文系大卒が情報系大学院へ行き、もっと準備しておくべきだったと感じた数学のお話
この記事はスターフェスティバル Advent Calendar 2023 の 19 日目の記事です。
当記事の内容概要
こちらのエントリ に記した通り、現在わたしはスターフェスティバル株式会社に就業しながら、フルリモートワーク・フルフレックスな環境を活用し、大学院で情報科学を学んでいます。
入学後かれこれ半年以上が経過し、「辛うじて入学出来たものの、その後ひぃひぃ 🥺 言わない為に事前知識として身につけておくべき」だったと痛感した数学関連の分野について、それらをどのよう教材でキャッチアップしていったか、についてまとめます。
履修する授業や研究内容によっても大きく差があると思いますが、広く情報系の授業を履修した場合のあくまで一個人のケースです。
主なターゲット
わたしと同様、高校数学までの知識が記憶の片隅にあり、情報系分野で進学を希望する方。またはそのようなキャリアに興味のある方。
また、昔学んだことを思い出して懐かしみたい方等です。
入学前に学習していた分野
入学試験に際し、主にこの辺りを中心に学んでいきました。
- 微分積分
- 微分: 関数の微分、微分法則、高階微分、微分方程式
- 積分: 不定積分と定積分、積分法、面積と体積の計算
- 線形代数
- 行列: 行列の基本、行列の演算、行列式、逆行列
- ベクトル: ベクトルの基本、内積、外積、ベクトル空間
- 確率統計
- 統計学: 記述統計、推測統計、回帰分析
上記のエントリーにも書きましたが、私の場合数ヶ月の独学の後、社会人向けの進学用予備校に 1 年ほど通いました。
アルゴリズムや論理回路、コンピュータアーキテクチャや OS 等の専門科目は、ここでは割愛します。
カバーしていなかった分野や、理解が不十分だった分野と実践した勉強方法
フーリエ解析
情報解析、信号処理系を学ぶ上で必須。離散フーリエ変換(DFT)や高速フーリエ変換(FFT)、ラプラス変換・Z 変換等々を理解する上では事前に以下の内容を理解しておきたかった...。
教材は以下。
物理本の教材は主に評判の高いマセマ出版を選択した
以下でもとてもお世話になるヨビノリ先生
視覚的なツールを使うと、とても理解への助けになりますが、最も手っ取り早いのは以下の動画を見る
三角関数
入学前の準備の中でも色々なところで頻出していたものの、うろ覚えのままにしてしまった三角関数。
微分積分にもオイラーの公式にも信号処理にも必要です。
数学は特に積み上げていく学問だと、改めて実感しました。
教材は以下。
読み物でまずは興味を持つ作戦。以降もそうですがモチベーションを持つために、読み物や ChatGPT 等で、対象の分野に興味が持てるように試行錯誤をしています。
数 Ⅱ の範囲の為、大学受験の参考書を利用
微分積分
ある程度理解したと思って高を括ってしまい、後々とても後悔した微分積分。
各種授業で、式の行間を理解するのに時間が掛かって取り残されたり、テスト前の準備に膨大な時間が取られます。
ある程度、息を吸うように計算できないとついていけない!!と悟り、入学後も問題集を熟すことに。
こちらもマセマ。
微積分はこの方の動画の再生リストがオススメ。1 回 2 回で理解が出来ないことを前提に説明してくれるので、結果的に何度も見ては思い出し助けてもらった。
確率論・統計学
なんとなく名前が柔和な雰囲気(?)で、線形代数や微積分を優先してしまい後回しにしてしまっていた分野。
情報理論や機械学習を理解する為に必要。
こちらもマセマ。ただ理解出来ない点も多く、複数の人の動画を見ながら補完していった
動画 1 つ目は毎度登場のヨビノリ先生。ライトに観ることが出来る強い味方。
筑波大学の講義動画。この動画に限らず、コロナ禍の功罪か様々な大学の授業が動画化されており、本当に助かります。
同じ内容を複数の人の説明を聞いてやっと理解できる、という経験を何度もしています。
まとめ
ざっとコンテンツを並べてみましたがいかがでしたでしょうか。
私と同様の道を検討している方がライフワークバランスを保ちながら充実した生活を送るための一助に。
また、ちょっと興味はあるけど現実的に進学という道は選ばないという方でも、どういう事やるの?という興味に少しでも応えられたら幸いです。
日々知らないことや理解出来ないことに押しつぶされそうになりますが、その中でも実務や研究内容に繋がる学びを得た喜びは、一つの醍醐味だと感じています。
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