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AIブームの荒波に乗りながら思ってること

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なんか違和感があるねん

最近、どこ行ってもAIの話ばっかりやん。ChatGPTがどうとか、Claudeがすごいとか、生成AIで業務効率化がどうとか。エンジニアやってると特にその手の話が多くて、みんなテンション上がってるのは分かるねんけどな〜。

なんかこう、違和感があるねん。

「みんなAI使いこなしてる」前提で話が進んでるけど、ほんまにそうなん?って。うちのおとんとか、スマホでLINEするのがやっとやのに、いきなりChatGPTって言われても困るやろうし。

エンジニアって、どうしても自分らの周りの「技術に詳しい人たち」の感覚で物事考えがちやけど、それってほんまに世の中の実情なんかな?と思って、ちょっと調べてみることにしてん。

日本の現実どないなってんの?

で、総務省とかのデータ見てみたら、びっくりしてん。

項目 数値 感想
インターネット利用率 86.2% まあまあ高いやん
スマホ利用率 72.9% これも悪くない
PC利用率 47.4% え?半分切ってるやん...
PC保有率 69.8% 持ってるけど使ってない?

これ見た時、「ほんまに?」って思ってん。PC持ってる人は7割おるのに、実際にネット利用で使ってる人は5割切ってるって、どういうことやねん。

しかもスマホとPCの利用率の差が25ポイントもあるって...。これ、思ってたより深刻な話なんちゃうか?

ChatGPTとか使うのって、基本的にはPCかブラウザ使うことが多いやろ?スマホアプリもあるけど、本格的に使おうと思ったらPCの方が断然やりやすい。

ということは、AI活用云々の前に、そもそもPCをちゃんと使えてる人が半分もおらんってことやん。これ、結構ヤバいんとちゃう?

世代とか経済の話も絡んでくるねん

もうちょっと詳しく見てみると、世代間の格差がえげつないことになってる。

年代 ネット利用率 一言で言うと
13-69歳 90%超 まあ大丈夫
70-79歳 67% ちょっと厳しい
80歳以上 36.4% かなり厳しい

80代の人らの6割以上がネット使えてないって、高齢化社会の日本でこれはちょっと無視できへん話やと思う。

しかも経済格差も絡んでくるねん。年収200万未満の世帯やと利用率が6割程度、年収400万以上やと9割近く。お金の問題も大きいってことや。

国際比較で見ても、2023年度調査の日本のデジタル競争力は32位で過去最低。特に2018PISA調査での教育現場でのICT活用はOECD最下位って...(2022PISAでは改善の兆しはあるっぽい)。これはもう、構造的な問題やろ。

既存の説明だとピンとこん

こういう状況を説明するのに、よくある「技術普及理論」とか使われるけど、なんかしっくりこーへん。

「イノベーター → アーリーアダプター → アーリーマジョリティ...」みたいな話って、技術が徐々に広がっていくって前提やん?でも今の状況って、技術の進歩スピードと社会の対応スピードが全然違うねん。

要素 技術の進歩 社会の対応
スピード 指数関数的(半年で新モデル) 線形的(制度変更に数年)
複雑さ どんどん高度に ついていけへん
変化への適応 前提として組み込まれてる 「安定」を重視

要するに、技術と社会が非同期で動いてるねん。水の流れで例えるなら、技術は急流で、社会は緩やかな川。この速度差をどう調整するかが問題なんちゃうかな。

自分なりに考えてみた結果、技術だけ見てても答えは出ーへん。技術システムと社会システムを一緒に考えなあかんのちゃうかって思うようになってん。

LLM時代って何がちゃうねん?

で、今のChatGPTとかの話に戻ると、これまでの技術とは質的に違うもんやと思ってる。

従来のPC技術と比較してみるとこんな感じ。

特徴 従来技術 LLM技術
複雑さ まあまあ高い 極端に高い
何してるか分かるか なんとなく分かる ブラックボックス
コントロールできるか ある程度できる 難しい
間違うか バグはある 「それっぽい嘘」をつく

LLMって、めちゃくちゃ便利やけど、何してるか分からんし、時々嘘つくし、コントロールも難しい。これまでの「道具」とは根本的に違うもんやと思うねん。

しかも、これからは「プロンプト書けるかどうか」で生産性が大きく変わる時代になりそうや。つまり、新しいタイプの格差が生まれるってことやん。

これって、従来の「デジタル格差」を超えた「認知格差」みたいなもんになってくる気がしてる。単にツールが使えるかどうかやなくて、知的生産性そのものに差がつく時代や。

結局、エンジニアとしてどう思ってるか

こう考えてくると、エンジニアとしてもうちょっと考えなあかんことがあるんちゃうかなって思ってる。

技術作る側の責任

今まで以上にそれが社会全体にどんな影響与えるかまで考える必要があるんちゃうか。

例えば、こういうこと考えなあかんと思う。

  • 「普通の人」の視点を忘れてへんか
  • 高齢者でも使えるような設計になってるか
  • 経済的に厳しい人でもアクセスできるか

イノベーターの視点から抜け出す

エンジニアって、どうしても「新しい技術大好き」な人らと付き合うことが多いやん。でも社会の大部分は、もっと慎重で保守的な「普通の人たち」やねん。

この「普通の人たち」のことを理解せんと、ほんまに役に立つもんは作れへんのちゃうか。

3年が勝負やと思ってる

LLMの技術革新って、人類史レベルの認知革命の始まりやと思ってるねん。文字とか印刷とかインターネットに匹敵するような。

でも、この変化をどう社会に根付かせるかで、今後の社会の形が決まってくる。特に今後3年くらいが勝負なんちゃうかな。

具体的に何するか

偉そうなこと言うても、結局は日々の仕事の中でどうするかやと思ってる。

  • 設計の時点で多様な利用者を想定する。自分らみたいな技術者だけやなくてな。
  • 説明可能性を大事にする。何してるか分からんもん作っても信頼されへんやろ。
  • 段階的に使えるような作りにする。いきなり全機能やなくて、徐々に慣れてもらう。
  • 社会の人らと対話する機会を増やす。技術者同士の会話だけやとあかん。

まとめ

長々と書いてしもたけど、要は技術の可能性にワクワクするのと同時に、社会全体のことも考えなあかんってことやと思ってる。

AIブームで盛り上がってるのは分かるけど、日本のPC利用率が5割切ってるっていう現実も無視したらあかん。技術者として最新技術を追いかけるのも大事やけど、取り残される人らのことも考えなあかん。

技術って、結局は人のためのもんやからな。

「すごい技術」やなくて「みんなにとって役に立つ技術」を作る。そのためには、技術のことだけやなくて、社会のこともちゃんと理解せなあかん。

そんなことを考えながら、今日も明日もコード書いてます、という話でした。

おあとがよろしいようで。
ちゃんちゃん。

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