案もなかなか思いつかない。</li>
</ul>
</li>
</ul>
</li>
<li>p.7
<ul>
<li>
<strong>電力線ネットワーク（power-line network）</strong>
<ul>
<li><a href="https://www.iodata.jp/product/lan/info/base/plc.htm" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://www.iodata.jp/product/lan/info/base/plc.htm</a></li>
<li>知らなかった。コンセントに挿して電力線を通信回線にする技術。</li>
</ul>
</li>
<li>
<strong>ブロードバンド・アクセス・ネットワーク</strong>
<ul>
<li>大容量通信を提供するインターネット接続、およびそのサービス。</li>
</ul>
</li>
<li>接続性（connectivity）
<ul>
<li>分散システムで言うところの「透過性（transparency）」かな？</li>
<li>インターネットで言うなら、ユーザが接続先のコンピュータがどこにあるのかを意識しなくても使えるという、インターネットが持つ特性のことを指していると思う。</li>
<li><a href="https://www.oresamalabo.net/entry/2020/09/21/160829" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://www.oresamalabo.net/entry/2020/09/21/160829</a></li>
<li>太字にしてあるけど、この本ではそんなに深い意味は無さそう。</li>
</ul>
</li>
<li>Metcalfeの法則（メトカーフの法則）
<ul>
<li>「ネットワークの価値は利用者の数の２乗に比例する」という仮説。</li>
<li>似た言葉「ネットワーク外部性（Network externality）」「ネットワーク効果（network effect）」がある</li>
<li><a href="https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E5%A4%96%E9%83%A8%E6%80%A7" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://ja.wikipedia.org/wiki/ネットワーク外部性</a></li>
</ul>
</li>
</ul>
</li>
<li>p.8
<ul>
<li>ホットスポット（hotspot）
<ul>
<li>定義がよくわからないけど本書に詳しい説明がない。英語版Wikipediaを確認。</li>
<li><a href="https://en.wikipedia.org/wiki/Wi-Fi_hotspot" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://en.wikipedia.org/wiki/Wi-Fi_hotspot</a></li>
<li>意訳：インターネット・サービス・プロバイダに接続されたルータを使って、無線LAN（WLAN：wireless local-area netwok）を介して、人々がインターネット接続を得られる物理的な場所のこと。</li>
<li>「Wi-Fi つなげられる場所」くらいの理解でいいんでないか。</li>
</ul>
</li>
<li>固定無線（fixed wireless）
<ul>
<li>Wi-Fi とかの無線LANのことかな。</li>
</ul>
</li>
<li>モバイル無線（mobile wireless）
<ul>
<li>4Gとか5Gとかのキャリア通信回線のことかな。<br>
- 固定無線とモバイル無線の比較の文章はなんか回りくどいけど、要するにタブレットやスマホが登場してコンピュータのモバイル化、携帯性の向上が進んで、それらは有線LANの代わりにキャリア回線なりWi-Fiなりを積んでいたり積んでいなかったりするよ、という話をしたいのだと思う。多分ね。</li>
</ul>
</li>
</ul>
</li>
<li>p.9
<ul>
<li>スマートフォン（smartphone）</li>
<li>テキスト・メッセージング（text messaging）
<ul>
<li>SMSの米国の言い回しらしい。</li>
</ul>
</li>
<li>テキスティング（texting）
<ul>
<li>SMSの米国の言い回しらしい。</li>
</ul>
</li>
<li>SMS（Short Message Service：ショート・メッセージ・サービス）</li>
<li>GPS（Global Positioning System：全地球測位システム）</li>
</ul>
</li>
<li>p.10
<ul>
<li>地理タグ（geo-tagging）</li>
<li>ｍ−コマース（m-commerce: mobile commerce）</li>
<li>NFC（Near Field Communication：近距離無線通信）</li>
<li>センサー・ネットワーク（sensor network）</li>
</ul>
</li>
<li>p.11
<ul>
<li>データ・センサー・ネットワーク（data-center network）
<ul>
<li>AWS S3（Simple Storage Service）はこれか。</li>
</ul>
</li>
<li>クラウド・コンピューティング（cloud computing）</li>
<li>クロス・セクション帯域（cross-section bandwidth）
<ul>
<li>初耳。</li>
<li>「ネットワーク中の任意の二つのサーバーの間で達成可能なデータ速度」</li>
</ul>
</li>
<li>CDN（Content Delivery Network：コンテンツ配信ネットワーク）
<ul>
<li>AWS だと Cloud Front。</li>
<li>S3 のコンテンツを更新したら Cloud Front のキャッシュを消す作業をよくやっていた。</li>
</ul>
</li>
</ul>
</li>
<li>p.12
<ul>
<li>
<strong>トランジット・ネットワーク</strong>
<ul>
<li>初耳。</li>
<li>ISPと直接接続されていないネットワークの橋渡しのようなネットワークのことらしい。</li>
<li>「バックボーン・ネットワーク（backbone network）」とも。</li>
<li>コンテンツ・プロバイダとISPの規模が大きくなって退潮気味らしい。</li>
</ul>
</li>
<li>ISP（Intent Service Provider：インターネット・サービス・プロバイダ）</li>
</ul>
</li>
</ul>
<h2 id="%E6%84%9F%E6%83%B3">
<a class="header-anchor-link" href="#%E6%84%9F%E6%83%B3" aria-hidden="true"></a> 感想</h2>
<p>ところどころで海外の社会状況を前提にしているような記述が見受けられるので、あまりピンと来ない文章があったら英語版 Wikipedia を確認したり、「○○（単語）　海外の状況」でググったりして調べるといいかもしれない。</p>
<p>つづく。</p>


<h2 id="1.2.5%E3%80%9C1.3.6">
<a class="header-anchor-link" href="#1.2.5%E3%80%9C1.3.6" aria-hidden="true"></a> 1.2.5〜1.3.6</h2>
<p>続きです。</p>
<h2 id="%E8%AA%AD%E3%82%93%E3%81%A0%E9%A0%85%E7%9B%AE">
<a class="header-anchor-link" href="#%E8%AA%AD%E3%82%93%E3%81%A0%E9%A0%85%E7%9B%AE" aria-hidden="true"></a> 読んだ項目</h2>
<ul>
<li>第1章　序論
<ul>
<li>1.2　コンピュータ・ネットワークの種類
<ul>
<li>1.2.5　企業ネットワーク</li>
</ul>
</li>
<li>1.3　ローカルからグローバルに至るネットワーク技術
<ul>
<li>1.3.1　パーソナル・エリア・ネットワーク</li>
<li>1.3.2　ローカル・エリア・ネットワーク</li>
<li>1.3.3　ホーム・ネットワーク</li>
<li>1.3.4　メトロポリタン・エリア・ネットワーク</li>
<li>1.3.5　広域ネットワーク</li>
<li>1.3.6　インターネットワーク</li>
</ul>
</li>
</ul>
</li>
</ul>
<h2 id="%E3%83%A1%E3%83%A2">
<a class="header-anchor-link" href="#%E3%83%A1%E3%83%A2" aria-hidden="true"></a> メモ</h2>
<ul>
<li>p.12
<ul>
<li>リソース共有（resource sharing）
<ul>
<li>こういう話は会社員になってから具体的にイメージできるようになったけど、よくよく考えると大学もそうだった。ファイルサーバやネットワーク・プリンタがあった。</li>
</ul>
</li>
</ul>
</li>
<li>p.13
<ul>
<li>VPN（Virtual Private Network：仮想プライベートネットワーク）
<ul>
<li>VPNと呼ばれるネットワークは「異なる地点の個々のネットワークを、一つの論理ネットワークに接続する。」</li>
</ul>
</li>
<li>サーバー（server）</li>
<li>クライアント（client）</li>
<li>通信媒体（communication medium）</li>
<li>電子メール（email, electronic mail）</li>
<li>IP電話（IP telephony）</li>
<li>VoIP（Voice over IP：ボイス・オーバーIP）
<ul>
<li><a href="https://business.ntt-east.co.jp/content/denwa/tel_column/ipphone_structure/" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://business.ntt-east.co.jp/content/denwa/tel_column/ipphone_structure/</a></li>
<li>「VoIPゲートウェイ」という機器で音声情報をインターネット回線に乗せて電話するのがIP電話ということらしい。</li>
</ul>
</li>
<li>デスクトップ共有（desktop sharing）
<ul>
<li>見るだけなら Google Meet なり Zoom なりで大分当たり前だけど、操作することとは違う。</li>
<li>Google Chrome のリモート・デスクトップ機能はまさにこれだ。</li>
<li>キーさえ分かれば他人のPCでも操作可能になる。欲を言うと、複数人のグループでリモート・デスクトップを管理・操作できる機能が Google Workspace で提供されると有り難いんだけど。</li>
</ul>
</li>
</ul>
</li>
<li>p.14
<ul>
<li>PAN（Personal Area Network：パーソナル・エリア・ネットワーク）</li>
</ul>
</li>
<li>p.15
<ul>
<li>Bluetooth</li>
<li>
<strong>マスター−スレーブ（master-slave）</strong>
<ul>
<li>「マスターがスレーブに、どのアドレスを用いるか、いつ送信を行ってよいか、どれだけ長く送信してよいか、どの周波数を用いてよいかなどを告げる。」</li>
<li>ソフトウェア開発では、しばしばモジュール同士の役割関係を明確するためにマスター／スレーブという言葉が用いられる。</li>
<li><a href="https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2007/13/news057.html" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2007/13/news057.html</a></li>
<li>奴隷制に関係する言葉であることから、この言葉の廃止・置き換えについての論争があるよ、くらいの注釈がわずかでもあれば、この本はさらに「テキスト」らしくなったと思う。</li>
<li><a href="https://handoutset.com/wp-content/uploads/2022/02/Computer-Networks-Global-Edition-by-Andrew-Tanenbaum-Nick-Feamster-David-Wetherall.pdf" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://handoutset.com/wp-content/uploads/2022/02/Computer-Networks-Global-Edition-by-Andrew-Tanenbaum-Nick-Feamster-David-Wetherall.pdf</a></li>
<li>たまたま見つけた 6th edition の英語版PDFを検索すると、"master-slave" は一度しか登場しない。</li>
<li>せっかくなので古い版も調べてみたら、第3版以降同じだった。初版と第2版は見つからなかった。
<ul>
<li>5th edition(2010)： <a href="https://www.cs.csubak.edu/~jyang/Computer-Networks---A-Tanenbaum---5th-edition.pdf" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://www.cs.csubak.edu/~jyang/Computer-Networks---A-Tanenbaum---5th-edition.pdf</a>
</li>
<li>4th edition(2002)： <a href="https://fall14cs.files.wordpress.com/2016/04/computer_networks4thed_tanenbaum.pdf" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://fall14cs.files.wordpress.com/2016/04/computer_networks4thed_tanenbaum.pdf</a>
</li>
<li>3rd edition(1996)： <a href="https://fmfi-uk.hq.sk/Informatika/Distribuovane%20Systemy/knihy/mederly.pdf" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://fmfi-uk.hq.sk/Informatika/Distribuovane Systemy/knihy/mederly.pdf</a>
</li>
</ul>
</li>
</ul>
</li>
<li>LAN（Local Area Network：ローカル・エリア・ネットワーク）</li>
<li>AP（Access Point：アクセス・ポイント）</li>
<li>無線ルーター（wireless router）</li>
<li>基地局（base station）</li>
</ul>
</li>
<li>p.16
<ul>
<li>
<strong>メッシュ・ネットワーク（mesh network）</strong>
<ul>
<li>「近くにあるデバイスが互いにパケットを中継する」タイプのLANの構成。</li>
<li>あまり親しみが無いが、発展中の地域や大きな家庭でよく用いられるらしい。</li>
</ul>
</li>
<li>
<strong>IEEE 802.11</strong>
<ul>
<li>こういう数字は覚えられないんだけど、ちょっと覚えてきた。</li>
</ul>
</li>
<li>イーサネット（Ethernet）</li>
<li>スイッチ式イーサネット（switched Ethernet）</li>
<li>スイッチ（switch）
<ul>
<li>いわゆる「ハブ」。</li>
</ul>
</li>
<li>ポート（port）</li>
<li>
<strong>VLAN（Virtual LAN：仮想LAN）</strong>
<ul>
<li>「大きな物理的なLANを二つの小さな論理的LANに分割することもできる」</li>
<li>論理的に固有のネットワークとして構築されたLANのこと。</li>
</ul>
</li>
</ul>
</li>
<li>p.17
<ul>
<li>
<strong>クラシック・イーサネット（classic Ethernet）</strong>
<ul>
<li>詳しくは第4章。</li>
</ul>
</li>
<li>ホーム・ネットワーク （home network）
<ul>
<li>p.18 に書かれている特性の記述は身近に理解できるので面白い。</li>
</ul>
</li>
</ul>
</li>
<li>p.19
<ul>
<li>電力線ネットワーク（power-line network）</li>
<li>
<strong>MAN（Metropolitan Area Network：メトロポリタン・エリア・ネットワーク）</strong>
<ul>
<li>例：<strong>ケーブル・テレビ・ネットワーク</strong>（そうなんだ）
<ul>
<li>「テレビ電波の受信が困難な地域で用いられていた初期の共同アンテナ・システムから発展した。……そのうち企業がビジネスとして参入し、<strong>自治体から都市全体を接続する</strong>契約を取り付けた。」</li>
<li>p.20「インターネットが人々を魅了し始めると、ケーブル・テレビ事業者は、システムに多少の変更を加えることで、スペクトルの未使用部分で双方向のインターネット・サービスを提供できることに気づいた。この時点でケーブル・テレビ・システムは単にテレビ番組を配信する手段からメトロポリタン・エリア・ネットワークへと変貌した。」</li>
<li>ケーブル・テレビと無縁の人生だったので勉強になった。故郷・浜松にも一局あるにはあるけど。</li>
</ul>
</li>
</ul>
</li>
</ul>
</li>
<li>p.20
<ul>
<li>
<strong>ケーブル・ヘッドエンド（cable head-end）</strong>
<ul>
<li>MANを構成するシステムで、テレビ信号とインターネットの両者を接続して各戸に分配する。</li>
</ul>
</li>
<li>
<strong>WiMAX</strong>
<ul>
<li>これMANだったんだ。</li>
</ul>
</li>
<li>
<strong>LTE（Long Term Evolution）</strong>
<ul>
<li>詳細は後述らしい。</li>
</ul>
</li>
<li>
<strong>WAN（Wide Area Network：広域ネットワーク）</strong>
<ul>
<li>「一つの国、大陸、さらには複数の大陸といった広大な地域に広がったネットワークである。」</li>
</ul>
</li>
</ul>
</li>
<li>p.21
<ul>
<li>ホスト（host）</li>
<li>
<strong>通信サブネット（communication subnet）、サブネット（subnet）</strong>
<ul>
<li>ここでは「<strong>回線とルーターの集合</strong>」という意味で用いられる。</li>
<li>ネットワーク・アドレスとの関係で獲得した新しい第二の意味とは区別される。（第5章で詳述）</li>
<li>自分も後者を思い浮かべてしまった。AWS VPC（Virtual Private Cloud）を触ったことがあるので。</li>
</ul>
</li>
<li>伝送回線（transmission line）</li>
<li>交換要素（switching elements）あるいはスイッチ（switch）／ルーター（router）</li>
<li>ルーティング・アルゴリズム（routing algorithm）</li>
<li>
<strong>フォワーディング・アルゴリズム（fowarding algorithm）</strong>
<ul>
<li>「ルーターが次にパケットをどこに送るかどのようにして決めるか」。</li>
</ul>
</li>
<li>WANとLANの違い
<ol>
<li>「通常WANでは、ホストとサブネットは別々の人により所有・運用される。」</li>
<li>「第二の違いは、ルーターは多くの場合、異なるネットワーク技術を接続する点である。」
<ul>
<li>
<strong>インターネットワーク（internetwork）</strong>
<ul>
<li>「WANは実際にはインターネットワーク（internetwork）、すなわち複数のネットワークを包含する複合的なネットワークである。」</li>
</ul>
</li>
</ul>
</li>
<li>「最後の相違点は、サブネットに何が接続されるかである。」
<ul>
<li>個々のコンピュータかもしれないし、LAN全体かもしれない。</li>
</ul>
</li>
</ol>
</li>
</ul>
</li>
<li>p.22
<ul>
<li>VPN（virtual private network：仮想プライベート・ネットワーク）</li>
<li>「無線技術を多様するWANの種類もある。」
<ul>
<li>例：衛星システム</li>
<li>「衛生システムは本質的にブロードキャスト・システム」</li>
<li>例：セルラー電話のネットワーク（第２章で後述）</li>
</ul>
</li>
<li>
<strong>SLA（Service-Level Agreement）：サービス・レベル契約</strong>
<ul>
<li><a href="https://wa3.i-3-i.info/word15652.html" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://wa3.i-3-i.info/word15652.html</a></li>
</ul>
</li>
<li>
<strong>ソフトウェア定義WAN（SD-WAN：software-defined WAN）</strong>
<ul>
<li>広域的なサービス品質保証のためのネットワーク技術ということかな？</li>
</ul>
</li>
<li>
<strong>SDN（Software-Defined Network：ソフトウェア定義ネットワーク）</strong><br>
- 「プログラム可能なスイッチとソフトウェアプログラムとして実現された制御論理の組み合わせによりネットワークを制御するアーキテクチャ」</li>
</ul>
</li>
<li>p.24
<ul>
<li>インターネットワーク、インターネット（internet）、インターネット（Internet）、ネットワークの言葉の区別について書かれている。</li>
<li>インターネットワーク（internetwork）またはインターネット（internet）
<ul>
<li>頭文字が小文字のとき、本書では「相互接続されたネットワークの集合体」を指す。</li>
</ul>
</li>
<li>インターネット（Internet）
<ul>
<li>頭文字を大文字で表記するとき、本書では「コンテンツ・プロバイダ、アクセス・ネットワーク、企業ネットワーク、ホーム・ネットワークその他多くのネットワークを互いに接続する」「一つの特定のネットワーク」を指す。（本書で後ほど詳述）</li>
</ul>
</li>
<li>ネットワーク（network）
<ul>
<li>本書では「単一の技術で相互接続されたコンピュータの集合」を指す。</li>
<li>＝冒頭の「コンピュータ・ネットワーク」の定義。</li>
</ul>
</li>
<li>つまり？
<ul>
<li>
<strong>相互接続されたネットワークの集合体＝インターネットワーク、インターネット（internet）</strong>
<ul>
<li>「インターネット（Internet）」と区別</li>
</ul>
</li>
<li><strong>単一の技術で相互接続されたコンピュータの集合＝ネットワーク（コンピュータ・ネットワーク）</strong></li>
</ul>
</li>
<li>
<strong>ゲートウェイ（gateway）</strong>
<ul>
<li>「二つ以上のネットワークを接続し、ハードウェアとソフトウェアの両方の観点から必要な変換を提供するデバイス」</li>
<li>プロトコル階層のどの層で動作するかで区別され、ネットワーク層でパケット交換するゲートウェイがルーター、と理解される。</li>
<li>インターネットワークはルーターで接続されるというわけである。</li>
</ul>
</li>
</ul>
</li>
</ul>
<h2 id="%E6%84%9F%E6%83%B3">
<a class="header-anchor-link" href="#%E6%84%9F%E6%83%B3" aria-hidden="true"></a> 感想</h2>
<p>詳しくは後述……という用語のが多かったのでこの先読んでいくのが楽しみだけど分厚いので長い旅になりそう。<br>
約10ページ単位で進めているので。<br>
最後にインターネットワークとネットワークの言葉の整理があったのが嬉しかった。</p>
<p>つづく。</p>


<h2 id="1.4-%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%81%AE%E4%BE%8B">
<a class="header-anchor-link" href="#1.4-%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%81%AE%E4%BE%8B" aria-hidden="true"></a> <strong>1.4　ネットワークの例</strong>
</h2>
<ul>
<li>取り扱う例
<ul>
<li>インターネットの歴史、発展、技術</li>
<li>携帯電話のネットワーク</li>
<li>無線 LAN の主要標準である IEEE 802.11</li>
</ul>
</li>
</ul>
<h3 id="1.4.1-%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88">
<a class="header-anchor-link" href="#1.4.1-%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88" aria-hidden="true"></a> <strong>1.4.1　インターネット</strong>
</h3>
<h4 id="arpanet">
<a class="header-anchor-link" href="#arpanet" aria-hidden="true"></a> <strong>ARPANET</strong>
</h4>
<ul>
<li>DoDが脆弱な電話網に代わる軍事通信手段を求めて相談した会社の従業員の Baran がデジタル・パケット交換技術を用いたネットワークを考案した。</li>
<li>Baran のアイデアが実用になることを英国の国立物理学研究所（NPL）が証明した。</li>
<li>ARPA の職員 Roberts はこれを見て後の ARPANET の構築を始めたけど設計に行き詰まったので、ネットワーク研究者達を集めて相談してむっちゃがんばってもらった結果、ARPAと契約していた４つの大学と研究所からなるネットワークが実現した。</li>
<li>色々実験した結果プロコトルの研究の必要性が見出され、TCP/IP プロトコルの発明に繋がった。これはソケットで書き直され、多くの大学で採用されたことで 1970年代に普及した。</li>
<li>ソケット（socket）
<ul>
<li><a href="http://www.fos.kuis.kyoto-u.ac.jp/le2soft/siryo-html/node14.html" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">http://www.fos.kuis.kyoto-u.ac.jp/le2soft/siryo-html/node14.html</a></li>
<li>簡単にネットワークプログラミングできるようにするためのプログラミング・インタフェース。</li>
</ul>
</li>
</ul>
<h4 id="nsfnet">
<a class="header-anchor-link" href="#nsfnet" aria-hidden="true"></a> <strong>NSFNET</strong>
</h4>
<ul>
<li>
<p>軍事サイドの ARPA で発展した ARPANET は大学研究に影響を与えたが、ARPANET に加入するには大学が DoD と契約しないといけなかった。</p>
</li>
<li>
<p>一方、政府機関の NSF はこれを受けて、最初に ARPANET 接続のための CSNET にお金を出し、1980年代末ごろ ARPANET の後継を設計することにした。</p>
</li>
<li>
<p>初めに6ヶ所のスパコンを専用線で結んだバックボーン・ネットワークを構築し、ルーターに使用した fuzzball というマイクロコンピュータは TCP/IP を利用したので、最初の TCP/IP WAN となった。</p>
</li>
<li>
<p>NSF は資金を出して「何千もの大学、研究所、図書館や博物館のユーザーが、いずれのスーパーコンピューターにアクセスでき、また互いに通信できるようにした。バックボーンと地域ネットワークを含むネットワーク全体のことを NSFNET と呼ぶ。」</p>
</li>
<li>
<p>NSF は商業化を目指して非営利組織の ANS を設立し、NSFNET を引き継いで ANSNET を構築したが、その後多くの商業 IP サービスが登場してきた。</p>
</li>
<li>
<p>NSF は NAP 設立の契約を４つのネットワーク運営会社と契約し、NAP 間のバックボーン通信事業者は地域ネットワーク商売で競争することになった。</p>
</li>
<li>
<p>歴史をまとめると？</p>
<ul>
<li><strong>米国のネットワークは連邦政府がインフラを築き、その後は業界に委ねられることになった。</strong></li>
</ul>
</li>
<li>
<p>技術に注目すると？</p>
<ul>
<li>ARPANET
<ul>
<li><strong>ARPANET の中核技術はデジタル・パケット交換技術だった。</strong></li>
<li><strong>IMP（Interface Message ）がパケット交換を担い、ルーターの原型となった。</strong></li>
<li><strong>ネットワークの成長がプロトコルに関する研究に結びつき、TCP/IP プロトコルの発明につながった。</strong></li>
<li><strong>LAN を ARPANET に容易に接続できる TCP/IP は 1970年代に急速に普及し、デファクトスタンダード（事実上の標準）化した。</strong></li>
</ul>
</li>
<li>NSFNET
<ul>
<li><strong>ルーターには TCP/IP を採用したことで最初の TCP/IP WAN となった。</strong></li>
</ul>
</li>
</ul>
</li>
</ul>
<h4 id="%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%86%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%A3">
<a class="header-anchor-link" href="#%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%86%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%A3" aria-hidden="true"></a> <strong>インターネットのアーキテクチャ</strong>
</h4>
<p>以下、未着手</p>
<h3 id="1.4.2-%E3%83%A2%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF">
<a class="header-anchor-link" href="#1.4.2-%E3%83%A2%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF" aria-hidden="true"></a> <strong>1.4.2　モバイル・ネットワーク</strong>
</h3>
<h4 id="%E3%83%A2%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%86%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%A3">
<a class="header-anchor-link" href="#%E3%83%A2%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%86%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%A3" aria-hidden="true"></a> <strong>モバイル・ネットワークのアーキテクチャ</strong>
</h4>
<h4 id="%E3%83%91%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88%E4%BA%A4%E6%8F%9B%E3%81%A8%E5%9B%9E%E7%B7%9A%E4%BA%A4%E6%8F%9B">
<a class="header-anchor-link" href="#%E3%83%91%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88%E4%BA%A4%E6%8F%9B%E3%81%A8%E5%9B%9E%E7%B7%9A%E4%BA%A4%E6%8F%9B" aria-hidden="true"></a> <strong>パケット交換と回線交換</strong>
</h4>
<h4 id="%E5%88%9D%E6%9C%9F%E4%B8%96%E4%BB%A3%E3%81%AE%E3%83%A2%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%EF%BC%9A1g%EF%BC%8C2g%EF%BC%8C3g">
<a class="header-anchor-link" href="#%E5%88%9D%E6%9C%9F%E4%B8%96%E4%BB%A3%E3%81%AE%E3%83%A2%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%EF%BC%9A1g%EF%BC%8C2g%EF%BC%8C3g" aria-hidden="true"></a> <strong>初期世代のモバイル・ネットワーク：1G，2G，3G</strong>
</h4>
<h4 id="%E7%8F%BE%E5%9C%A8%E3%81%AE%E3%83%A2%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%EF%BC%9A4g%EF%BC%8C5g">
<a class="header-anchor-link" href="#%E7%8F%BE%E5%9C%A8%E3%81%AE%E3%83%A2%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%EF%BC%9A4g%EF%BC%8C5g" aria-hidden="true"></a> <strong>現在のモバイル・ネットワーク：4G，5G</strong>
</h4>
<h3 id="1.4.3-%E7%84%A1%E7%B7%9A%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%EF%BC%88wifi%EF%BC%89">
<a class="header-anchor-link" href="#1.4.3-%E7%84%A1%E7%B7%9A%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%EF%BC%88wifi%EF%BC%89" aria-hidden="true"></a> <strong>1.4.3　無線ネットワーク（WiFi）</strong>
</h3>


<h2 id="1.5-%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%AB">
<a class="header-anchor-link" href="#1.5-%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%AB" aria-hidden="true"></a> <strong>1.5　ネットワーク・プロトコル</strong>
</h2>
<ul>
<li>議論の内容
<ul>
<li>その設計目標</li>
<li>設計の中心的概念である階層化</li>
<li>コネクション指向とコネクションレス・サービスおよび、これらのサービスを支える特定のサービスプリミティブ</li>
</ul>
</li>
</ul>
<h3 id="1.5.1-%E8%A8%AD%E8%A8%88%E7%9B%AE%E6%A8%99">
<a class="header-anchor-link" href="#1.5.1-%E8%A8%AD%E8%A8%88%E7%9B%AE%E6%A8%99" aria-hidden="true"></a> <strong>1.5.1　設計目標</strong>
</h3>
<ul>
<li>ネットワーク・プロトコルが共有している共通の設計目標（設計課題）を調べる
<ul>
<li>信頼性</li>
<li>リソース割り当て</li>
<li>進化性</li>
<li>セキュリティ</li>
</ul>
</li>
</ul>
<h4 id="%E4%BF%A1%E9%A0%BC%E6%80%A7">
<a class="header-anchor-link" href="#%E4%BF%A1%E9%A0%BC%E6%80%A7" aria-hidden="true"></a> <strong>信頼性</strong>
</h4>
<p>＝正しく動作するネットワークを作るという課題</p>
<ul>
<li>電気的なノイズやハードウェア欠陥、ソフトウェアのバグによって情報の損失が発生するリスクがあるという問題
<ul>
<li>送信する情報に冗長（付加的であるということ）な情報を付け加えて対処するという戦略
<ul>
<li>
<strong>誤り検出（error detection）</strong> ＝受信した情報の誤りを見つける</li>
<li>
<strong>誤り訂正（error correction）</strong> ＝誤りを含んだ情報から正しいメッセージを回復する</li>
</ul>
</li>
</ul>
</li>
<li>回線やルータが壊れているかもしれないという問題
<ul>
<li>ネットワーク中の使える経路を自動で判断するという目標＝<strong>ルーティング（routing）</strong>
</li>
</ul>
</li>
</ul>
<h4 id="%E3%83%AA%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B9%E5%89%B2%E3%82%8A%E5%BD%93%E3%81%A6">
<a class="header-anchor-link" href="#%E3%83%AA%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B9%E5%89%B2%E3%82%8A%E5%BD%93%E3%81%A6" aria-hidden="true"></a> <strong>リソース割り当て</strong>
</h4>
<p>＝ネットワークが大きくなってもうまく動作し続けさせるという課題</p>
<p>（＝<strong>スケーラブル、Scalable</strong> な設計を目指すという課題）</p>
<ul>
<li>あるホストが有限なリソースを使用しても、他のホストのリソース利用に干渉しすぎないようにリソースを分割する（割り当てる）という問題
<ul>
<li>
<strong>統計的多重化（statistical multiplexing）</strong> ＝各ホストに常に決まった帯域を割り当てておくのではなく、ホストが必要とするタイミングに応じてリソースを割り当てるという戦略</li>
</ul>
</li>
<li>
<strong>フロー制御（flow control）</strong> ＝速い送信者のデータで遅い受信者をデータで溢れさせるのをどのように防ぐかという問題
<ul>
<li>受信者から送信者へのフィードバックを用いる戦略</li>
</ul>
</li>
<li>
<strong>輻輳（congestion）</strong> ＝送信側のトラフィック（通信量）がネットワークのキャパシティを超えて過負荷になる問題
<ul>
<li>すべてのホストで輻輳を経験したら帯域などのリソース要求を減らすという戦略</li>
</ul>
</li>
<li>アプリケーションからの異なった競合する要求を調停してサービスを提供するという問題
<ul>
<li>
<strong>リアルタイム（real-time）</strong> 性を要求する動画配信アプリケーションもあれば、リアルタイム性に関係なく高いスループット（転送速度）を要求するファイル転送アプリケーションもあるという状況に対応できるようにするという問題
<ul>
<li>
<strong>サービス品質（quality of service）</strong> ＝要求の調停を実現する仕組み</li>
</ul>
</li>
</ul>
</li>
</ul>
<h4 id="%E9%80%B2%E5%8C%96%E6%80%A7">
<a class="header-anchor-link" href="#%E9%80%B2%E5%8C%96%E6%80%A7" aria-hidden="true"></a> <strong>進化性</strong>
</h4>
<p>＝新しい設計が出現しても既存のネットワークを接続して進化させるという課題</p>
<ul>
<li>
<p><strong>プロトコル階層化（protocol layering）</strong> ＝問題全体を分割して実装の詳細を隠す戦略</p>
</li>
<li>
<p>メッセージを伝送するネットワークには不特定多数のコンピュータが存在するという問題に対して、あるメッセージの送信者と受信者を識別するための戦略がとられる</p>
<ul>
<li>下位層→<strong>アドレッシング（adressing）</strong>
</li>
<li>上位層→<strong>名前付け（naming）</strong>
</li>
</ul>
</li>
<li>
<p><strong>インターネットワーキング（internetworking）</strong> ＝異なった成長をするネットワーク技術が持つ異なった「制限」（例えば通信速度）を持っているという問題を扱う話題全体</p>
<ul>
<li>メッセージが異なるネットワークを辿ると順序性が保存されないという問題に対しては、メッセージに番号をつけるという戦略がとられる</li>
<li>伝送できるメッセージの最大の大きさがネットワークによって異なるという問題に対しては、メッセージを分割して伝送先で再組み立てするという戦略がとられる</li>
</ul>
</li>
<li>
<p>後方互換性</p>
</li>
</ul>
<h4 id="%E3%82%BB%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3">
<a class="header-anchor-link" href="#%E3%82%BB%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3" aria-hidden="true"></a> <strong>セキュリティ</strong>
</h4>
<p>＝いろいろな種類の脅威からネットワークを防衛して、ネットワークを安全に保つという課題</p>
<ul>
<li>通信は盗聴のリスクがあるという脅威
<ul>
<li>
<strong>秘密性（confidentiality）</strong> を提供する仕組みで防御するという戦略</li>
</ul>
</li>
<li>誰かが特定の人間になりすますという脅威
<ul>
<li>
<strong>認証（authentication）</strong> ＝本人確認を行うことで、その人が誰かがなりすました他人ではないことを確認するという戦略</li>
</ul>
</li>
<li>メッセージが不正に変更されるという脅威
<ul>
<li>
<strong>完全性（integrity）</strong> ＝メッセージの改竄を検出するという戦略</li>
</ul>
</li>
</ul>
<h3 id="1.5.2-%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%AB%E9%9A%8E%E5%B1%A4%E5%8C%96">
<a class="header-anchor-link" href="#1.5.2-%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%AB%E9%9A%8E%E5%B1%A4%E5%8C%96" aria-hidden="true"></a> <strong>1.5.2　プロトコル階層化</strong>
</h3>
<ul>
<li>多くのネットワークは<strong>層（layer）</strong> あるいは<strong>レベル（level）</strong> の積み重ねで構成される</li>
<li>この概念はコンピュータ科学で用いられる考え方で、利用者は利用者が提供するサービスの中身がどうなっているかを知らなくてもサービスが利用できるように設計する、というもの</li>
<li>あるマシンの第ｎ層（Aとする）と他のマシンの第ｎ層（Bとする）があるとき、A と B の情報のやりとりのルールを<strong>プロトコル（protocol）</strong> という</li>
<li>プロトコルを用いて互いに通信する主体を<strong>ピア（peer）</strong> といい、ネットワークを介してある会話に参加しているAとBの二者のこと</li>
<li>AとBの間のデータ転送は、それらの直下の層から最下層までの層と、マシンとマシンの間の<strong>物理媒体（physical medium）</strong> が介在する</li>
<li>下位層には、上位層からできる操作と利用できるサービスを<strong>インタフェース（interface）</strong> として定義していて、内部の実装は上位層に知られることなく自由に実装を変更できる設計になっている</li>
<li>一連の層とプロトコルの組み合わせは<strong>ネットワーク・アーキテクチャ（network architecture）</strong> と呼ばれ、層ごとのプロトコルのリストを<strong>プロトコル・スタック（protocol stack）</strong> と呼ぶ</li>
<li>図 1-26「哲学者―通訳―秘書アーキテクチャ」の例
<ul>
<li>ある人がやりとりをすべき相手と手段を決めておけば、そこを担う哲学者、通訳、秘書は誰に任せてもうまくいくようになっている</li>
<li>通信の実現を保証する仕組み</li>
</ul>
</li>
<li>図 1-27「第５層での下層通信を実現する往訪の流れの例」でみる技術的詳細
<ul>
<li>送信マシンでは、第ｎ層はメッセージの識別や送信に必要な制御情報を入れたヘッダー（Header）をメッセージに付加して、下位層に渡すことを繰り返している
<ul>
<li>ほとんどすべての場合で第３層はメッセージの大きさに制限があるため、メッセージをパケットに分割してそれぞれにヘッダーを付加して、個別に伝送されていく</li>
<li>第２層はヘッダーに加えてトレーラ（trailer）も付加して物理伝送のための第１層に渡す</li>
</ul>
</li>
<li>受信マシンでは、ヘッダーを取り去りながら上の層に渡していく</li>
<li>「仮想の通信と実際の通信の関係と、プロトコルとインタフェースの違い」
<ul>
<li>概念的には、第４層なら第４層のプロトコルを用いて、第４層同士の水平な関係で通信しているという仮想の建前をとっている</li>
<li>一方で、実際には第３層とのインタフェースを通して下位層と通信をしている</li>
</ul>
</li>
</ul>
</li>
<li>ピア・プロセスを抽象化することで、ネットワーク設計という難題を、階層化された個々の層を設計するという管理可能な課題に分割している</li>
</ul>
<h3 id="1.5.3-%E3%82%B3%E3%83%8D%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%81%A8%E4%BF%A1%E9%A0%BC%E6%80%A7">
<a class="header-anchor-link" href="#1.5.3-%E3%82%B3%E3%83%8D%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%81%A8%E4%BF%A1%E9%A0%BC%E6%80%A7" aria-hidden="true"></a> <strong>1.5.3　コネクションと信頼性</strong>
</h3>
<ul>
<li>層（レイヤー）は、コネクション指向とコネクションレスという２種類の異なるサービスを上位層に提供できる</li>
<li>それらは色々なレベルの信頼性を提供できるかもしれない</li>
</ul>
<h4 id="%E3%82%B3%E3%83%8D%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E6%8C%87%E5%90%91%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%B9">
<a class="header-anchor-link" href="#%E3%82%B3%E3%83%8D%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E6%8C%87%E5%90%91%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%B9" aria-hidden="true"></a> <strong>コネクション指向サービス</strong>
</h4>
<ul>
<li>
<strong>コネクション指向（connection-oriented）</strong> サービスでは、ユーザはコネクション（接続）を確立して、利用後に接続を開放する</li>
<li>接続は管（くだ）のようにふるまい、片方から送られたものは順番にもう片方へ送られる</li>
<li>送信者と受信者でお互いのステータスを確認し、接続の確立と開放を行うことを<strong>ネゴシエーション（negotiation）</strong> という</li>
<li>固定的な帯域のようなリソースを伴うコネクションを、電話に由来して別名で <strong>回線（circuit）</strong> という</li>
</ul>
<h4 id="%E3%82%B3%E3%83%8D%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%B9">
<a class="header-anchor-link" href="#%E3%82%B3%E3%83%8D%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%B9" aria-hidden="true"></a> <strong>コネクションレス・サービス</strong>
</h4>
<ul>
<li>
<strong>コネクションレス（connectionless）</strong> サービスは郵便システムにならってメッセージを独立して配送していて、送りっぱなしでコネクションが無いので無事に届いたかどうかはわからない</li>
<li>
<strong>パケット（packet）</strong> ＝ネットワーク層のメッセージ
<ul>
<li>
<strong>蓄積交換（store-and-forward switching）</strong> ＝メッセージ全体を受信した中間ノード（送信者と受信者を介在するマシン）が次のノードに送信する方式</li>
<li>
<strong>カットスルー交換（cut-through switching）</strong> ＝メッセージ全体を受信し終わる前に次へ伝送を始める方式</li>
</ul>
</li>
<li>しばしば<strong>データグラム（datagram）</strong> サービスと呼ばれる</li>
</ul>
<h4 id="%E4%BF%A1%E9%A0%BC%E6%80%A7-1">
<a class="header-anchor-link" href="#%E4%BF%A1%E9%A0%BC%E6%80%A7-1" aria-hidden="true"></a> <strong>信頼性</strong>
</h4>
<ul>
<li>コネクション指向サービスとコネクションレス・サービスの特徴は信頼性</li>
<li>例えば
<ul>
<li>データを決して失わない</li>
<li>受信者が送信者への到着を確認できる</li>
</ul>
</li>
<li>高信頼コネクション指向サービスにはメッセージ列送信（メッセージ境界あり）と バイト・ストリーム送信の２つの流儀がある</li>
</ul>
<table>
<thead>
<tr>
<th></th>
<th>サービス</th>
<th>例</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>コネクション指向</td>
<td>高信頼メッセージ・ストリーム</td>
<td>一連のページ</td>
</tr>
<tr>
<td></td>
<td>高信頼バイト・ストリーム</td>
<td>映画のダウンロード</td>
</tr>
<tr>
<td></td>
<td>低信頼コネクション</td>
<td>ボイス・オーバーIP</td>
</tr>
<tr>
<td>コネクションレス</td>
<td>低信頼データグラム</td>
<td>電子迷惑メール／エリアメール</td>
</tr>
<tr>
<td></td>
<td>確認通知付きデータグラム</td>
<td>テキスト・メッセージ</td>
</tr>
<tr>
<td></td>
<td>要求−応答</td>
<td>データベース問い合わせ</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>図 1-28　六つの異なるサービス・タイプ</p>
<ul>
<li>
<strong>確認通知データグラム（aknowledged datagram）</strong> ＝コネクション確立は不要だが、信頼性が重要なアプリケーションに提供するサービス</li>
<li>層によっては高信頼通信が利用できないかもしれないし、マルチメディア通信では高信頼サービスによる遅延を許容できないかもしれないといった理由で、高信頼通信と低信頼通信は共存している
<ul>
<li>電話はノイズが入っても止まらない方がいいし、動画配信は綺麗な映像を待つよりも多少低画質で見られる方がいいということ</li>
</ul>
</li>
<li>
<strong>要求−応答（request-reply）</strong> サービスは、クライアント・サーバ間の通信でよく用いられている</li>
</ul>
<h3 id="1.5.4-%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%9F%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%96">
<a class="header-anchor-link" href="#1.5.4-%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%9F%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%96" aria-hidden="true"></a> <strong>1.5.4　サービス・プリミティブ</strong>
</h3>
<table>
<thead>
<tr>
<th>プリミティブ</th>
<th>意味</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>LISTEN</td>
<td>コネクションの到着を待ってブロックする</td>
</tr>
<tr>
<td>CONNECT</td>
<td>待っているピアとコネクションを確立する</td>
</tr>
<tr>
<td>ACCEPT</td>
<td>ピアからのコネクションを受け入れる</td>
</tr>
<tr>
<td>RECEIVE</td>
<td>メッセージの到着を待ってブロックする</td>
</tr>
<tr>
<td>SEND</td>
<td>ピアにメッセージを送る</td>
</tr>
<tr>
<td>DISCONNECT</td>
<td>コネクションを切断する</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>図 1-29　簡単なコネクション指向サービスを提供する六つのサービス・プリミティブ</p>
<ul>
<li>サービスをユーザープロセスから利用可能な操作の集合としてみることができ、その一つ一つを <strong>プリミティブ（primitive）</strong> という</li>
<li>その集合は、コネクション指向サービスかコネクションレスサービスかによって違う
<ul>
<li>図 1-29 はソケット・インタフェースを簡単にした例</li>
<li>ブロック＝ある処理をしている間は他の処理を受け付けないことで、ブロッキングともいう</li>
<li>p.53 から p.55 にわたって具体的な手順が書かれている（省略）</li>
<li>色々な理由によって、サービスの達成を一息に片付けるのではなく、細かいステップに分割する方が現実的で適切とされているということが説明されている（大省略）</li>
</ul>
</li>
</ul>
<h3 id="1.5.5-%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%B9%E3%81%A8%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%AB%E3%81%AE%E9%96%A2%E4%BF%82">
<a class="header-anchor-link" href="#1.5.5-%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%B9%E3%81%A8%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%AB%E3%81%AE%E9%96%A2%E4%BF%82" aria-hidden="true"></a> <strong>1.5.5　サービスとプロトコルの関係</strong>
</h3>
<ul>
<li>
<strong>サービス（service）</strong> とは、ある層が上の層に提供する一連のプリミティブ（操作）の集合</li>
<li>
<strong>プロトコル（protocol）</strong> とは、同じ層のあいだのメッセージの制御に関する規則の集合</li>
<li>サービスとプロトコルは別物で、オブジェクト指向に例えると、サービスがオブジェクトならば、プロトコルは<strong>実装（implement）</strong> にあたる</li>
<li>古いプロトコルはこれらを区別していなかった（よくないとされる）</li>
</ul>


<h2 id="1.6-%E5%8F%82%E7%85%A7%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB">
<a class="header-anchor-link" href="#1.6-%E5%8F%82%E7%85%A7%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB" aria-hidden="true"></a> <strong>1.6　参照モデル</strong>
</h2>
<ul>
<li>階層化プロトコルの設計の課題の一つは、各層の機能とそれらの間の相互作用を定義すること</li>
<li>本書では、TCP / IP 参照モデルと OSI 参照モデルの２つが支配的なモデルに加えて中間的なモデルを扱う</li>
</ul>
<h3 id="1.6.1-osi-%E5%8F%82%E7%85%A7%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB">
<a class="header-anchor-link" href="#1.6.1-osi-%E5%8F%82%E7%85%A7%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB" aria-hidden="true"></a> <strong>1.6.1　OSI 参照モデル</strong>
</h3>
<ul>
<li>図 1-32：OSI 参照モデル
<ul>
<li>
<strong>OSI （Open Systems Interconnection：開放型システム間相互接続）</strong> 参照モデル、略して <strong>OSI モデル（OSI Model）</strong>
<ul>
<li>通信システムは開放システムのひとつ</li>
</ul>
</li>
<li>ISO でプロトコルの標準化として提案された</li>
</ul>
</li>
<li>なぜ７つの層か
<ul>
<li>１．異なる抽象化が必要なので層を作ろう</li>
<li>２．層の機能は明確に定義して実現しよう</li>
<li>３．各層の機能は国際的な標準化にふさわしいものにしよう</li>
<li>４．インタフェースをまたぐ情報の流れが最小限になるように層の境界を選ぼう（層を分けよう）</li>
<li>５．異なる機能を一緒にせずに分けた層は、アーキテクチャが重たすぎないくらいの数にしよう</li>
</ul>
</li>
<li>OSI モデルは３つの中心的概念の区別を明確にしたが、TCP / IP モデルは当初そうではなかった
<ul>
<li>サービス</li>
<li>インタフェース</li>
<li>プロトコル</li>
</ul>
</li>
<li>各層が上位層に行うことを<strong>サービス（service）</strong> という</li>
</ul>
<h3 id="1.6.2-tcp-%2F-ip-%E5%8F%82%E7%85%A7%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB">
<a class="header-anchor-link" href="#1.6.2-tcp-%2F-ip-%E5%8F%82%E7%85%A7%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB" aria-hidden="true"></a> <strong>1.6.2　TCP / IP 参照モデル</strong>
</h3>
<ul>
<li>
<strong>TCP / IP 参照モデル（TCP / IP reference model）</strong> は ARPANET とインターネットで用いられている</li>
<li>２つの主要な設計目標
<ul>
<li>ARPANET に衛生や無線ネットワークなど新しいネットワークを付け加える時に問題が生じたため、複数のネットワークを継ぎ目なく接続することが求められた</li>
<li>冷戦下ではソ連の攻撃でホストやルーターなどの機器が破壊されるリスクがあったため、送信元と送信先の間にあるサブネットのハードウェアが失われてもネットワークが機能することが求められた</li>
</ul>
</li>
</ul>
<h4 id="%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AF%E5%B1%A4%EF%BC%88link-layer%EF%BC%89">
<a class="header-anchor-link" href="#%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AF%E5%B1%A4%EF%BC%88link-layer%EF%BC%89" aria-hidden="true"></a> <strong>リンク層（link layer）</strong>
</h4>
<ul>
<li>以上の要求から、コネクションレス層に基づくパケット交換ネットワークが選択された</li>
<li>パケット交換ネットワークを支えるために、モデルの最下層がすべきことが記述されている層</li>
</ul>
<h4 id="%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E5%B1%A4%EF%BC%88internet-layer%EF%BC%89">
<a class="header-anchor-link" href="#%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E5%B1%A4%EF%BC%88internet-layer%EF%BC%89" aria-hidden="true"></a> <strong>インターネット層（internet layer）</strong>
</h4>
<ul>
<li>ここでいう「インターネット」は「相互接続されたネットワークの集合体」</li>
<li>IP パケットを行き先に配達するのが仕事の層であり、ルーティング（経路の決定）と輻輳（過負荷）の管理が主な問題で、前者はおおよそ解決しているが、後者は上位層の助けを借りて対処している</li>
<li>送信パケットの順序の復元は上位層に任せている</li>
<li>次の２つを定めている
<ul>
<li>
<strong>IP（Internet Protocol：インターネット・プロトコル）</strong> ＝パケット・フォーマットとプロトコル</li>
<li>
<strong>ICMP（Internet Control Message Protocol：インターネット制御メッセージ・プロトコル）</strong> ＝付随プロトコル</li>
</ul>
</li>
</ul>
<h4 id="%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88%E5%B1%A4%EF%BC%88transport-layer%EF%BC%89">
<a class="header-anchor-link" href="#%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88%E5%B1%A4%EF%BC%88transport-layer%EF%BC%89" aria-hidden="true"></a> <strong>トランスポート層（transport layer）</strong>
</h4>
<ul>
<li>２種類のエンド・ツー・エンド・プロトコルを実装する</li>
<li>
<strong>TCP（Transmission Control Protocol：伝送制御プロトコル）</strong>
<ul>
<li>コネクション指向の高信頼プロトコル</li>
<li>送信元ではバイトストリームをメッセージに分割してインターネット層に渡し、宛先で出力ストリームに組み立て直される（順序制御）</li>
<li>速い送信者が受信者をメッセージで圧倒しないようにフロー制御を行う</li>
</ul>
</li>
<li>
<strong>UDP（User Datagram Protocol：ユーザー・データグラム・プロトコル）</strong>
<ul>
<li>順序制御やフロー制御をしない低信頼コネクションレス・プロトコル</li>
<li>速い伝達が正確な伝達よりも重要なアプリケーションに用いられる</li>
</ul>
</li>
</ul>
<h4 id="%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%AA%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E5%B1%A4%EF%BC%88application-layer%EF%BC%89">
<a class="header-anchor-link" href="#%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%AA%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E5%B1%A4%EF%BC%88application-layer%EF%BC%89" aria-hidden="true"></a> <strong>アプリケーション層（application layer）</strong>
</h4>
<ul>
<li>TCP / IP モデルに OSI モデルでいうセッション層やプレゼンテーション層はなく、それらのうち必要な機能をアプリケーション層が吸収している</li>
<li>トランスポート層より高位のプロトコルをすべて含んでいる</li>
<li>仮想端末（TELNET）、ファイル転送（FTP）、電子メール（SMTP）、ドメイン名システム（DNS）、Webページ取得（HTTP）、リアルタイムメディア配送（RTP）など</li>
</ul>
<h3 id="1.6.3-osi-%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%81%A8%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%AB%E3%81%AE%E6%89%B9%E8%A9%95">
<a class="header-anchor-link" href="#1.6.3-osi-%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%81%A8%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%AB%E3%81%AE%E6%89%B9%E8%A9%95" aria-hidden="true"></a> <strong>1.6.3　OSI モデルとプロトコルの批評</strong>
</h3>
<ul>
<li>OSI モデルとそのプロトコル、TCP / IP モデルとそのプロトコルについて、それぞれいくつかの批評を見る</li>
<li>OSI モデルが支配的にならなかった理由には、４つの問題点があった</li>
</ul>
<h4 id="%EF%BC%88%E5%95%8F%E9%A1%8C%E7%82%B9%EF%BC%91%EF%BC%89%E6%99%82%E6%9C%9F%E3%81%8C%E6%82%AA%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%9F">
<a class="header-anchor-link" href="#%EF%BC%88%E5%95%8F%E9%A1%8C%E7%82%B9%EF%BC%91%EF%BC%89%E6%99%82%E6%9C%9F%E3%81%8C%E6%82%AA%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%9F" aria-hidden="true"></a> <strong>（問題点１）時期が悪かった</strong>
</h4>
<ul>
<li>「図 1-35 ２頭の象の啓示」は David Clark が示した標準化の理論</li>
<li>あるテーマについての研究活動と巨額の投資活動は２つの山が並ぶように活発になり、その間のくぼみが標準を開発するベストタイミングであり、早すぎても遅すぎてもいけない</li>
<li>OSI プロトコルの登場時点で競争相手の TCP / IP プロトコルは研究機関や大学に普及していて多くのベンダーが慎重に提供を開始し、投資の波は来ていなかったものの学術市場規模は大きかった</li>
<li>その一方で、OSI のプロトコル・スタックのサポートに手を出す所は現れなかった</li>
</ul>
<h4 id="%EF%BC%88%E5%95%8F%E9%A1%8C%E7%82%B9%EF%BC%92%EF%BC%89%E8%A8%AD%E8%A8%88%E3%81%8C%E6%82%AA%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%9F">
<a class="header-anchor-link" href="#%EF%BC%88%E5%95%8F%E9%A1%8C%E7%82%B9%EF%BC%92%EF%BC%89%E8%A8%AD%E8%A8%88%E3%81%8C%E6%82%AA%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%9F" aria-hidden="true"></a> <strong>（問題点２）設計が悪かった</strong>
</h4>
<ul>
<li>７つの層の選択は政治によるものが大きく技術的な合理性を欠いていた</li>
<li>規格は複雑で理解不能だった</li>
<li>いくつかの機能が各層で繰り返し現れていて非効率的だった</li>
</ul>
<h4 id="%EF%BC%88%E5%95%8F%E9%A1%8C%E7%82%B9%EF%BC%93%EF%BC%89%E5%AE%9F%E8%A3%85%E3%81%8C%E6%82%AA%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%9F">
<a class="header-anchor-link" href="#%EF%BC%88%E5%95%8F%E9%A1%8C%E7%82%B9%EF%BC%93%EF%BC%89%E5%AE%9F%E8%A3%85%E3%81%8C%E6%82%AA%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%9F" aria-hidden="true"></a> <strong>（問題点３）実装が悪かった</strong>
</h4>
<ul>
<li>当初の実装は複雑で扱いにくく、その後の製品が改良されても品質の悪い印象が残った</li>
<li>一方、TCP / IP は非常に良い実装をバークレー版 UNIX の一部として無料提供され、それが利用者の拡大とコミュニティの拡大、そして改良が繰り返される上向きのサイクルを作った</li>
</ul>
<h4 id="%EF%BC%88%E5%95%8F%E9%A1%8C%E7%82%B9%EF%BC%94%EF%BC%89%E9%A7%86%E3%81%91%E5%BC%95%E3%81%8D%E3%81%8C%E6%82%AA%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%9F">
<a class="header-anchor-link" href="#%EF%BC%88%E5%95%8F%E9%A1%8C%E7%82%B9%EF%BC%94%EF%BC%89%E9%A7%86%E3%81%91%E5%BC%95%E3%81%8D%E3%81%8C%E6%82%AA%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%9F" aria-hidden="true"></a> <strong>（問題点４）駆け引きが悪かった</strong>
</h4>
<ul>
<li>当初、TCP / IP が UNIX の一部と思われていた一方で、OSI は欧州や米国の官公団体による創造物と思われていた</li>
<li>それは実際には誤りだったが、親しみにくいイメージをもたらした</li>
</ul>
<h3 id="1.6.4-tcp-%2F-ip-%E5%8F%82%E7%85%A7%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%81%A8%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%AB%E3%81%AE%E6%89%B9%E8%A9%95">
<a class="header-anchor-link" href="#1.6.4-tcp-%2F-ip-%E5%8F%82%E7%85%A7%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%81%A8%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%AB%E3%81%AE%E6%89%B9%E8%A9%95" aria-hidden="true"></a> <strong>1.6.4　TCP / IP 参照モデルとプロトコルの批評</strong>
</h3>
<ul>
<li>問題点１：TCP / IP モデルは、サービス、インタフェース、プロトコルの概念を区別していない</li>
<li>問題点２：TCP / IP 以外のプロトコル・スタックを説明するのに役に立たない（例えば Bluetooth）</li>
<li>問題点３：リンク層は階層プロトコルでいう「層」とは言えず、インターネット層とデータ・リンク層の間のインタフェースと言うべきものである</li>
<li>問題点４：物理層とデータ・リンク層の区別をしていない（物理媒体の伝送特性の問題とフレーム送信の問題が区別されていない）</li>
<li>問題点５：IP と TCP 以外の多くの初期プロトコルは場当たり的で置き換え困難な実装になっている（ex: TELNET）</li>
</ul>
<h3 id="1.6.5-%E6%9C%AC%E6%9B%B8%E3%81%A7%E7%94%A8%E3%81%84%E3%82%8B%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB">
<a class="header-anchor-link" href="#1.6.5-%E6%9C%AC%E6%9B%B8%E3%81%A7%E7%94%A8%E3%81%84%E3%82%8B%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB" aria-hidden="true"></a> <strong>1.6.5　本書で用いるモデル</strong>
</h3>
<ul>
<li>本書で用いる「図 1-36 本書で用いる混成モデル」は、OSI の長所である<strong>モデル</strong>と、TCP / IP の長所である<strong>プロトコル（protocol）</strong> のいいとこ取り
<ul>
<li>１物理層＝異なる媒体をまたいでビット伝送する</li>
<li>２データ・リンク層＝異なるマシン間で有限長のメッセージを定められたレベルの信頼性で送信する</li>
<li>３ネットワーク層＝ネットワーク同士の結合やパケット送信とその経路を決定する</li>
<li>４トランスポート層＝ネットワーク層の配達保証を強化する信頼性の向上と、アプリケーション層の要求に合致した配達概念の抽象化を実現する</li>
<li>５アプリケーション層：ネットワークを利用するプログラム、および支援プログラム</li>
</ul>
</li>
<li>事実上重要な TCP/IP とその関連プロトコル、802.11、SONET、Bluetooth にも焦点を当てる</li>
</ul>


<h2 id="1.3-%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%81%8B%E3%82%89%E3%82%B0%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%AB%E3%81%AB%E8%87%B3%E3%82%8B%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E6%8A%80%E8%A1%93">
<a class="header-anchor-link" href="#1.3-%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%81%8B%E3%82%89%E3%82%B0%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%AB%E3%81%AB%E8%87%B3%E3%82%8B%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E6%8A%80%E8%A1%93" aria-hidden="true"></a> <strong>1.3　ローカルからグローバルに至るネットワーク技術</strong>
</h2>
<ul>
<li>この節は説明的なので逐次的にまとめることはせず、個人的に特筆すべき点のみ取り上げていくことにする</li>
</ul>
<h3 id="1.3.1-%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%BD%E3%83%8A%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF">
<a class="header-anchor-link" href="#1.3.1-%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%BD%E3%83%8A%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF" aria-hidden="true"></a> <strong>1.3.1　パーソナル・エリア・ネットワーク</strong>
</h3>
<ul>
<li>
<strong>マスター−スレーブ（master-slave）</strong>
<ul>
<li>「マスターがスレーブに、どのアドレスを用いるか、いつ送信を行ってよいか、どれだけ長く送信してよいか、どの周波数を用いてよいかなどを告げる」</li>
<li>ソフトウェア開発では、しばしばモジュール同士の役割関係を明確するためにマスター／スレーブという言葉が用いられる</li>
<li><a href="https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2007/13/news057.html" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2007/13/news057.html</a></li>
<li>奴隷制に関係する言葉であることから、この言葉の廃止・置き換えについての論争があるよ、くらいの注釈がわずかでもあれば、この本はさらに「テキスト」らしくなったと思う</li>
<li><a href="https://handoutset.com/wp-content/uploads/2022/02/Computer-Networks-Global-Edition-by-Andrew-Tanenbaum-Nick-Feamster-David-Wetherall.pdf" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://handoutset.com/wp-content/uploads/2022/02/Computer-Networks-Global-Edition-by-Andrew-Tanenbaum-Nick-Feamster-David-Wetherall.pdf</a></li>
<li>たまたま見つけた 6th edition の英語版PDFを検索すると、"master-slave" は一度しか登場しない</li>
<li>せっかくなので古い版も調べてみたら、第3版以降同じだった初版と第2版は見つからなかった
<ul>
<li>5th edition(2010)： <a href="https://www.cs.csubak.edu/~jyang/Computer-Networks---A-Tanenbaum---5th-edition.pdf" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://www.cs.csubak.edu/~jyang/Computer-Networks---A-Tanenbaum---5th-edition.pdf</a>
</li>
<li>4th edition(2002)： <a href="https://fall14cs.files.wordpress.com/2016/04/computer_networks4thed_tanenbaum.pdf" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://fall14cs.files.wordpress.com/2016/04/computer_networks4thed_tanenbaum.pdf</a>
</li>
<li>3rd edition(1996)： <a href="https://fmfi-uk.hq.sk/Informatika/Distribuovane%20Systemy/knihy/mederly.pdf" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://fmfi-uk.hq.sk/Informatika/Distribuovane Systemy/knihy/mederly.pdf</a>
</li>
</ul>
</li>
</ul>
</li>
</ul>
<h3 id="1.3.2-%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF">
<a class="header-anchor-link" href="#1.3.2-%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF" aria-hidden="true"></a> <strong>1.3.2　ローカル・エリア・ネットワーク</strong>
</h3>
<ul>
<li>
<strong>メッシュ・ネットワーク（mesh network）</strong>
<ul>
<li>「近くにあるデバイスが互いにパケットを中継する」タイプのLANの構成</li>
<li>あまり親しみが無いが、発展中の地域や大きな家庭でよく用いられるらしい</li>
</ul>
</li>
<li>
<strong>VLAN（Virtual LAN：仮想LAN）</strong>
<ul>
<li>「大きな物理的なLANを二つの小さな論理的LANに分割することもできる」</li>
<li>論理的に固有のネットワークとして構築されたLANのこと</li>
</ul>
</li>
</ul>
<h3 id="1.3.3-%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF">
<a class="header-anchor-link" href="#1.3.3-%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF" aria-hidden="true"></a> <strong>1.3.3　ホーム・ネットワーク</strong>
</h3>
<ul>
<li>ホーム・ネットワーク （home network）
<ul>
<li>p.18 に書かれている特性の記述は身近に理解できるので面白い</li>
</ul>
</li>
</ul>
<h3 id="1.3.4-%E3%83%A1%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%9D%E3%83%AA%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF">
<a class="header-anchor-link" href="#1.3.4-%E3%83%A1%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%9D%E3%83%AA%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF" aria-hidden="true"></a> <strong>1.3.4　メトロポリタン・エリア・ネットワーク</strong>
</h3>
<ul>
<li>
<strong>MAN（Metropolitan Area Network：メトロポリタン・エリア・ネットワーク）</strong>
<ul>
<li>例：<strong>ケーブル・テレビ・ネットワーク</strong>（そうなんだ）
<ul>
<li>「テレビ電波の受信が困難な地域で用いられていた初期の共同アンテナ・システムから発展した……そのうち企業がビジネスとして参入し、<strong>自治体から都市全体を接続する</strong>契約を取り付けた」</li>
<li>p.20「インターネットが人々を魅了し始めると、ケーブル・テレビ事業者は、システムに多少の変更を加えることで、スペクトルの未使用部分で双方向のインターネット・サービスを提供できることに気づいたこの時点でケーブル・テレビ・システムは単にテレビ番組を配信する手段からメトロポリタン・エリア・ネットワークへと変貌した」</li>
<li>ケーブル・テレビと無縁の人生だったので勉強になった故郷・浜松にも一局あるにはあるけど</li>
</ul>
</li>
</ul>
</li>
<li>
<strong>ケーブル・ヘッドエンド（cable head-end）</strong>
<ul>
<li>MANを構成するシステムで、テレビ信号とインターネットの両者を接続して各戸に分配する</li>
</ul>
</li>
</ul>
<h3 id="1.3.5-%E5%BA%83%E5%9F%9F%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF">
<a class="header-anchor-link" href="#1.3.5-%E5%BA%83%E5%9F%9F%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF" aria-hidden="true"></a> <strong>1.3.5　広域ネットワーク</strong>
</h3>
<ul>
<li>
<strong>WAN（Wide Area Network：広域ネットワーク）</strong>
<ul>
<li>「一つの国、大陸、さらには複数の大陸といった広大な地域に広がったネットワークである」</li>
</ul>
</li>
<li>
<strong>通信サブネット（communication subnet）、サブネット（subnet）</strong>
<ul>
<li>ここでは「<strong>回線とルーターの集合</strong>」という意味で用いられる</li>
<li>ネットワーク・アドレスとの関係で獲得した新しい第二の意味とは区別される（第5章で詳述）</li>
<li>自分も後者を思い浮かべてしまったAWS VPC（Virtual Private Cloud）を触ったことがあるので</li>
</ul>
</li>
<li>
<strong>フォワーディング・アルゴリズム（fowarding algorithm）</strong>
<ul>
<li>「ルーターが次にパケットをどこに送るかどのようにして決めるか」</li>
</ul>
</li>
<li>WAN と LANの違い
<ul>
<li>
<ol>
<li>「通常WANでは、ホストとサブネットは別々の人により所有・運用される」</li>
</ol>
</li>
<li>
<ol start="2">
<li>「第二の違いは、ルーターは多くの場合、異なるネットワーク技術を接続する点である」</li>
</ol>
<ul>
<li>
<strong>インターネットワーク（internetwork）</strong>
<ul>
<li>「WANは実際にはインターネットワーク（internetwork）、すなわち複数のネットワークを包含する複合的なネットワークである」</li>
</ul>
</li>
</ul>
</li>
<li>
<ol start="3">
<li>「最後の相違点は、サブネットに何が接続されるかである」</li>
</ol>
<ul>
<li>個々のコンピュータかもしれないし、LAN全体かもしれない</li>
</ul>
</li>
</ul>
</li>
</ul>
<h4 id="%E4%BB%AE%E6%83%B3%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%99%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%81%A8-sd-wan">
<a class="header-anchor-link" href="#%E4%BB%AE%E6%83%B3%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%99%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%81%A8-sd-wan" aria-hidden="true"></a> <strong>仮想プライベート・ネットワークと SD-WAN</strong>
</h4>
<ul>
<li>VPN（virtual private network：仮想プライベート・ネットワーク）</li>
<li>「無線技術を多様するWANの種類もある」
<ul>
<li>例：衛星システム</li>
<li>「衛生システムは本質的にブロードキャスト・システム」</li>
<li>例：セルラー電話のネットワーク（第２章で後述）</li>
</ul>
</li>
<li>
<strong>SLA（Service-Level Agreement）：サービス・レベル契約</strong>
<ul>
<li><a href="https://wa3.i-3-i.info/word15652.html" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://wa3.i-3-i.info/word15652.html</a></li>
</ul>
</li>
<li>
<strong>ソフトウェア定義WAN（SD-WAN：software-defined WAN）</strong>
<ul>
<li>広域的なサービス品質保証のためのネットワーク技術ということかな？</li>
</ul>
</li>
<li>
<strong>SDN（Software-Defined Network：ソフトウェア定義ネットワーク）</strong>
<ul>
<li>「プログラム可能なスイッチとソフトウェアプログラムとして実現された制御論理の組み合わせによりネットワークを制御するアーキテクチャ」</li>
</ul>
</li>
</ul>
<h3 id="1.3.6-%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF">
<a class="header-anchor-link" href="#1.3.6-%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF" aria-hidden="true"></a> <strong>1.3.6　インターネットワーク</strong>
</h3>
<ul>
<li>インターネットワーク、インターネット（internet）、インターネット（Internet）、ネットワークの言葉の区別について書かれている</li>
<li>インターネットワーク（internetwork）またはインターネット（internet）
<ul>
<li>頭文字が小文字のとき、本書では「相互接続されたネットワークの集合体」を指す</li>
</ul>
</li>
<li>インターネット（Internet）
<ul>
<li>頭文字を大文字で表記するとき、本書では「コンテンツ・プロバイダ、アクセス・ネットワーク、企業ネットワーク、ホーム・ネットワークその他多くのネットワークを互いに接続する」「一つの特定のネットワーク」を指す（本書で後ほど詳述）</li>
</ul>
</li>
<li>ネットワーク（network）
<ul>
<li>本書では「単一の技術で相互接続されたコンピュータの集合」を指す</li>
<li>＝冒頭の「コンピュータ・ネットワーク」の定義</li>
</ul>
</li>
<li>つまり？
<ul>
<li>
<strong>相互接続されたネットワークの集合体＝インターネットワーク、インターネット（internet）</strong>
<ul>
<li>「インターネット（Internet）」と区別</li>
</ul>
</li>
<li><strong>単一の技術で相互接続されたコンピュータの集合＝ネットワーク（コンピュータ・ネットワーク）</strong></li>
</ul>
</li>
<li>
<strong>ゲートウェイ（gateway）</strong>
<ul>
<li>「二つ以上のネットワークを接続し、ハードウェアとソフトウェアの両方の観点から必要な変換を提供するデバイス」</li>
<li>プロトコル階層のどの層で動作するかで区別され、ネットワーク層でパケット交換するゲートウェイがルーター、と理解される</li>
<li>インターネットワークはルーターで接続されるというわけである</li>
</ul>
</li>
</ul>


<p><span class="embed-block zenn-embedded zenn-embedded-card"><iframe id="zenn-embedded__1eb06c6e91f09" src="https://embed.zenn.studio/card#zenn-embedded__1eb06c6e91f09" data-content="https%3A%2F%2Fscrapbox.io%2Fcomnet6ed-summary%2F" frameborder="0" scrolling="no" loading="lazy"></iframe></span><a href="https://scrapbox.io/comnet6ed-summary/" style="display:none" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://scrapbox.io/comnet6ed-summary/</a></p>
<p>使い勝手の問題から、Scrapboxに移動しました。</p>
