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[ネットワーク豆知識備忘録 CCNA編:]ルーティングプロトコル比較(RIP / OSPF / EIGRP / BGP)
1. ルーティングプロトコルの分類
ルーティングプロトコルは主に2種類に分かれます。
1.1. 距離ベクトル型(Distance Vector)
- 経路情報を隣接ルーターに定期的に送信
- ホップ数など単純な指標で最適経路を決定
- 例:RIP(Routing Information Protocol)
1.2. リンクステート型(Link State)
- ネットワーク全体の状態を把握して最短経路を計算
- 例:OSPF(Open Shortest Path First)
2. 主なルーティングプロトコル
プロトコル | タイプ | 特徴 | 使用範囲 |
---|---|---|---|
RIP | 距離ベクトル | 最大ホップ数15、単純、古い | 小規模 |
OSPF | リンクステート | 階層設計可能、経路収束が速い | 中〜大規模 |
EIGRP | ハイブリッド型(Cisco独自) | 距離ベクトル+リンクステートの特徴、収束が速い | Ciscoネットワーク |
BGP | パスベクトル型 | AS間ルーティング、ポリシー制御可能 | インターネット全体 |
3. 比較のポイント
収束速度
- RIP:遅い
- OSPF/EIGRP:速い
- BGP:やや遅い(AS間)
スケーラビリティ
- RIP:小規模向け
- OSPF/EIGRP:中〜大規模
- BGP:全世界規模
管理の容易さ
- RIP:簡単だが柔軟性が低い
- OSPF/EIGRP:設定は複雑だが高度な制御が可能
- BGP:非常に複雑、ポリシー設定重視
4. デフォルトルートとの関係
- 小規模ネットワークでは RIPや静的ルート で十分
- 大規模ネットワークでは OSPF/EIGRPやBGP を組み合わせる
- デフォルトルート (0.0.0.0/0) は、宛先が不明な場合の「最後の出口」としてどのプロトコルでも使用可能
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