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ワイズカンパニー

2022/05/18に公開約1,700字
目次
本記事の目的

・読了した書籍の知識の定着を図るためのアウトプット作業
・自らの経験などを生かした考察による情報発信

考察対象文献

図解 組織開発入門 組織づくりの基礎をイチから学びたい人のための「理論と実践」100のツボ
坪谷邦生、株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン、2022

ワイズカンパニーとは

「知識創造企業」から25年の時を経て著された続編が「ワイズカンパニー」である。
「知識創造企業」は、日本企業が隆盛を誇っていた時代の強さの理由を知りたいという要請のもと執筆された。日本企業の強さの秘密は暗黙知である。暗黙知とは、言葉にできない知識のことである。提唱されたSECIモデル(知識創造理論)は、世界中で活用された。
「ワイズカンパニー」が続編として執筆された理由には3つある。1に行動に結びつける実践的な内容を示すため。2に世の中の変化対応するために必要なものが高次の暗黙知である知恵だから。3に理論をさらに磨くため。

知識とは

知識の特徴として、以下がある。
・目的があり行動と切り離せない
・信念や積極的な関与が深く関わる
・当人の価値観、倫理観、道徳観によって形作られる
・文脈や他者との関係があり意味が伴う

暗黙知とは

・個人の身体的な経験
・主観的な直観
・理想に深く根ざした知識

SECIとは

SECIとは、組織で共同化、表出化、連結化、内面化というプロセスをたどって新たな知識を生み出すことこそがイノベーションを起こす鍵であるという理論である。
つまり、暗黙知が重要な位置を占めている。個人の暗黙知が組織に共有されることにより組織の形式知となり、それが個人に返ってきて暗黙知が深まる。このサイクルを回し続けて高速で成長を目指すのがSECIである。
共同=同じ目的のために一緒に事を行うこと
表出=心の中にあるものが外に現れ出ること
連結=ひと続きになるようにつなぎ合わせること
内面化=他者の価値や規範を自分の価値と規範として受け入れること

SECIスパイラル

「知識創造企業」の出版から25年後に、SECIが止まってしまう現象が見られるようになった。
そこで「ワイズカンパニー」は、理論に磨きをかけてSECIスパイラルを誕生させた。
SECIを止めない原動力は、リーダーのフロネシスにある。フロネシスとは、哲学者アリストテレスが提唱した概念で、物の本質を見抜き、変化の激しい世界に対処することができる知恵のことである。
知恵を持って、SECIスパイラルを持続、上昇させるのリーダーのことを、ワイズリーダーと呼ぶ。

考察

SECIについての理解を深めたことで感じたのは、個の力が重要になるのではないかということ。あるメンバーの個の力が高ければ、それを組織の形式知にすることによって組織の各メンバーの暗黙知が深まっていくからである。突出した個を持つメンバーがいなければ、SECIのサイクルは小規模なものになるであろう。逆にいうと、個の力が総じて低くてもこのサイクルを回すことによって少しずつでも組織の成長は続いていくので、ワイズリーダーが存在すれば組織はいい方向に向かっていくはずだ。
メンバーの暗黙知を高めるには自主的な学習が求められるが、組織はメンバーが自主性を持てるように労働環境を整えていくことや、プライベートな問題に対しても柔軟にさせてあげるような仕組みを作っていかなければならない。メンバーへの働き方も大切であるが、ワイズリーダーという強烈な個人の存在が結局は重要というかマストになっているのであろう。
※組織開発に詳しい方に聞いたところ、ワイズリーダーの個の力が低いとSECIスパイラル自体が起こらないこともあるらしい。結局は重要は個の力なんだなと。個の重要性をW杯前の記者会見で本田圭佑が語っていたことを思い出した。

Discussion

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